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3月14日、おおち山くじらで地域の活性化に取り組んでいる皆さんと懇談

懇談の様子

 野生鳥獣による農林業等への被害は、鳥獣の生息分布域の拡大、農山漁村における過疎化や高齢化の進展による耕作放棄地の増加等に伴い、中山間地域等を中心に全国的に深刻化しています。

 美郷町では、イノシシによる被害に対応するため、従来から駆除を行っていましたが、駆除にあたる人員の確保や捕獲したイノシシを処分する負担が大きいなどの問題を抱えていました。

 このため、猟友会に依存する駆除体制を見直し、農家や自治会関係者も含めた駆除班を編成して組織力を強化するとともに、「おおち山くじら生産者組合」を設立し、イノシシの肉を食肉として生産する体制を整備されました。生産された食肉は、「おおち山くじら」とブランド化され、県内外に出荷されています。さらに、町内の女性グループが中心となって、食肉加工品(コロッケ、シュウマイ、肉団子など)やイノシシの皮を使った皮革製品を開発・製造し、販売も始められました。

 このように、害獣として駆除の対象であったイノシシを「逆転の発想」で資源化して町全体の地域活性化につなげていることが評価され、このたび、おおち山くじら生産者組合が、農林水産省が主催する鳥獣被害対策優良活動表彰において、農林水産大臣賞を受賞されました。

 この日、関係者の皆さんが知事を訪問されました。

 

(写真:懇談の様子)

 

 

皆さんと

 懇談では、「食肉は、県内にとどまらず県外のレストランにも出荷しています。」「『山くじら弁当』のほか、イノシシを使ったコロッケやシュウマイ、肉団子などを生産・販売しています。」「皮革製品は、すべて手作業でつくっていますので、ここでしかできない製品ができあがっています。」など、多彩な取り組みをお聞きしました。

また、「自分の土地は自分で守る、という意気込みで活動しています。」「自分が生かされ、そして、人に喜ばれることにやりがいを感じています。」など、活動を行う意気込みや充実感についても話していただきました。

 知事は、「皆さんの取り組みは、地域が連携して害獣として駆除の対象であったイノシシを地域の資源に変えるもので、多角的かつユニークなものであると思います。『おおち山くじら』が有名なブランドになることを期待しています。」と、今後の活動に期待を寄せました。

 

(写真:皆さんと)


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