4月3日(金)、出西窯を訪問し、関係者の皆さんと懇談しました。
斐川町出西にある出西窯は、昭和22年、5人の若者により創業されました。
企業組合方式の共同体で、地元の材料を用いて、実用的な陶器づくりをしておられます。
出西窯の作品は、昨年、「WA−現代日本のデザインと調和の精神」展で、日本の優れたデザインのひとつとして選ばれ、約2ヵ年ヨーロッパ各地で巡回展示されることになりました。また今年の第20回日本陶芸展において特別賞(TOTO賞)を受賞するなど、これまで数多くの受賞実績があるほか、全国にファンを持ち、百貨店、ギャラリー、専門店などでも定番商品として取り扱われています。
毎年11月に実施する「炎の祭り」では、3日間で県内外から1万人以上の人が訪れます。また、後継者育成にも積極的で、若者の定住に貢献されています。
懇談では、創業時のメンバーである多々納弘光相談役から、「仲間たちと、平等と協力の理念のもと、お互いを尊重する共同体を作ろうということで立ち上げました。」と、創業に至った経緯や製作理念などを伺いました。
創業以来一貫した志と組織によって営まれており、現在、運営は創業時のメンバーから次の世代にバトンタッチされ、さらに次の世代となる若い陶工、研修生が加わっています。
多々納真理事長は、「地元の材料を使い、地元や県外の方と心の通う仕事をしたいと思っています。」と、実用的であたたかい陶器づくりを目指しておられることなどを話されました。
さらに、若い陶工や研修生の皆さんからは、出西窯で仕事をすることになった経緯や、製作にかける思いなどをお聞きしました。
知事は、「大量生産的、画一的でなく、工夫のあるものや手作りのものに、人々の関心が移っています。情報の伝達も容易になっていて、よい物を作ると、日本に限らず世界から人が来られる時代です。島根には、各地に手作りの陶器があり、また新鮮な野菜などがあり、それらが島根全体のイメージを作り上げます。これからも今のやり方を引き継がれ、立派なものを作ってください。」と述べ、皆さんの引き続きの活躍に期待を寄せました。
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