12月13日(木)知事室で県の国際交流員と懇談しました
平成19年12月13日(木)知事室で県の国際交流員と交流員の活動状況、島根県の魅力などについて意見交換を行いました。
県の国際交流員は、現在、9名配置されています。主な仕事は、各種行政資料の翻訳、国際交流事業(外国との文化交流、経済交流など)の調整・通訳、市町村が配置している国際交流員(18名)及び外国語指導助手(県配置20名、市町村配置66名)のカウンセリング、県内に在住されている外国人の方々の相談窓口・通訳などを担当しています。
この日、意見交換会に参加したのは、二コラ・ジョーンズさん(ニュージーランド)、ジェームス・スプリットさん(アメリカ)、陳一昊さん(ちんいっこう中国)、陳雲哲さん(ちんうんてつ中国)、クセニア・コトリャロワさん(ロシア)の5名です。在職期間は、それぞれ1年目から3年目と様々です。
知事から、国際交流員に応募した理由を聞かれた陳雲哲さんは、「中国で小泉八雲の書籍を読み、松江の古い、落ち着いた雰囲気にあこがれていました。松江に来て本当に良かったと思っています」と、また、コトリャロワさんは、「私の出身地のウラジオストクは、日本と非常に縁が深いところです。市内を走る車の大部分は日本車で、漢字なども日常的に目にします。日頃から日本を身近に感じていたことが来日するきっかけになったと思います。」とそれぞれの応募理由を答えました。
これに対し知事は、「松江は、お堀を埋め立てなかったため、お城の周辺にコンクリートの建物が少なく、古い歴史と文化が感じられる情緒ある佇まいが残ったように思います。都会ではお堀を埋め立てて開発を進めた結果、趣のある町並みが失われ後悔してるのではないでしょうか。」「今、島根県から石州瓦、木製ドアなどをウラジオストクに輸出する計画が民間ベースで進められています。帰国後は、通訳等で島根県とロシアとの経済交流に活躍していただく場面があるかもしれませんね。」と述べました。
松江での生活や仕事について、産業振興課に在籍し、県の産業戦略をサポートするジェームスさんは、「着任するまでは、言葉がうまく通じるか不安もありましたが、職場環境にも恵まれ、楽しんで仕事をしています」と公私ともに充実した日々を送っている状況を話しました。
陳一昊さんは、市内の公民館で中国料理の講習会を行い、地域の方々と交流している様子を熱く語りました。他の交流員も同様に小学校、公民館などで地域住民の方々と様々な形で交流を行い、国際親善、相互理解に積極的に取り組んでいます。
知事は、「交流員の方々が公民館などで地域交流活動をされているという話は、私も聞いています。交流活動を通じ、県民の方々の国際交流に対する理解が進むことを期待しています」と激励しました。
また、知事から、「日本人の仕事の進め方でこの点は改めたほうがいいと思うところはありませんか」と聞かれたジョーンズさんは、「ニュージーランドにも問題はあると思いますが」と前置きしながら、「残業の多さが少し気になります。人が少ない、業務量が多いなどいろいろ原因はあると思いますが」と所感を述べました。
知事は、「ニュージーランドは行政財政改革の先進国です。その手法を学ぶために多くの日本人がニュージーランドを視察しています。民間と行政との役割分担を整理し、多くの国営事業を民間に任せるなど、様々な手法で行財政改革に成功しています。」とニュージーランドの行財政改革が世界的に評価されていることを紹介しました。
その後、交流員の「休日は知事はなにをして過ごされますか」との問いに、知事が、「そうですね。散歩かサイクリングですね。日本では、車を買ったことがありません。今でもプライベートで遠方にでかけるときは、基本的に公共交通機関を利用しています。一畑電車は、サイクリング車の持ち込みができるので、出雲大社近くまで一畑電車で移動し、大社周辺をサイクリングすることもあります」と答えるなど、終始和やかなムードの中で懇談が進みました。
写真:左から二コラ・ジョーンズさん(ニュージーランド)、クセニア・コトリャロワさん(ロシア)、知事、陳雲哲さん(中国)、陳一昊さん(中国)、ジェームス・スプリットさん(アメリカ)、
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