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11月17日斐川町内の企業を視察後、UIターンをされた方々と懇談

 

11月17日(土)斐川町内の企業を視察し、経営陣の方々と意見交換をしました。また、視察後は、出雲市内で定住塾((財)ふるさと島根定住財団(外部サイト)主催)に参加し、県内にUIターンされた方々と懇談しました。

 

■(株)出雲村田製作所を訪問

 

 最初に、企業概要、経営戦略などをご説明いただいたあと、工場内を視察させていただきました。

 

 (株)出雲村田製作所の従業員数は2,731、協力会社からの派遣などを含めると山陰最大級の工場です。村田製作所グループの主力製品は、小型のセラミックコンデンサ(蓄電器)で、テレビ、パソコン、携帯電話、ゲーム機など電気で動く製品(電子機器)の動力源として使われています。

 村田製作所グループで、全世界の約40%、出雲村田製作所だけで約20%のセラミックコンデンサを生産しており、出雲村田製作所は、まさに世界一のコンデンサ量産工場です。

 

 また、工場は周辺を豊かな緑で囲まれています。これは、工場は大量のエネルギーを消費し、CO2を放出することから、緑を残し、CO2の発生を相対的に減らすことを目的としたものです。さらに、敷地内には、約9千本の樹木があり、桜は59種類340本、椿は1000種類を1100本を保有し、日本でも屈指の椿園となっています。毎年、3月には椿、4月には桜の一般公開を実施し、多くの家族づれで賑わいます。

概況説明を受ける知事概況説明を受ける知事2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

工場内では、セラミックコンデンサの構造などについてサンプルを用いた詳細な説明を受けた後、生産工程を視察させて頂きました。

 工場視察後の、経営陣の方々との意見交換では、大浦事業所長から島根県に進出した経緯、海外戦略、環境対策や地域貢献(県内の小学校などにおける科学・環境に関する出前事業の実施など)に積極的に取り組んでおられる様子をお伺いしました。

知事は、会社の経営姿勢に敬意を表するとともに、「企業と県がそれぞれの立場から協力しながら、ともに地域の発展に取り組んでいきましょう。」と述べました。

 

概況説明を受ける知事3

経営陣の方々と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真:セラミックコンデンサの説明を受ける知事写真:経営陣の方々と。写真左が大浦事業所長

 

【(株)出雲村田製作所】

 

設立:1983年8月

所在地:斐川町上直江2308番地

従業員数:2,731名(男子:1,995名、女性:736名)

主な事業内容:セラミックコンデンサの製造

ホームページ(外部サイト)

 

■(株)島根富士通を訪問

 

企業概要のご説明をいただいたあと、工場内でパソコンの生産工程などを視察させていただきました。、

 島根富士通は、1990年に操業を開始し、当初は年間10数万台程度のパソコンを生産していましたが、その後、飛躍的に生産台数が増加し、2006年には、年間220万台を超える規模に達し、ノートパソコンの一大生産拠点となっています。

ショールームには、様々な種類のノートパソコンが展示されています。子どもなどの施設見学者には、このショールームで映像を使い、生産技術、工程、製品などについて説明されているそうです。

 

事業概要の説明を受ける知事

工場内を視察する知事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 工場視察後の意見交換では、山森社長から、「トータルに管理された生産工程により、国内でプリント版から製品本体まで一貫製造を行っている国内唯一のメーカーである」「必要なものを、必要なときに、必要な量だけ調達するという効率的な事業運営を旨とし、日々技術力の向上、業務の改善に取り組んでいる」「数年前までは、労働者の動きが流動的で、必要なときに、必要な人材の確保ができたが、今は、就職先の選択肢が増えており、人材の確保に苦労する」「環境保全が企業の重要課題であることを意識し、廃棄物発生量の抑制及びリサイクルなどに積極的に取り組んでいる」などのお話がありました。

知事は、「貴社の事業活動に深く感銘を受けました。貴社の発展が、島根県の知名度を向上させる上でも重要です。ともに地域の発展に取り組んでいきましょう。」と激励しました。

 

※プリント版

集積回路、コンデンサなどの多数の電子部品を表面に固定し、その部品間を配線で接続した配線板

 

 

ショールームを視察する知事経営陣の方々と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真:ショールームを見学する知事写真:経営陣の方々と。写真左から3番目が山森社長

 

【(株)島根富士通】

 

設立:1989年12月

 所在地:斐川町三絡1180−6

従業員数:479名

主な事業内容:ノートパソコン(FMVシリーズ)の製造

ホームページ(外部サイト)

 

■定住塾で県内へのUIターン者の方々と懇談

 

(財)ふるさと島根定住財団では、県内へのUIターンを支援するために、平成8年度から、UIターン者の産業体験事業(UIターン者が県内企業で農林水産業や伝統工芸などの産業体験を行う事業)を実施しています。

 当日は、この事業で産業体験中の方や、産業体験後、県内に定住された方々などを対象に、ふるさと島根定住財団主催の「定住塾」が出雲市内で開催されていました。

 定住塾終了後、参加者の方々にお時間をいただき、島根にUIターンした理由、実際に暮らしてみた感想、定住を促進するための方法などについて知事と意見交換を行っていただきました。

 

※定住塾

 島根県内にUIターンされた方々などを対象に、ネットワークづくりや仕事、生活面などのサポートをするための情報交換、交流を深めていただくこと目的として、県内各地で年数回(平成19年は6回開催予定)実施。

 

懇談会の様子

 

最初に、UIターンした理由について、広島からIターンされ、森林組合に就職された向井清太郎さん(雲南市在住)は、「もともと山が好きで静かな環境で生活したかった。就職先の窓口となった飯石森林組合の方が親身に相談に応じてくれたことが就職を決めるきっかけとなりました」

 

 関西方面の企業で働いておられた井上理(いのうえわたり/大田市在住牧場勤務)さんは、「田舎の自然の中で暮らしたいという思いが以前からありました。最初は縁がある岡山県を中心にIターン先を探していましたが、問い合わせをした各県の中で、島根県の定住財団の対応が一番良く、Iターンすることにしました。」

と、相談窓口となる人の対応が、Iターンを決める上で重要なポイントとなることを強調されました。

 

 また、九州の大学を卒業後Iターンし、建設会社で有機農業に取り組む増野哲也さん(江津市在住)は、「有機農業をやりたいという思いが強く、インターネットで就職先を探していたところ、自分の考えと会社の方針が一致し就職を決定しました」と話されました。

 

 

 続いて、知事から「自分が選んだ道は良かったと思いますか」と、実際に暮らしてみた感想について尋ねられた山崎直子さん(関東方面から雲南市にIターン。JAで産業体験中)は、「ゆったりとした自然の中で、人情のある人たちに囲まれ生活することに喜びを感じています」と答えました。

 県内出身で地元農家(邑南町)で働いている小笠原晃一さんは、「農業をすることが昔からの夢でした。将来的には切花栽培農家として自立すること目指しています。」など、参加者の方々から概ね満足しているという発言がある一方で、「医療体制が十分でない」「男女の出会いの場が少ない」「高齢化が進み地域が衰退している」「古い慣習が残っており閉鎖的な一面もある」などの意見もでました。

 

懇談会の様子

 

 また、「定住の促進や地域の活性化策について、県に対する要望、アドバイスはありませんか」との知事の問いに、「文化面の充実も含めた、地域の受け入れ体制の整備が必要」(礒谷奈緒子さん。九州方面から海士町にIターン)という意見や「高齢化の逆手をとって、元気な高齢者が多い島根県としてPRしてはどうか」、「石見銀山などの旬の話題を県外にPRして、島根県の知名度向上を図る」などの提案が出されました。

 

 これらに対し知事は、「石見銀山効果で、観光客が増加し、東部の玉造温泉も宿泊客が増えている。この好機を活かして島根県を県外にPRしていかないといけない。」

「都会にいるときは、過疎地には暗いイメージを持っていました。しかし、実際に地域にうかがうと、様々な工夫をして頑張っている元気な人が多い。やり方によっては過疎地も良い方向に変わる可能性がある。大都市は便利で魅力があるが、生活は厳しい。都会では、若者を中心に、きれいで、清浄なイメージの地方が魅力的だと思っている人が増えている。また、今後、高速道路などの整備に伴い産業が発展していく可能性がある。豊かな自然の中に、産業や地域があり、「このようなところに来たいと言われる島根」となるために、皆さんとともに頑張っていきたい。」と述べました。

 

懇談会参加者と

 

写真:前列左から礒谷さん、知事、山崎さん、増野さん

 後列左から向井さん、井上さん、小笠原さん

 

 

 

 

 

 


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