• 背景色 
  • 文字サイズ 

8月8日(水)雲南市の企業を視察し、講演会及び意見交換を実施しました。

 この日は、雲南市の島根三洋電機(株)、ホシザキ電機(株)島根工場を訪問し、工場内を視察させていただきました。

また、視察後は、雲南市の企業間交流会に出席し「島根県における産業振興策について」という演題で講演会を行い、参加者と意見交換会を行いました。

 

島根三洋電機(株)を訪問

 

企業概要、経営戦略などについて三木会長、半田常務よりご説明いただいた後、太陽電池の製造ラインを中心に工場内を視察させていただきました。

 

工場内の視察風景

 

 視察後の懇談で三木会長から「昨年ぐらいから売手市場で、新規採用者の確保がだんだん難しくなっています。これまでは地元又は周辺市町村の高校を中心に、求人票を出していましたが、今年は西部の高校にも求人票を出しました。都会で働く県出身者にも是非、地元に帰って就職して頂きたい。県からマスコミ等を通じて働きかけはできませんか。」との問いに知事は「お盆に帰省される方々に新聞紙上を通じて、Uターンの呼びかけをすることにしています。」と答えました。

 

また、「知事は、ものづくりの現場をよく見られるのですか」との質問に「現場に出て直接お話を聞かないと、役所の中だけでは情報量に限界があります。情報量が不足すると、タイムリーに適切な施策を展開することができません。財務省時代にも、若い人に現場を見ることの大切さを教え、出張先でも時間があれば工場などを視察させてきました。」と現場を知悉することの重要性を述べました。

 

 

【島根三洋電機(株)】

 

会社設立:昭和51年8月

所在地:雲南市木次町山方320-1

従業員数:442名

主な事業内容:パソコン周辺機器、カードリーダー、LEDプリンター用ヘッド、HIT太陽電池等の製造

ホームページアドレス:http://www.shimane-sanyo.com/

 

会社の方々と記念撮影

 

写真:会社の方々との記念撮影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシザキ電機(株)島根工場を訪問

 

 最初に、主力製品である製氷機、業務用冷蔵庫、業務用食器洗浄機等が展示してあるショールームを見学した後、成瀬専務、渡部取締役から企業概要、経営戦略、海外への事業展開等についてお話を伺うとともに、工場内を視察させていただきました。

 

ショールームを視察

 

 また、ホシザキ電機(株)では、創業者の故郷である島根県の自然保護を目的とし、ホシザキグリーン財団を設立(平成6年)し、昆虫や野鳥保護ならびに地域住民の憩いの場として公園の管理運営、宍道湖の野生生物の保護など、地域貢献に積極的に取り組んでおられることも併せてお伺いしました。

 

 

知事は、工場視察後に「現場のものづくりの息吹を体感することができました。都会地を中心に島根県から製品を全国に出荷するためには、道路等のインフラの整備がまだ必要ですね。」と述べました。

 

 

 

 

 

 

 

【ホシザキ電機(株)島根工場】

 

会社設立:昭和22年(操業昭和45年)

所在地:雲南市木次町山方271−13

従業員数:617名

主な事業内容:業務用冷凍蔵庫、全自動製氷機、食器洗浄機、生ビールディスペンサー、連結ショーケース他厨房機器の製造

ホームページアドレス:http://www.hoshizaki.co.jp/(外部サイト)

 

 

会社の方々と

 

 写真:会社の方々との記念撮影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知事の講演会

 

雲南市では、「ものづくりを通し、競争力のある強い会社づくりと新たなビジネスチャンスの創造、地域産業の活性化を図るために会員相互の情報交換と学習の場」として、「雲南市企業間交流会」を市内の企業との連携により立ち上げることとしました。

 当日は、第1回の産業交流会が開催され、その記念講演として知事が「島根県における産業振興施策について」という演題で交流会に出席された方々を対象に講演しました。

知事の講演概要は次のとおりです

 

■講演会要旨

 

 中長期的な視点から産業振興を図っていくことが必要。現在、しまね産業活性化戦略会議において、誘致企業、民間の方々の意見を伺っている。先進的なところに追いつくには、公的部門の支援が必要であり、前知事の時代もソフトビジネスパーク等の工業団地の造成、先端技術の開発等に積極的な取り組みを行っている。厳しい財政下であるが産業振興のために必要な支出は引き続き行う。

 

講演会の風景

 

 県内の各企業の方々とお会いし、企業の経営戦略等について伺う機会も多いが、私が想像していた以上に、ものづくり、農業、水産業など様々な分野で挑戦的な動きが出てきている。素晴らしいアイデアとそれに基づく企業戦略があり、大変に心強い。

 

 また、地場産業の育成とともに、企業誘致も産業振興にとって重要な要素。企業誘致を円滑に進めるためのポイントは、受け入れ体制の整備にある。島根県に、直接、縁のない企業でも安心して進出することができる制度、県外者を寛容に受け入れる地域風土があれば、誘致は成功する。

私自身も、各地の県人会等を通じ、県出身の企業経営者の方々に県内での操業を呼びかけている。

 

 さらに、産業を発展させていくためには、技術を若い世代に継承していく必要がある。そのためには、県内の大学、高校の県内就職率を向上させるとともに、Iターン、Uターンの促進にも力を入れていく必要がある。

 

 販路拡張策については、インターネットを通じて国内、国外に市場を拡大している県内企業がある。今後は、このような媒体を積極敵に活用して、例えば、県内農産物をアジア市場で売る手法などを検討してみるのも面白い。

 

 また、製品の出荷という視点から言えば、道路網の整備が十分とは言えない。山陰高速道の推進等により県産品が円滑に全国展開できるインフラ整備にも力を入れていく必要がある。

 島根には豊かな自然があり、勤勉な県民性を持っている。観光面でも加茂岩倉遺跡、石見銀山遺跡、出雲大社等の多くの地域資源を有し、今後、発展できる可能性は高い。この可能性をより現実的なものとするために県も努力するので皆さんのご協力をお願いしたい。

 

■意見交換会要旨

 

引き続いて、講演会場で出席者の方々と意見交換を行いました。出席者の方々からいただいた主な意見は次のとおりでした。知事は「本日いただいた意見を参考に、今後も産業の振興に努力します。」と述べました。

「アクセスの問題がある。都会地に日帰りで営業することが難しい。交通インフラの整備がまだ必要」

「県産農産物の消費は東京より大阪の方が消費が多い。大阪市場を島根県でまかなうぐらいの取り組みが必要」

「企業の技術レベルを上げるためにどうしたら良いか県に知恵をもらいたい。」

「県内には大企業の下請的な業務をする企業も多い。大企業をどんどん誘致してもらって、仕事を増やしてもらいたい。」

「企業ニーズに速やかに対応できる行政を目指してもらいたい。」

「3年の県の人事異動サイクルは企業にとってデメリット。県と企業の信頼関係を築くためには、例えば、10年サイクルの異動も検討してはどうか。」

「行政も財政難で苦しいのは分かるが全体に閉塞感が漂っている。もっと明るく元気に頑張ってもらいたい」

「企業誘致で来たが、島根県の対応が良く心強かった。」


お問い合わせ先

広聴広報課県民対話室

島根県政策企画局広聴広報課県民対話室
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5770、6501
【FAX】0852-22-6025