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1月29日(火)、30日(水)どこでもふれあい懇談会(益田市)

 知事は、1月29日(火)から30日(水)にかけて益田市へ出かけ、県民の方々と懇談をしました。

 

島根県立石見高等看護学院

 

 県立石見高等看護学院は、看護師養成のための3年制の看護専門学校で、昭和35年に開設された「医師会立益田准看護婦学校」を前身とし、昭和54年4月に開設されました。平成11年4月からは、現在の校舎に新築移転し、現在99名の学生が学んでいます。

 知事は、岩本正敏学院長、田村正見副学院長から概要説明を受けたのち、横田副学院長のご案内で病室を模した設備のある看護実習室や在宅介護を学ぶ家庭看護実習室、人体模型の並ぶ標本室などを視察しました。

看護実習室の視察の様子 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(左写真:看護実習室で新生児のモデル人形を抱いてみる知事)

懇談会の様子

 

 続いて行われた懇談会には、同学院の宅野真由美教務主任と2、3年生の学生の方々9名に参加していただきました。

 3年生の皆さんは、進学や就職などすでに進路を決めておられ、もうじき新たなステージへ歩み出して行かれます。2年生の皆さんは将来に対する希望を持ち、充実した学校生活を送っておられます。

 知事はあいさつの中で「医療機関で働く人が不足しており、どのように確保するかが県の重要な課題になっています。」と現状を話し、学生生活の様子や、将来の夢などについてお伺いしました。

 看護師を目指した動機について、皆さんからは「自分自身や家族が入院した時にとても献身的にお世話をしてもらった。」「看護師の体験学習で興味を持った。」などの自分自身の経験が看護師を目指すきっかけになったとの話がありました。

 また、実際に入学してからの感想については、「入院したとき体験した看護師の仕事は、全体のほんの一部だったと判った。」「人と人とのコミュニケーションを築く大切さを学んだ。」など、看護師の仕事の重さを学ぶとともに、やりがいを感じているとの意見が多数出されました。

 これに対して知事は、「看護教育の現場に初めて来ましたが、人間の肉体や機能、医療器具や医療技術など学ぶことが多く大変だと思います。ここで学んだ知識や技術が、将来皆さんの現場での仕事を支えてくれます。昨年6月に隠岐病院を視察しましたが、職員の皆さんがはつらつと仕事をしておられました。病院が住民から信頼されるということは大切なことで、信頼されるために看護師の方々が重要な役割を演じていると感じました。皆さんも先輩方のように自分たちの夢を達成するために頑張ってください。」と激励しました。

 

(左写真:看護学院の方々との懇談の様子)

 

 

ゆうひライン女性の会

 

 島根県芸術文化センター「グラントワ」において、知事はゆうひライン女性の会のみなさん8名と懇談しました。

 「ゆうひライン女性の会」は、浜田・益田間の山陰道早期整備に向けて、生活者の視点からこれからの高速道路について考えることを目的に平成17年に設立された会で、高速道路早期整備の地域応援団として活動をしておられます。

ゆうひライン情勢の会のみなさんと

 

 最近では、1月20日に益田市や浜田市内のショッピングセンターなどで道路特定財源の暫定税率維持を求める署名活動をされるなど活発に活動しておられます。

 塩田純子副会長から、活動報告があった後、知事は「島根の県民の方々、特に女性の方々が高速道路の必要性を訴えて活動しておられる姿を拝見し心強く感じています。経済活動が進んだ都会から順に道路特定財源による道路整備がなされましたが、島根県などは整備がまだ終わっていません。地域での安全安心な暮らしを支えるためにも道路の整備を進めていかなくてはなりません。皆さんとともにこの問題に取り組んでまいります。」と、決意を述べました。

 続いて、槇内京子副会長が決議文を朗読し、光永榮子会長から知事に手渡されました。

 

 

 

 

 

 

 

(左写真:ゆうひライン女性の会のみなさんと)

 

 

 

 

「のぞみの里」、「あゆみの里」

 

 知事は、益田市横田町にある、知的障害者授産施設「のぞみの里」と益田市障害者福祉センター「あゆみの里」を訪問し、両施設を視察した後、施設利用者の方々と懇談をしました。

 

作業の様子を視察 

 

 「のぞみの里」では、障害のある方が施設に通所しながら働いておられるパン製造工場や苗育成ハウス、短期入所ができるショートステイ施設を視察しました。肌寒い天気の中、施設利用者のみなさんは建物の内外で一生懸命に作業をしておられ、知事が「おはようございます。」と声をかけると、元気な返事を返してくださいました。

 続いて、隣接する「あゆみの里」を訪れた知事は、飛び入りで手話講習中の利用者のみなさんの輪に加わり、「おはようございます」と「ありがとう」の手話を教えていただきました。また、「あゆみの里」の敷地内にある「レインボーハウス」では、通所しながら働く方々が、車の部品製造やウェス(機械類の掃除などをするための布)裁断作業をしておられる様子を視察しました。

 

 

 

 

 

 

(左写真:自動車部品加工の作業を視察)

 

懇談会の様子

 

 

 このあと、「あゆみの里」会議室において、知事は施設を利用しておられる6人の方(1名の方は、保護者付き添い)と懇談を行い、日頃思っておられること、日常生活でお困りのことなどを伺いました。

 出席された方々からは、障害者自立支援法が施行され利用料負担が大きくなったことについて、負担の軽減が必要との意見がだされました。

 その他、「障害者であっても、支援があれば一般の方々と同じように仕事ができるということを理解していただきたい。」(聴覚障害者の方)「いつでも外出が出来るようガイドヘルパーの方の支援をお願いしたい。」(視覚障害者の方)など、障害者の方が地域で安心して暮らせる環境を望む声がありました。

 また、障害のあるお子さんに付き添って参加されたお母さんからは、「将来親が高齢になり、子どもが残ったときに周りの人々に助けてもらえるようにしてほしい。」と、障害児のみなさんが安心して暮らせる未来を案ずる意見もありました。

 知事は、ひとつひとつのご意見に丁寧に答えながら、「想像の出来ないようなご苦労があると思います。ご意見は、行政に反映したり、国へも要望をしていきたいと思います。」と、今後も障害者福祉に力を注いでいくことを約束しました。

 

(左写真:利用者の方々との懇談の様子知事の左2名の方は手話通訳の方です)

 

清流高津川日本一を祝う会

 

 島根県西部を流れる高津川は、平成18年度に国土交通省が全国の一級河川を対象に行った水質調査で見事1位にランキングされました。

 このことを地域の皆さんで祝い、全国に「清流高津川」の名を広めようと、益田市を中心とした有志の方が集い、「清流高津川日本一を祝う会」が結成されました。

 知事は祝う会のメンバーの方21名と昼食をともにしながら懇談をし、高津川に向ける熱い思いに耳を傾けました。

 

祝う会のみなさんと

 

 会の皆さんは、高津川を基点にカヌーや川遊びなど行っている方、写真グループで高津川の映像をとり続けている方、地元の神楽や米づくりで地域おこしをしている方、企業として「一社一村しまね」(※注)の活動に取り組んでいる方など、様々な分野で地域の活性化に取り組んでおられます。

 最初に、実行委員長斉藤一栄さんが、「日本一の清流高津川を残してくれた先達の偉功を喜び、これを広く知らせる必要があると思い、この祝う会を立ち上げました。企業、行政の方々も個人として参加され、協働の良い事例だと思います。素晴らしい地域づくりが出来ると期待しています。」と抱負を述べられました。

 続いて、メンバーの皆さんから、日頃取り組んでおられる地域活動や、高津川の魅力について話しをお伺いしました。

 また、この日提供されたのは、高津川の恵みがふんだんに盛り込まれたお弁当で、懇談に参加された渡辺育子さんの経営しておられる「赤雁の里」特製弁当です。その中でも、殻長10cmにもなるハマグリについては、全国的に珍しく、この辺りでは高津川と益田川の両河口に挟まれた海岸でしか取れないとのことでした。高津川の恵みに触れ、意見交換が弾みました。

 メンバーの方が最も腐心されているのは、高津川の魅力を全国に情報発信することで、「高津川は全国的には、まだまだ認知度が低いので『石見高津川』としてPRしたい。」とのご意見に対し、知事は「高知県の四万十川のように、テレビなどの映像での発信が大切だと思います。地域の人々が、カヌーや川遊び、鮎釣りなど高津川と深く関わって生活している姿が映像で流れると、清流の美しさとともに都会の人の心を強く引きつけるはずです。」と答えました。

 その後、高津川を活かしたまちづくり、高津川の川下りの事業化など多方面に話しがおよびました。

 

(左写真:「清流高津川日本一を祝う会」のみなさんと)

 

 最後に知事は、「NPO、企業、行政など様々な分野の方が参画し、高津川の魅力を全国発信し地域の活性化を図ろうとしておられることがよく分かりました。これからの島根の発展は、皆さんのような活動が全国的に広がっていくかにかかっています。」と、祝う会の活動を高く評価しました。

 

 

※注「一社一村しまね」

 「一社一村しまね」とは、県内の地域(市町村)が県外の特定の企業や団体と、対等なパートナーシップのもとに交流を促進し、経済的な効果を含めた地域振興を図ることを目的として島根県が推進しているものです。

 

 

 

 


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