8月29日(水)県内のケーブルテレビで活躍されている方々と懇談しました
平成19年8月29日(水)県内のケーブルテレビの第一戦で活躍しておられる方々と懇談しました。出席いただいたのは、魚田典子さん(石見ケーブルビジョン(株))、花籠良明さん(出雲ケーブルビジョン(株))、原田光明さん(山陰ケーブルビジョン(株))、石原俊太郎さん(ひらたCATV(株))そして母里栄次さん(奧出雲町情報通信協会)の5人の方々です。
ケーブルテレビは、現在、県内に9つの事業者があり、県内の約4割の世帯が加入しています。ケーブルテレビは、山間部などテレビ放送の受信が困難な地域の救済施設として、1955年頃から全国各地で整備が進められました。
その一方で、地域情報を自主的に取材・撮影・制作し放送(自主放送)する施設も現れ、今では、自主放送はもちろん、衛星放送、インターネットサービス、行政情報などを住民に提供する地域に密着した情報通信基盤として大きな役割を担っています。
この日は、最初に、懇談会の会場となった山陰ケーブルビジョン(松江市 学園)で経営陣の方々から県内ケーブルテレビの概況について説明を受けるとともに、スタジオで他のケーブルテレビのアナウンサーの方々と知事がテレビ画面を見ながら直接対話を行う生放送さながらの模擬体験もさせていただきました。
写真上: スタジオを視察する知事
写真上: スタジオで生放送の模擬体験をする知事
写真左: 出雲ケーブルビジョンのアナウンサーと画面を通じ対話する知事(写真手前)
出雲からは、斐伊川水系に設置されている防災用監視カメラ(国土交通省設置)の映像(前日の大雨直後の斐伊川の水位をリアルタイムで放映)を山陰ケーブルビジョンのスタ ジオに届けていただきました。
また、雲南夢ネット 木次局からは、錦織監督の雲南市を舞台にした映画「うん、何? UN-NAN?」の編集作業が急ピッチで進み、今秋には雲南で先行上映会があることが知事に伝えられました。
スタジオでの模擬体験終了後、会議室で懇談会が始まりました。知事は、最初に「先ほどスタジオで各局のアナウンサーの方々とテレビ画面を通じて話をさせていただきました。非常に簡便に映像の送信、双方向の通信が可能であることに驚きを感じました。私が大蔵省時代に赴任していたアメリカは、ケーブルテレビの先進国で当時から多数のケーブルテレビ局がありましたが、日本も同じような状況になっているのですね。」と所感を述べました。
続いて、知事は、番組制作に携わる魚田さんに、「どのような番組を制作していますか。」と尋ねました。この問いに魚田さんは、「命の大切さ、自然の美しさ大切さを子ども達に伝える番組を担当しています。ケーブルテレビは市民が参加し、市民に使っていだだくことにより地方を元気にします。また、ケーブルテレビを通じて提供される地域の様々な情報により、市民は地元のことをよく知ることができ、地域に誇りが生まれます。」とケーブルテレビと地域との関わりについて話されました。
また、知事から「番組づくりのための人材の確保、育成」について尋ねられた、総務担当の花籠さんは、「総務は縁の下の力持ち、円滑に仕事ができるよう全体をサポートするのが仕事です。特に最近は、職場環境の変化が著しく、対応のための目配りがこれまで以上に必要です。これまでは就職説明会を開催すると、他職種の2〜3倍の求職者がありましたが、昨年頃から就職希望者が目に見えて減っています。これは他の職種も同様で、地方の求人は厳しい状況です。」と職場環境づくりの大切さと、人材確保の困難さを語られました。
営業担当の原田さんからは、加入率を上げるためには、インターネットなどの専門的知識の習得が不可欠で、「インターネットに詳しいお客様にも、さすがプロと言って頂くために日夜研鑽を重ねています。」と営業の苦労話をお伺いしました。
写真:懇談会の様子
ケーブルテレビの活用、将来性について、石原さんは、「県民にとって有益な情報を提供できるよう、また、安心なまちづくりに貢献することに留意し仕事に取り組んでいます。県内各地でケーブルテレビ網の整備が進められる中、例えば、災害時に知事が直接県民に語りかけるツールとしてケーブルテレビを使うことが可能になりつつあるなど、ケーブルテレビの可能性は広がっています。また、通信技術などの進展により、通信と放送が融合して新しい産業が派生的に起こることも考えられます。」と
母里さんは「地域のことを地域の人に放送するのがCATVの基本だが、今後は、地域の情報、例えば中山間のお祭りの状況を他地域に放映することなどにより、中山間の良さを伝え交流人口を増やしたい。ケーブルテレビには、色々な可能性がある。観光などの情報発信もすることが可能です。」
とそれぞれの思いを述べられました。
知事は、これらの話を受け、「以前は文化は、日本の外から映像とともにやってくるパターンが多かったが、地方から全国へ、国外へと情報発信できる時代になった。確かに大きな変化を感じます。この変化の中で行政が情報をどのように発信していくか真剣に考える必要があります。」と話しました。
写真左から石原さん、原田さん、母里さん、知事、魚田さん、花籠さん
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