• 背景色 
  • 文字サイズ 

平成23年度提案

 

テーマ「エネルギー政策」

 

1検討の趣旨

 

平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)により多くの発電所が被害を受けました。また、今回の原発事故によって、原子力発電の安全性に対する信頼が揺らぐとともに、ひとたび発生した場合の原発事故の甚大性から、原子力発電の是非について問う声があがり、国においてもエネルギー政策全般の見直しが動き出しました。

 こうしたことから、我々、若手職員政策提案「エネルギー政策」検討グループでは、エネルギー政策のうち特に電力を中心として、その需給構造や既存電源の現状と課題、さらに新たなエネルギー源として期待されている再生可能エネルギーについて検討を行いました。

 今回のとりまとめでは、現在行われているエネルギー政策の見直し等、様々な視点からの議論について論点整理を行うとともに、島根県内への再生可能エネルギー導入の可能性やモデル事業、必要となる支援について提案を行ったものです。加えて専門知識がないと分かりにくいとされる電力需給構造などについて解説を加えました。

2若手職員検討グループメンバー(6名)

若手職員一覧

氏名

所属、職名

植田智則

地域振興部土地資源対策課、主任

吉廻康二

農林水産部農地整備課、主任

川部真也

農林水産部林業課、主任林業普及員

恩田宙

土木部河川課、主任

加津山正樹

企業局東部事務所、主任

藤井雄二

企業局東部事務所、主任

3活動概要


【検討期間】平成23年7月5日から平成23年12月22日最終報告

 ○知事との初回ミーティング:平成23年7月5日

 ○知事への中間報告:平成23年10月4日

 ○知事への最終報告:平成23年12月22日

 

4提案内容

 

■エネルギー政策提案報告書はこちらから→報告書(PDF3945KB)概要版(PDF2187KB)

 

○島根県における再生可能エネルギー導入の方向性

  • 再生可能エネルギーの県内導入を可能な範囲で進めるべきと考えるが、導入にあたっては、系統安定化対策などの課題がある
  • また、日射量などの地域特性によって導入に適した再生可能エネルギーが異なるとともに、導入した場合の採算性も異なる
  • 一方、再生可能エネルギーの導入は、エネルギーの供給から消費といった流れの中で、新たな経済活動が形成されることから、地域経済の活性化といった効果も期待できる

 また、農業や林業などの地域産業の中で多目的な利用を行うことによって、付加価値の創出を図ることも可能と考える

  • このため、県が施策展開するにあたっては、県内への導入適性を踏まえた上で、特に地域に貢献することが期待できるものについて、積極的に取り組むべきと考える

 

○再生可能エネルギー導入に向けた県支援の考え方

  • 木質バイオマスについては、導入適性も高く、地域活性化への貢献度も大きいことから、その利用が促進されるよう支援していくことは、重要と考える
  • 木質バイオマス以外については、県内導入適性を踏まえた上で、地域の活性化に資する多目的利用を推進していくべきと考える
  • 特に小水力については、農村地域などでの多目的な利用が可能であるとともに、安定した発電が可能であることから、導入支援を進めていくべきと考える
  • メガソーラーや風力発電などの大規模発電事業については、企業立地による効果が期待できるが、開発行為などの地元に与える影響もあるため、地元の意向も確認した上で、個別に判断し対応する必要があると考える。
  • 住宅用太陽光については、環境意識が高まる中、県民自らの取り組みとして導入が進められているところであり、県の関与があれば、より一層の普及が進むと考える。

 

○導入に係るモデル事業の提案

  • 農業用水路におけるマイクロ水力発電の導入のためのモデル事業
  • 木質バイオマス利用を進めるためのモデル事業

 

 

 

5提案の実施状況

若手職員からの政策提案を活用し、以下の事業を実施

・再生可能エネルギー導入を検討するうえで、参考資料として活用

・小水力発電については、可能性調査を実施

・市町村への木質バイオマス利用促進のアドバイスに活用

 

 

テーマ「定住対策」

 

1検討の趣旨

 本県は、全国第2位の高齢化県(高齢化率29.1%)であり、人口は昭和30年の約93万人をピークに今や約71万7千人まで減少を続けています(平成22年国勢調査)。

 このままでは、地域を支える担い手が不足し、集落機能の低下や経済活動の停滞を招きます。それによって生じる税収の落ち込みや行政サービスの低下は、地域の活力をさらに損なう負のスパイラルを招くため、本県では全国的にもいち早く定住対策に取り組んできました。

 一方、都会においても、社会経済情勢が変化する中で田舎暮らしに魅力を感じる人が増えており、定住対策の追い風になっています。

 しかしながら、全国的に定住対策に力を入れる自治体は増加しており、地域間競争は激化しています。また、UIターン希望者のニーズも多様化しており、対応は複雑になってきています。

 このような状況の中で、『ふるさと島根との「縁」でつながる定住』の実現のための政策を検討することとしました。

2検討グループメンバーの感想

○総務事務センター_主事_安井未紀

 この春東京からUターンした経験を活かし自分の後に続いてUターンしてくれる島根県出身者を増やしたい!との想いで本プロジェクトに参加させていただきました。

 都市部の若者との意見交換を通して何か島根とつながるきっかけを作ってあげたいとの考えで「三十路式」を提案し、人生の転機となる世代に島根とのつながりを感じてもらえればと思っております。

 その他若手ならではの柔軟な観点で考えた提案が詰まっております。

 本プロジェクトを通して県が行っている事業について体を張って知ることができ、また普段関わることの無い他部局の若手職員との横のつながりが強まり、非常にいい経験となりました。

○地域政策課_主任_田中徹

 実際にUIターンされた方々、遠く都市部から島根を応援してくださっている方々、関係機関の方々など多くの方が、今回の定住対策グループの検討にご協力してくださいました。本当にありがとうございした。

 私達の提案は、メンバーだけでなく、多くの方たちの島根への想いからできたものと思っています。

 いろいろな方とお話し、対策を検討していく中で、県内県外を問わず、島根のことを真剣に考えてくださる方がたくさんいらっしゃることを改めて感じました。

 こうした方々とともに、島根がもっとよくなるようがんばっていきたいと思います。

○益田保健所_主事_千原洋樹

 以前から地域振興に関する業務をやりたいと思っており、今回の制度に手を挙げさせて頂きました。県が直面している定住問題を知るとともに、重要な意見を自らの足で得る難しさ・大切さを学ばせてもらえました。

 また「県のために何かをしたい!!」という想いを持っている方々がたくさん居られることが分かり、その方々の意見が反映されるように事業を考えました。今回の提案がそんな方々のためになってくれたらと思います。

 今回の制度では県職員の横のつながりとともに、県内外の方ともつながりができました。その全ての方々に対して、感謝致します。

○農業経営課_主任技師_岩成美雪

 今回のプロジェクトを通し、若い熱い仲間たちと本気で議論をしながら、一つの完成品を作り上げることができたことは、私の一生の中でとても大きな経験になりました。メンバーの皆さんにとても感謝しています。

 そしてもちろん、ヒアリングをさせていただいた、UIターン者の方や関係機関の方等、ありがとうございました。皆様との縁をこれからも大切にしたいです。ありがとうございました。

○中小企業課_主任_松本真由(検討グループリーダー)

 今回、20から30代の若手職員が集まり定住対策を検討しました。

 各自がこれまでの経験や自分の仕事から、本県の定住対策を進めるためにどうしたらいいかを真剣に考え、議論を続けた4ヶ月間でした。

 UIターンなどの定住対策は直接は地域振興部が担当しますが、改めて県の全ての仕事は定住対策なのだと痛感し、誰のための仕事なのか、目的の柱ができたと感じています。

 これから日頃の業務を行う中でも、これを忘れずに邁進したいと思います。

 最後になりましたが、私達に熱い思いをお話くださったUIターン者・受入地域の皆様、県外の本県出身者の皆様、関係機関の皆様等、本当にありがとうございました。

○道路建設課_主任_伊藤由貴子

 この調査にご協力頂いた皆様のお陰で無事に報告書を作成することができました。ありがとうございました。

 この報告書にはチームみんなの思いがたくさん詰まっています。この思いが数年後、数十年後に形になってほしいと思います。

○図書館_主事_嘉藤幸介

 まずは、今回のプロジェクトで、ご意見をいただいた多くの方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。みなさまからいただいた一言一言が、私たちの政策提案の礎となっています。まだまだ勉強不足であることは否めませんが、現時点でメンバー全員が全力を出し切った提案になっています。お礼の意味も込めまして、ぜひご覧いただきたいと思います。

 私自身、社会人経験者枠での採用1年目。「やる気」と「不安」が入り混じった、ざわざわした気持ちで、このプロジェクトに参加しました。「島根に対する熱い想いをもった人々」に出会う度、刺激を受け視野を広げることができたように思います。この経験とつながりを無駄にすることなく、これからも「島根のために」しっかりと歩んでいきたいと思います。

3活動概要


【検討期間】平成23年7月5日から平成23年11月7日報告状況

 ○知事との初回ミーティング:平成23年7月5日

 ○知事への中間報告:平成23年9月14日

 ○知事への最終報告:平成23年11月7日

■政策検討にあたっては、UIターン者や市町村、受入地域など124名(団体)と意見交換を実施

4提案内容

 

 ■定住対策政策提案報告書はこちらから→報告書(PDF2410KB)概要版(PDF593KB)

 

【提案項目】ふるさと島根との「縁」でつながる定住対策

■学生~県内企業をしってもらうために~

 学生に県内企業を知ってもらい、県内企業で働く魅力を伝えることで、県内外の学生の県内就職知事との記念写真

をほどこす事業を提案

 

■Uターン~つながりUターン~

Uターンの転機を迎える「30代前半の島根県出身者」にUターンしてもらう事業を提案

 

■Iターン~求むコトおこし人材~

「地域が必要とする人材」や「コトおこし人材」にターゲットを絞った事業の提案

 

■農業~地域で自立まで育てる~

新規就農者を受け入れ、自立まで一貫して支援する農業者及び農業団体を支援する事業の提案

 

 

 

5政策提案の実施状況

若手職員からの政策提案を活用し、以下の事業を実施

・「くらしまねっと」を見直し、UIターン者の声を集約したコンテンツを開設

・外部人材確保のための連続講座「しまことアカデミー」を首都圏で開催

・研修受け入れ農家への助成に併せ、栽培指導から生活面までもサポートする支援チームの設置

 


お問い合わせ先

政策企画監室

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
島根県 政策企画監室
電話:0852-22-6063
FAX:0852-22-6034
Eメール:seisaku-kikaku@pref.shimane.lg.jp