令和2年2月定例県議会知事施政方針並びに提案理由説明要旨
定例議会開会にあたり、諸議案の説明に先立ちまして、当面の県政運営に臨む私の基本的な考え方を申し上げ、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。
(1.「島根創生計画」の策定)
はじめに、「島根創生計画」の策定について申し上げます。
(1)「島根創生計画」につきましては、6月県議会以降これまで、「人口減少対策」に関連した主な新規・拡充施策の追加と、その財源確保などのための重点見直し対象事業の一部について考え方などをお示しし、県議会や市町村長、総合開発審議会などから、ご意見をいただいてまいりました。
(2)今議会では、これらのご意見への検討を反映した最終案をお示しし、今議会での議論を踏まえ、第一期の総合戦略の終期となります今年度内に、県としての「島根創生計画」を決定し、切れ目ない取組を進めてまいりたいと考えております。
(3)ここで改めて、私が目指します島根の将来像、「人口減少に打ち勝ち、笑顔で暮らせる島根」をつくる「島根創生」に取り組む上での、私の考え方についてご説明申し上げます。
まず、県内の各産業の活性化により所得を引き上げ、魅力的な仕事を増やし、島根に残る若者、戻る若者、移ってくる若者を増やしていく。
そして、働きやすく子育てしやすい環境を整備することにより、若者たちに結婚しよう、子どもを育てようという希望をかなえてもらう。
そのためにも、県民生活や県内企業の活動に欠かせない高速道路などの社会インフラの整備を進めるとともに、医療や教育などを充実することによりまして、子どもから高齢者まで安心して暮らせる環境を整える。
更に、長年の人口減少により様々な問題が生じている中山間地域・離島において、農林水産業の収益力の向上や、企業誘致、小さな拠点づくりによる生活機能の確保を進め、都市とも補完し合いながら、誰もが住み慣れた地域で、住み続けることができるようにする。
こうして、誰もが自分らしい人生を送ることができ、「島根に生まれてよかった、島根に住んでよかった」と思いながら、県民お一人おひとりが、幸せに暮らし続けられる島根を守り、育て、未来へつなげてまいります。
(4)人口減少に歯止めをかける「島根創生」を実現するためには、県民の皆様の生活の実態を私自ら現場に出向いて確かめ、現状を一歩前に進めるために、具体的に何をすべきか県民の目線で考え、実行する必要があります。
そのために、私自らが「現場主義」と「県民目線」に徹し、先頭に立ってリーダーシップを発揮し、合計特殊出生率2.07と社会移動の均衡を達成するために、全力で取り組む覚悟であります。
(5)庁内の組織につきましても、来年度から、政策企画局に広報部の機能を移し、政策企画局内に広聴広報担当の「理事」と「広聴広報課」を設置することにより、政策企画及び広聴広報を一体的に進め、島根創生の推進役としての機能を強化してまいります。
また、部長級の「副教育長」、子育て支援担当の「理事」や「女性活躍推進課」、「中山間地域・離島振興課」を設置するなど、各分野における島根創生を推進する体制を強化してまいります。
(2.子ども・子育て支援施策の拡充)
次に、子ども・子育て支援施策の拡充について申し上げます。
(1)子ども・子育て支援施策の拡充につきましては、11月県議会にパッケージとしての考え方をお示しして以降これまで、県議会をはじめ、各方面から様々なご意見や要望をいただいたところであります。
(2)特に、市町村に対しましては、昨年12月には、市町村長の皆さんへの説明と意見交換をし、この際のご意見・ご指摘について詳しく説明するため、先月、松江市、出雲市、雲南市及び安来市の各市長さんを個別に訪問するなど、ご理解を得るよう努めてまいりました。
(3)また、県教育委員会においても、市町村教育委員会や学校関係者と意見交換を重ねるなど、少人数学級編制の見直しの考え方と、見直しに伴う影響への対応などへの理解を求めてまいりました。
(4)そして、いただいたご意見等を踏まえて、少人数学級編制の見直し案を一部変更することとし、市町村長や市町村教育委員会など関係者へ改めて説明した結果、全ての市町村からご了承をいただくこととなりました。
こうして、子ども・子育て支援施策の拡充について、県と市町村が互いに協力し、連携して取り組むことに了承が得られたことを大変心強く思っております。
(5)今議会には、この子ども・子育て支援施策の拡充の考え方を提案させていただいております。
その内容としては、まず、県内全ての小学6年生までの子どもが医療費負担の軽減を受けることができるようにするため、令和3年度から、「しまね結婚・子育て市町村交付金」の対象と規模を拡大いたします。
(6)次に、学校が終わった後の子どもの大事な育ちの場となっている放課後児童クラブについて、来年度から、新たに、利用時間の延長、待機児童の解消に向けた受入定員の拡大、支援員等の人材確保に取り組んでまいります。
(7)そして、県が単独で実施している小中学校の少人数学級編制につきましては、少人数学級編制を維持した上で、1学級あたりの児童生徒数の基準を、小学1年では11月にお示しした32人の案を見直しまして現行の基準を維持する30人に、中学1年でも35人と現行の基準どおりとしながら、小学2年では32人、小学3年から6年までと、中学2・3年は38人に見直します。併せて、スクールサポート事業を廃止した上で学級編制基準が次の年度に進級すると異なってしまう小学1・2年、中学1年において、市町村の判断で学級分割しない場合、常勤に換算して1名の教員加配を行うこととします。
これらの見直しについては、令和3年度から2年間をかけて段階的に行います。
加えて、令和3年度から、学校現場が直面している個別・具体の課題を解決するため、常勤に換算して40名の教員加配を行います。
県教育委員会に対しては、市町村教育委員会と連携して、少人数学級編制の見直しに伴う影響をできるだけ小さくするとともに、各学校・学級の実情に応じた教員配置となるよう要請しているところであります。
(8)また、小中学校の学校司書等の配置については、令和3年度から、新たに、学校図書館を拠点とした子どもたち一人ひとりに寄り添った支援が行えるよう、「学校司書等による学びのサポート事業」に取り組んでまいります。
(9)本県の厳しい財政状況の中で、子ども・子育て支援施策に要する恒久的な財源を、他の分野に大きく依存する形で捻出することは難しい状況であることから、子ども・子育て支援施策の拡充と少人数学級の見直し等をパッケージとして実施する必要があると考えているところであります。
(10)こうした子ども・子育て支援施策の拡充と、子育てしながら働きやすい職場環境づくりのための取組を進めることにより、子どもと保護者の24時間、365日の生活全体を見て、安心して子どもを生み育てられる環境を整え、島根に生まれる子どもの数が増えるよう取り組んでまいりたいと考えております。
つきましては、この子ども・子育て支援施策の拡充の考え方・パッケージについて、県議会のご意見をうかがいたいと存じます。
(3.しまねの「暮らし」や「魅力」の情報発信)
次に、しまねの「暮らし」や「魅力」の情報発信について申し上げます。
(1)先月15日から、東京国立博物館において、奈良県と共同で、『日本書紀成立1300年特別展「出雲と大和」』を開催しております。これまで、10万人を超える方々がご来場になったところであります。多くの皆様に、島根の古代の歴史・文化に関心を寄せていただいていることを、大変うれしく思っております。
(2)来る4月22日には、東京の新たな情報発信拠点「日比谷しまね館」を開館いたします。
「日比谷しまね館」においては、県産品・工芸品の展示、テストマーケティング、暮らしや観光などの島根の魅力の発信、移住・定住相談に加え、島根に関心をもち応援してくださる方々との交流を行うなど、首都圏と島根のご縁を結ぶ新たな拠点として活用してまいります。
開館に先立ち、来月21、22日には、「美肌県しまねキックオフイベント」を日比谷で開催し、「日比谷しまね館」のオープンと「美肌観光」を、首都圏の皆様に広く告知することといたしております。
(3)県内では、4月16日に三瓶自然館サヒメル、同じく4月24日に古代出雲歴史博物館を、リニューアルオープンいたします。
二つの施設は、それぞれ、島根の豊かな自然と歴史・文化の情報発信の拠点として、展示や機能を充実させることにより、より多くの皆様に島根の魅力を体験していただけるよう取り組んでまいります。
(4)また、5月31日には、大田市・三瓶山におきまして、第71回全国植樹祭が開催されます。
いよいよ開催まで100日余りとなりましたので、今月23日には100日前記念イベントを開催し、多くの県民の皆様にご参加いただき開催機運を高めるとともに、本県が取り組む循環型林業を全国に発信できるよう、引き続き準備に万全を期してまいります。
(5)7月から9月にかけましては、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、これまで以上に外国から日本国内に多くの方々が訪れます。
(8)これらの様々な機会を十分に活用して、島根の自然、歴史・文化、暮らしの豊かさや魅力を発信し、観光誘客や移住・定住に結びつけていくよう取り組んでまいります。
(4.予算の概要)
それでは、提出いたしました来年度当初予算と今年度補正予算について、その概要をご説明申し上げます。
(1)まず、本日提出いたしました来年度当初予算は、「島根創生」の推進と健全な財政運営の両立を図る最初の予算であり、総額は、4,750億円で、本年度に対し、1.4%、64億円の増となっております。
そして、次の3つを大きな柱として編成をいたしております。
第一は、人口減少に打ち勝つための総合戦略の推進
第二は、生活を支えるサービスの充実
第三は、安全安心な県土づくり
であります。
(2)このうち、人口減少に打ち勝つための総合戦略の推進に関連する予算につきましては、「島根創生計画案」に基づき、次のような施策を積極的に展開することとしております。
第一に、産業の活力を高め、所得を引き上げ、若者の雇用を拡大する施策
第二に、子育て支援の充実や、子育てしながら働きやすい環境の整備を推進する施策
第三に、中山間地域・離島と都市部が、共存・連携し共に発展する地域づくりを進めるとともに、それを支える社会基盤の整備を推進する施策
第四に、島根に愛着と誇りを持ち、将来の島根を支える人の増加を促進する施策
であります。
(3)また、昨年11月に策定しました「中期財政運営方針」に基づき、スクラップ・アンド・ビルドを徹底して行い、重点的に見直しを行う事業を定めるなどにより、17億円の財源を捻出し、新規・拡充施策11億円などの財源として活用しております。
(4)さらに、市町村振興資金特別会計の余剰資金や国制度による臨時措置である県債の活用など、その効果が一時的に留ますな手法や、過去に積み立てた減債基金一般勘定を33億円取り崩して公債費の負担を軽減するなど、様々な手法を使って編成したところであります。
(5)こうした点を踏まえますと、将来に渡る恒常的な財源不足が解消した状況ではなく、県財政は依然として厳しい状況にあると考えております。
(6)次に、今年度補正予算では、国の経済対策のための補正予算を活用した国土強靭化対策やTPP対策など、総額132億円を追加しております。
それでは、当初予算の主要な施策について、順次、ご説明申し上げます。
(5.魅力ある農林水産業づくり)
まず、魅力ある農林水産業づくりについて申し上げます。
(1)農業につきましては、農業産出額100億円増の目標達成に向けた取組の柱となります水田園芸が県全体で着実に拡大するよう、拠点となる産地はもとより、規模が小さくとも水田園芸に意欲的な農業者の取組に対してきめ細かな支援を行ってまいります。
(2)畜産につきましては、和牛生産の更なる拡大に向け、全国の主要産地に引けをとらない子牛価格の実現と、意欲ある担い手の確保を進めるため、県有種雄牛の造成や、農家における繁殖雌牛の増頭・更新への支援などを充実させてまいります。
(3)また、地域の資源や強みを活かし、「作ったものを売る」のではなく「売れるものをつくる」というマーケットインの視点で、生産・販売の拡大に取り組む産地への支援を強化してまいります。
(4)担い手の育成につきましては、県立農林大学校に新たに1年制コースを設けるなど機能強化を図るとともに、担い手不在集落において、親族から農地を継承して農業を始める方など、地域の実情に合わせて、多様な人材を確保できる支援制度を創設いたします。
また、担い手不在集落の解消に向けて、このような担い手の確保とともに、ほ場の整備や機械・施設整備などの環境整備を進めてまいります。
(5)林業につきましては、原木生産の拡大を支える林業就業者を安定的に確保するため、現在、林業事業体の労働条件や就労環境の改善、経営体質の強化などを進めております。
これに加えて、来年度から増額される森林環境譲与税を活用して、林業の就業体験や技術習得支援を充実し、担い手の確保・育成に取り組んでまいります。
また、製材工場の誘致・新設や規模拡大を図ることで製材力の強化に取り組み、高値で取り引きされる原木の需要を増やし、森林所有者に還元する利益を確保できる環境づくりを進めてまいります。
(6)水産業につきましては、将来を牽引する新規就業者が、安心して就業できるよう、県独自の給付金制度を創設し、所得向上につながる新ビジネスの創出なども含め、就業からの経営拡大を切れ目なく支援し、沿岸漁業と漁村の活性化を図ってまいります。
(6.力強い地域産業づくり)
次に、力強い地域産業づくりについて申し上げます。
(1)商工業の振興につきましては、魅力ある雇用の場の維持・創出や、企業の競争力の向上のために、それぞれの産業の特性や、強みを活かした取組を推進してまいります。
(2)ものづくり産業につきましては、生産性の向上や新分野への進出など、経営環境の変化や市場ニーズを捉えた企業の様々な取組を支援するとともに、海外展開への支援や貿易の促進などの取組を強化してまいります。
(3)先端金属素材のグローバル拠点を創出する取組では、来年度には、島根大学に新たな研究開発拠点である「次世代たたら協創センター」が竣工予定であり、この研究拠点を活用して、オックスフォード大学をはじめとする国内外の大学や企業との研究開発の強化や、島根大学と松江高専の連携による人材育成などの取組が加速するよう支援を強化してまいります。
また、石州瓦産業につきましては、産地が一体となった戦略的な販路拡大などの取組を支援してまいります。
(4)IT産業につきましては、新たに、県外で学ぶ県出身の学生と県内企業との交流の機会を設け、Uターン就職を促進するとともに、県内企業がAI等を活用したサービスや製品を開発することにより、より付加価値の高い魅力的な産業となるよう支援を強化してまいります。
これらの取組によりまして、地域経済を牽引する集積産業の振興を進めてまいります。
(5)観光の振興につきましては、「ご縁も、美肌も、しまねから。」をキャッチフレーズに、冬季の誘客対策に取り組んでいるところであります。
今後も、首都圏を中心にメディアを活用して積極的にプロモーションを展開し、「美肌県しまね」の一層の認知度向上を図ってまいります。
また、県内各地の温泉や食材などの特色を活かした観光素材の磨き上げや、旅行会社などと連携した旅行商品づくり、観光誘客に取り組む地域団体の支援などを進め、県内関係団体や事業者の皆様と一丸となって美肌観光を推進してまいります。
(6)外国人観光客の誘致につきましては、昨年12月に広島空港にタイ・バンコクから、また、先月に米子空港に中国・上海からの定期便が新たに就航するなど、近隣空港での海外からの路線が充実してきております。残念ながらこの度の新型肺炎の影響により、米子空港の上海便、香港便は一時欠航となりましたが、今後も県内への旅行商品の造成やPRを行い、認知度向上と県内への誘客に取り組んでまいります。
また、台湾についても、引き続き、航空会社や旅行会社へのトップセールスを行うなど、連続チャーター便や、定期便の就航に向けた取組を進めてまいります。
これらに加えて、今年7月からの東京オリンピック・パラリンピックの開催に対応するため、山陰インバウンド機構や中国地方各県、観光事業者とも連携しながら、外国人の誘客拡大を進めてまいります。
(7)地域資源を活かした産業振興につきましては、食品産業の振興を進めるほか、県産品の海外での認知度向上や、販路拡大を支援してまいります。
(8)中小企業・小規模企業への支援につきましては、地域の生活を支える商業の維持・発展を図るため、関係団体や市町村と連携し、経営力の強化を図るとともに、事業承継が円滑に進むよう支援してまいります。
また、新たに、商業・サービス業の県内事業者による県外市場獲得のための事業展開を支援し、県内雇用の維持・創出と地域経済の拡大を図ってまいります。
(9)企業立地の推進につきましては、県内産業の高度化や魅力ある雇用機会の創出を図るため、県内企業の再投資や県外企業の新規立地を促進してまいります。
特に、県内産業や雇用を支えておられる地元企業に対しては、企業立地促進助成金の要件を緩和し、支援を拡大してまいります。
(10)企業の立地が県全体に拡がるよう、新たに、中山間地域においては、県と市町村との共同の工業団地の整備や、市町村が所有する遊休施設を貸オフィス等として整備する市町村への支援に取り組みます。また、中山間地域等に特化した企業誘致の専任職員を、首都圏に加えて、近畿圏、山陽地区にそれぞれ配置してまいります。
(7.結婚・妊娠・出産・子育てへの支援)
次に、結婚・妊娠・出産・子育てへの支援について申し上げます。
(1)結婚・妊娠・出産・子育てへの支援につきましては、結婚から子育てまでの切れ目のない支援を図るため、現在、市町村や関係機関からのご意見や、「女性活躍100人会議」でいただいたご意見などを踏まえながら、「しまねっ子すくすくプラン」の改訂作業を行っているところであります。
(2)結婚支援につきましては、縁結びボランティア「はぴこ」の皆様の活動を支援するとともに、市町村への結婚支援員の配置やコンピューターによるマッチングシステムの端末の設置などを進め、相談・支援体制の充実に取り組んでまいります。
(3)妊娠・出産支援につきましては、第1子出生後の不妊治療に対する助成回数等を拡充するとともに、新たに、市町村と連携して、産前・産後の一時的な育児・家事への支援や、産後の専門的なケアの充実に取り組んでまいります。
(4)保育士の確保につきましては、保育士養成校がない石見・隠岐地域等において、出身学生が県内の保育士養成施設に進学する場合に、必要となる家賃相当額を貸与する支援制度を創設し、保育士の人材確保を進めてまいります。
また、年度途中の入所希望に対応するため、民間保育所等が保育定員を増やして受入体制を整備できるよう、保育士の人件費への助成制度を拡充し、待機児童解消のための取組を強化してまいります。
(5)放課後児童クラブにつきましては、利用時間の延長や待機児童の解消のため、放課後児童支援員等の人材の確保が課題であるとの意見を市町村からいただいているところであります。
そのために、新たに市町村と県を構成員とする会議を設置して、現場の声もうかがいながら、人材確保に必要な追加の対策の検討を行うとともに、研修機会を充実するなど、受入体制の整備に取り組んでまいります。
(5)子どもの医療費助成の拡充につきましては、県の助成対象年齢を、未就学児までから小学6年生までに引き上げることとし、県内全域の小学生が支援を受けられるよう市町村と協議を進めてまいりましたが、令和3年4月から実施することとしました。
今回拡大する小学生の医療費助成につきましては、「しまね結婚・子育て市町村交付金」を拡充して支援することとしております。
(7)この他、子ども・子育ての支援につきましては、子育て環境の改善につながる住宅リフォームを行う子育て世帯への支援や、利便性を高めるためのこっころパスポートのデジタル化、子育て支援にご尽力いただきました方々への表彰制度の創設などにも取り組んでまいります。
(8.中山間地域・離島の暮らしの確保)
次に、中山間地域・離島の暮らしの確保について申し上げます。
(1)中山間地域における「小さな拠点づくり」につきましては、特に人口減少の進んだ複数の公民館エリアにわたる広い範囲での先駆的な取組を「モデル地区」として指定し、市町村とともに重点的に支援することとしております。
既に、昨年11月に3地区を決定したところであり、現在、2地区程度を追加で募集しております。
このモデル地区の取組を支援することにより、人口規模の小さなエリアが直面する買い物や生活交通などの地域課題に協働して取り組み、解決していく好事例を積み重ね、「小さな拠点づくり」による生活機能の確保に向けた具体的な姿を、他のエリアを含めた県民の皆様にお示しすることで、地域における課題解決に向けた具体的な活動がさらに拡がるよう取り組んでまいります。
(2)離島対策につきましては、特定有人国境離島に係る国の交付金による航路・航空路運賃の低廉化について、国制度の拡充を要望してまいりましたが、新たに、島民が扶養する大学生等も対象に加えられるなど、制度の充実が図られました。
引き続き、国に対し、必要な支援の充実及び十分な予算の確保を図るよう働きかけてまいります。
(3)昨年成立しました「地域人口の急減に対処するための特定地域づくり事業の推進に関する法律」は、地域社会の担い手の受け皿を設け、人口の減少を抑制し、地域社会の維持及び地域経済の活性化に資することを目的とするものであります。
県としましては、今後、市町村が中心となって進められる事業協同組合の設立や運営が、円滑に進むよう支援してまいります。
(9.地域の経済的自立の促進)
次に、地域の経済的自立の促進について申し上げます。
(1)隠岐の水産物の島内流通の拡大につきましては、昨年8月から検討を進め、この度、島内の飲食店や旅館などの需要を取りまとめ、共同で発注・購入する仕組みを立ち上げることなどが地域の関係者間で合意されたところであります。
今後、地域の関係者により、この仕組みが具体化され、隠岐の水産業のみならず、観光業や地域の活性化にもつながるよう期待しているところであります。
(2)林業におきましては、県産木材を活用した木造住宅の建築助成の対象につきまして、従来の子育て世帯に限定せず、すべての住宅に拡大するとともに、建築する工務店に対し、県産木材の利用度が高まるほど助成水準を引き上げる制度へ見直し、引き続き県産木材の利用拡大を図ってまいります。
(3)また、地域資源を商品化し、あるいはサービスの事業化に取り組む、いわゆる「スモール・ビジネス」につきましては、専門家による助言や、研修の機会を提供し、起業や創業などを支援してまいります。
(4)こうした取組を進めることで、地域経済の活性化、雇用の創出、地域外からの外貨獲得を図り、地域の持続的な発展につなげてまいります。
(10.地域振興を支えるインフラの整備)
次に、地域振興を支えるインフラの整備について申し上げます。
(1)山陰道につきましては、重点要望など、あらゆる機会を通じて県議会とともに、早期整備と開通見通しの公表を強く働きかけてまいりましたが、昨年12月に県内の5区間37kmの開通見通しが公表されたところであり、企業誘致や観光振興などに十分活用してまいります。
県としましては、1年でも早い開通に向けて、引き続き国に働きかけるとともに、協力してまいります。
(2)また、県東部から益田市に至る整備が進む一方で、未着手区間が多く残る「益田~萩間」の早期事業化が急がれるところであります。
中でも、ルート案が絞られた益田市内の「須子~小浜間」については、来年度の新規事業化を国に求めてまいります。
また、この他の区間につきましても、早期の事業化に向けて山口県と連携を図り取り組んでまいります。
(3)出雲縁結び空港につきましては、大阪線は来月から、東京線は8月の1か月間、それぞれ1往復について機材が大型化され、提供座席数が増えることとなりました。
引き続き、国内外の路線充実、機材の大型化など利便性の向上に取り組んでまいります。
また、空港の運用時間の延長と発着便数の拡大についても、空港周辺の住民の皆様のご理解が得られるよう、引き続き誠意をもって取り組んでまいります。
(4)萩・石見空港につきましては、今年度の東京線の利用者数は、先月末までで12万5,000人余となり、昨年同時期と比較して約2,500人増加いたしております。引き続き、14万8,000人の年間目標の達成に取り組んでまいります。
また、かねてより、航空会社へ要望しておりました運航ダイヤの改善につきましては、来月29日から、第1便の出発時間が早まり、利便性が向上することととなります。
来月には、国土交通省の羽田発着枠政策コンテストが実施される予定であり、引き続き利用促進対策会議を中心に、関係者間で緊密に連携しながら利用促進に努め、東京線の2便運航が継続できるよう全力で取り組んでまいります。
(5)国際定期コンテナ航路を有し、島根県の唯一の国際貿易港である浜田港につきましては、物流やクルーズ船寄港地の拠点と位置づけ、港湾機能の強化に取り組んでおります。
来年度は、引き続き、防波堤、岸壁、臨港道路の整備を進めるとともに、新たに荷さばき倉庫の整備に取り組んでまいります。
(11.島根を愛する人づくりと新しい人の流れづくり)
次に、島根を愛する人づくりと新しい人の流れづくりについて申し上げます。
(1)県内の人口の社会減につきましては、若者の進学・就職による人口流出が主な原因となっているため、若者が島根を愛し島根に残ってもらうための「島根を愛
する人づくり」と、一旦県外に転出された若者が島根に戻るUターン、またIターンを増やすための「新しい人の流れづくり」を強化する必要があります。
(2)はじめに、「島根を愛する人づくり」につきましては、島根で生まれ育つ子どもたちに、将来島根に暮らすことを考えてもらうことが重要であります。
そのため、子どもたちに、学校図書館やICTを活用し、他者と協働する探究的な学びを進めて確かな学力を身につけてもらうとともに、地域への愛着と誇りを持ち、「生きる力」を育むふるさと教育や地域課題の解決等を通じた学びに取り組んでまいります。
(3)県内の高校におきましては、地域住民、地元企業、大学など様々な主体が協働する体制を構築するとともに、県内の大学等と連携してカリキュラム開発や課題解決等を通じた学習の充実などに取り組むこととしております。
(4)島根県立大学におきましては、令和3年度入学生から、県立大学と連携する県内高校からの推薦枠の新設などを行います。また、島根大学におきましても、地域に対する興味など特別の志向や能力を評価するなどの入試制度を設けて、県内からの入学者を増やす取組を進められる方針であります。
こうした大学側の入試制度の見直しを十分に活かして、県内大学への進学者を増やすとともに、新たに、県内大学と企業、県等がコンソーシアムを設立し、学生が地元企業を知る機会の創出や、インターンシップの充実など、県内大学等から県内企業への就職を増やすための取組を進めてまいります。
(5)次に、「新しい人の流れづくり」について申し上げます。
まず、県外へ進学・就職した若者のUターンにつきましては、県内企業の情報や交流の機会を提供することで、県内にUターンするきっかけを提供することが重要であります。
(6)県出身学生の多い大阪と広島においては、昨年12月に配置した学生就職アドバイザーが大学等を訪問してきめ細かな情報や交流の機会を提供しておりますが、
新たに、県外で学ぶ女子学生を対象とした就職フェアや企業見学ツアーを開催するなど、女子学生の県内就職を促進するための取組を強化してまいります。
(7)首都圏においては、多くの県出身の社会人が集積しているため、昨年9月から、にほんばし島根館における相談体制を強化しております。今後は、県内との繋がりや関心を持ち続けるための情報発信や、地域や企業との交流機会の提供などの働きかけを行ってまいります。
(8)こうした取組により、県出身の若者に、県内に暮らし活躍する大人の姿や意見を直接見聞きし、触れ合ってもらうことで、島根で暮らす具体的な姿を訴えてUターンのきっかけとしてまいります。
また、Uターンを希望される方等を対象に、新たに、県内企業等において短期の就業体験等をされる場合の滞在費等を支援し、県出身の社会人のUターンも促進してまいります。
(9)次に、Iターン支援につきましては、ふるさと島根定住財団や市町村と連携し、島根の暮らしや企業の情報、支援制度を丁寧に発信するとともに、首都圏においては、千代田区の東京交通会館にあります、移住相談窓口が集まる「ふるさと回帰支援センター」に、新たに、島根県の相談ブースを開設し、情報発信と相談機能を充実してまいります。
(12.女性活躍の推進)
次に、女性活躍の推進について申し上げます。
(1)女性活躍の推進につきましては、「女性活躍100人会議」において、子育て・家事・介護と仕事の両立や、職場や地域で女性の活躍を進めるための課題等をうかがうとともに、庁内に設置した女性活躍推進本部において検討を進めてまいりました。
(2)子育て・家事・介護において女性に負担が偏っている状況を是正するためには、産前・産後ケアの充実や放課後児童クラブの充実などを進めるだけではなく、家庭の中で女性に偏っている負担を、男性にシフトしていくことが必要であります。
このため、男性向けの「育児手帳」や新婚夫婦向けの「家事手帳」の配布、男性向けの介護のミニ講座の開催などに新たに取り組んでまいります。
(3)先日14日には、私自身がイクボス宣言をし、県庁における職員のワーク・ライフ・バランスの実現支援や、男性の家事育児分担を当たり前とする職場風土づくりなどを進めていくことを表明いたしました。
県内の企業・事業所においても、男性も女性も子育てや介護をしながら働きやすい職場環境づくりが進むよう働きかけを強化するとともに、新たに、「短時間勤務制度」や「一時間単位で取得できる有給休暇制度」を導入する企業等への支援を実施してまいります。
(4)また、女性の多様な働き方を支援するため、新たに起業等を希望する女性を対象にしたセミナーを開催いたします。また、ワンストップの就職相談窓口では、相談員を増員し、新たに出張相談会を行うなど機能を強化してまいります。
(5)これらの取組により、女性がライフステージに応じて、安心して社会や家庭で幅広く活躍できる環境づくりを進めてまいります。
(13.保健・医療・福祉の充実)
次に、保健・医療・福祉の充実について申し上げます。
(1)医療の充実につきましては、県民誰もが住み慣れた地域で安心して必要な医療が受けられるよう、医師の確保が最重要課題であり、現在、今後4年間の医師確保対策の指針となります「医師確保計画」の策定を進めております。
来年度からは、この計画に基づいて、地域で必要とされる医師が配置されるよう、地域枠制度や奨学金貸与等の支援を活用して、医師を着実に増やしてまいります。
また、大学や関係機関と連携してキャリア支援を強化するとともに、医療機関や市町村等が連携し、地域を知ってもらうために行う体験事業などの取組に対する支援を拡充することなどにより、島根に定着する医師の確保・育成に一層取り組んでまいります。
(2)人生100年時代を迎え、生涯にわたり、いきいきと健康で暮らし、地域で活躍していくことは、県民誰もの願いであり、地域の活力の維持や活性化にも欠かせないものであります。
このため、健康寿命の延伸につきましては、来年度、庁内に「しまね健康寿命延伸プロジェクト推進本部」を新たに設置し、健康づくり県民運動として展開してまいります。
市町村と連携して公民館等を中心とした健康づくり活動を進めるとともに、重点的に取り組む地区を選定し減塩や運動などの取組の効果を測定することにより、効果的な活動を県内に波及してまいります。
また、商工団体や食品業界などの関係団体等と連携し、事業所における健康づくりの取組やスーパー等におけるヘルシーメニューの考案を支援するなどし、生活習慣の改善の取組を進めてまいります。
(3)高齢者の活躍の推進につきましては、県社会福祉協議会と連携し、「くにびき学園」において、地域づくり人材の養成に重点化したカリキュラムの変更を行い、高齢者が、豊かな知識や経験を活かし、生きがいをもって、様々な地域活動の担い手となっていただけるよう取り組んでまいります。
(4)障がい者の自立支援につきましては、住みたい地域でその人らしい生活を営むことができるよう、福祉サービスや就労支援の充実、障がいの理解の促進等を進めてまいります。
特に、発達障がいに関しては、病院の初診の待機期間を短縮するため、発達障がい者支援センターに、事前問診等を行う臨床心理士を新たに配置し、乳幼児期からの早期支援を進めてまいります。
(14.児童虐待防止対策)
次に、児童虐待防止対策について申し上げます。
昨年12月に安来市において、児童相談所などが支援していた母子が亡くなるという痛ましい事案が発生いたしました。
現在、「島根県社会福祉審議会」において、児童相談所の対応や地域での支援体制が十分であったかなどの検証を進めていただいているところであります。
県としましては、検証結果も踏まえて、児童虐待防止のための取組を進めてまいります。
また、多様化・複雑化する相談に適切に対応するため、学校等との連携強化を図るための支援員を配置するなど、児童相談所の体制を強化してまいります。
(15.教育の充実)
次に、教育の充実について申し上げます。
(1)特別支援教育につきましては、令和3年4月に、新たに盲学校幼稚部を設置して、幼児期からの専門的な支援を強化することとし、その準備を進めてまいります。
また、特別支援学校高等部の卒業生の就職を促進するために、専任職員を配置するなど、生徒一人ひとりの状況に応じたきめ細かい支援を充実してまいります。
(2)また、教育の質の向上と、教員の働き方改革の両立を図り、教員が子どもに向き合う時間を確保するため、事務的業務を担う支援員と部活動指導員を増員するとともに、その配置に地域の人材を活用するなど、学校と地域が一体となって、子どもたちを育む体制を強化してまいります。
(16.スポーツの振興)
次に、スポーツの振興について申し上げます。
(1)東京オリンピックに向けて、5月16日から17日にかけて県内14の市町村で聖火リレーが実施されます。
170名を超えるランナーや、沿道で応援していただく県民の方々をはじめ県民の皆様とともに、オリンピックとパラリンピックの開催に向けた機運醸成を図ってまいります。
(2)また、令和11年に開催を予定しております国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会につきましては、現在、「検討懇話会」において、島根らしい大会のあり方や取組の方向性などをご審議いただいております。
来年度には、大会像を具体化するため、準備委員会を設置し、開催基本方針をはじめ、運営体制や、競技会場、施設整備、競技力向上などについて検討を進めてまいります。
(17.多文化共生)
次に、多文化共生について申し上げます。
多文化共生につきましては、しまね国際センターに相談員を増員して多言語による相談体制を充実するとともに、新たにSNSを活用した情報発信、医療通訳の養成・確保、中学校卒業後に進学を希望する生徒の受入体制を検討するための進路希望等の実態調査などに取り組み、外国人住民と共生する地域づくりを進めてまいります。
(18.竹島問題)
次に、竹島の問題について申し上げます。
(1)今週22日は、「竹島の日を定める条例」制定後、15回目の「竹島の日」であり、多くの関係の皆様にご出席いただき、記念式典を開催いたします。
県としましては、今後も、竹島問題についての国民の理解と関心が高まるよう、「竹島の日」の式典などの様々な啓発活動や、調査研究などをさらに進めてまいります。
(2)また、国においては、平成30年に開設した「領土・主権展示館」を先月移転・拡張されました。
今後は、この施設を拠点として、竹島に関する我が国の立場・主張を国内外に、さらに積極的に情報発信されることに期待するとともに、県としても、この施設との連携を深め、竹島問題についての広報啓発に取り組んでまいります。
(19.防災対策の推進)
次に、防災対策の推進について申し上げます。
(1)近年頻発する水害や土砂災害から県民の生命や財産を守るため、江の川等の国管理の河川における堤防整備などを引き続き強く要請していくとともに、波積ダムの本体工事などダム事業を着実に進め、河川の水位情報や土砂災害警戒情報の周知などソフト対策についても進めてまいります。
(2)大橋川改修につきましては、今後、市街地の河川護岸の工事に着工することから、国・県・市が連携を深め、事業を円滑に実施し、地域の安全・安心が早期に確保されるよう進めてまいります。
(3)この他、国の国土強靱化関係予算を最大限活用するなどして、道路の防災対策や、河川における樹木伐採及び掘削、砂防施設、ため池、治山施設の整備などのハード対策を引き続き行ってまいります。
(4)また、自助・共助による地域の防災力を高めるため、引き続き、国や市町村など関係機関と緊密に連携し、地域における防災人材の育成や、自主防災組織の取組支援、防災訓練の実施などを通じて、県民の皆様の防災意識の一層の向上に取り組んでまいります。
(5)次に、原発の安全・防災対策について申し上げます。
島根原発2号機及び3号機につきましては、原子力規制委員会において、新規制基準適合性審査が継続中であり、県としましても、引き続き審査状況を注視してまいります。
(6)原発の防災対策につきましては、昨年11月に、国と合同で原子力防災訓練を実施し、国と他の自治体との連携体制や手順を確認し、また、複合災害を想定した初動対応や、県内外への住民避難などを行いました。
この訓練の結果も踏まえて、引き続き、国、島根・鳥取両県、原発の立地市及び周辺市による作業チームにおいて、避難計画の実効性向上などに向け、検討を進めてまいります。
(20.交通安全対策)
次に、交通安全対策について申し上げます。
近年、県内の交通事故の発生件数や死傷者数は減少傾向にありますが、死者数は2年連続で増加し、そのうち昨年は高齢者の割合が7割を超える状況であることから、高齢者世帯への働きかけや交通安全教育の推進など、関係機関や団体等と連携して、交通安全対策に努めてまいります。
(21.若者の活躍)
次に、若者の活躍について申し上げます。
(1)スポーツでは、来月から始まる選抜高校野球大会に、平田高校が初めて出場することとなりました。この度の出場は、近年の県大会等での好成績に加えて、野球体験会などの地域への貢献が評価されたものであり、選手と関係の皆様の努力に深く敬意を表しますとともに、甲子園という大舞台で、持てる力を十分に発揮され、はつらつとしたプレーがなされるよう期待しております。
ソフトボールでは、三刀屋高校の大橋優也君が、今月ニュージーランドで開催される「U18ワールドカップ」に日本代表として出場されます。
また、柔道では、県出身の大野陽子さんが、グランドスラムパリ大会女子70kg級において、昨年の大会に続いて連覇を果たされました。
(2)文化の分野では、社会を明るくする運動作文コンテストにおいて、浜田市立三階小学校の山本彩永さんが最優秀にあたる法務大臣賞を受賞するなど、優秀な成績を収められました。
(3)こうした島根の若者の様々な活躍は、私ども県民に大きな感動と喜びを与えてくれるものであります。
今後も、島根の若者が大いに活躍することを期待しております。
(22.「島根創生」の実現を目指して)
おわりに、「島根創生」の実現を目指して、一言申し上げます。
(1)島根には、自然と歴史の中で営んできた、人々の豊かな暮らしがあります。
子どもたちは、元気に走り回り、若者は恋愛し、趣味を楽しみ、地域活動にも参加する。
家族を思い、やりがいのある仕事に就き、高齢になっても、元気で生きがいを感じている。
皆で囲む食卓は笑い声に包まれ、穏やかで心地よい時間が流れる。
そんなごく普通の暮らしであります。
(2)そして、地域の助け合いや絆が残る古き良き人間関係が、郷土愛と誇りを育み、人々の多様な関わりを通じて生まれる新しい試みが、未来への希望を高め、暮らしをより豊かなものにしていく。
(3)この人間らしい、温かみのある暮らしを、ここで営み続け、未来を担う子どもたちに大切に引き継いでいく。
日本中の多くの方々に、島根らしい温かい暮らしを知っていただく。
このことを、県民の皆様に共通の理念として、お一人おひとりが島根への愛着と誇りを持ち幸せに暮らせるよう、また県外に向けて島根の魅力を発信するよう、今後も、県議会や県民の皆様からご意見をうかがいながら、人口減少に打ち勝ち、笑顔で暮らせる島根をつくる「島根創生」に誠心誠意全力で取り組んでまいります。
引き続き、県政運営へのご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。
この後、提出しました予算案を含め諸議案の詳細につきましては、総務部長から説明させることと致します。
何とぞよろしくご審議のほど、お願い申し上げます。
お問い合わせ先
政策企画監室
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 島根県 政策企画監室 電話:0852-22-6063 FAX:0852-22-6034 Eメール:seisaku-kikaku@pref.shimane.lg.jp