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平成28年2月定例県議会知事施政方針並びに提案理由説明要旨

定例議会開会にあたり、諸議案の説明に先立ちまして、当面の県政運営に臨む私の基本的な考え方を申し上げ、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。

 

(1.大雪災害)

まず始めに、1月の大雪災害について申し上げます。

 

1月23日から県内におきまして、大雪や低気温により、水道管破裂による断水、停電、鉄道の運休、集落の孤立、農業用パイプハウスなど農業施設の破損などが発生し、県民生活に大きな影響が生じました。

改めまして、被害を受けられた多くの皆様方にお見舞いを申し上げます。

 

また、浜田市及び安来市で発生した断水に対処するため、県では、自衛隊に対して災害派遣要請を行い、住民への給水活動支援をしていただきました。

自衛隊の活動に感謝を申し上げる次第でございます。

 

被害を受けた農業施設に対しましては、関係市町村や関係機関と連携し、補助金や融資などの制度を活用して、速やかな復旧に取り組んでまいります。

 

(2.最近の経済情勢)

さて、日本経済の動向を見ますと、緩やかな景気回復基調が続いておりますが、米国と日本の金融政策の動向、中国経済の減速が日本及び世界経済に及ぼす影響など、引き続き、先行きに注意が必要であります。

 

県内経済につきましては、マクロ的な経済指標では緩やかな持ち直しの動きも見られますが、景気回復が実感できないとされる中小企業の方々や小規模企業なども多く、県としましては、引き続き、内外の情勢をよく注視しながら、必要な対応を行ってまいります。

 

(3.予算の概要)

それでは、提出いたしました来年度当初予算と今年度補正予算について、その概要をご説明申し上げます。

 

(1)来年度当初予算は、今年度補正予算と合わせ、次の3つを大きな柱として編成しております。

第一に、地方創生・人口減少対策の推進

第二に、安全・安心な県土づくり

第三に、安定した生活を支える公共サービスの充実

であります。

 

(2)このうち、地方創生・人口減少対策関連の予算につきましては、「総合戦略」の基本目標に沿い、次のような施策を積極的に展開することとしております。

第一に、商工業、観光、農林水産業の振興などによる雇用の創出

第二に、結婚・出産のための支援の強化、保育サービスの充実、仕事と子育ての両立支援などによる出生数の増加

第三に、定住・UIターンの促進と地域を担う人づくり

第四に、「小さな拠点づくり」など、中山間地域・離島対策の推進

などであります。

 

(3)また、予算編成にあたりましては、事務事業の見直しなど、財政健全化を、引き続き、これまでの基本方針に沿って進めることとしております。

 

(4)この結果、来年度予算の総額は、5,202億円で、本年度に対し、1.8%、97億円の減少となっております。

当初予算に2月補正予算を加えた総額では、前年度に対し、1.0%、54億円の減少となっておりますが、歳出のうち公債費等を除いた一般歳出では、0.6%、26億円の増加となっております。

 

それでは次に、主要施策の概要について、順次、ご説明申し上げます。

 

 

(4.産業振興)

まず、産業振興について申し上げます。

 

(1)観光につきましては、昨年は、松江城天守の国宝指定や「津和野百景図」の日本遺産認定など、うれしい話題も続き、多くの観光客の方々に島根にお出でいただいております。

今年もこの勢いが継続するよう、地域資源を活かした観光商品の造成や観光地づくりの推進、誘客宣伝活動の強化などに取り組んでまいります。

 

(2)昨年度から展開しております「ご縁の国しまね」プロモーションにつきましては、引き続き、EXILEの皆さんと一緒に、出雲、石見、隠岐それぞれの地域の魅力を発信してまいります。

 

(3)石見地域につきましては、石見神楽のブランド化の強化や、浜田港へのクルーズ客船の誘致などのインバウンド対策にも取り組んでまいります。

 

(4)隠岐地域につきましては、世界ジオパークがユネスコの正式事業となり、先般、東京において、関係する9道府県の知事などが参加して、国内各地の世界ジオパークのPRキャンペーンを実施し、今後も連携して取り組んでいくこととなりました。

 

(5)国際観光につきましては、今年は、境港へのクルーズ客船の寄港が過去最多となる40隻を超える見込みとなっており、引き続き、鳥取県と連携して誘客を強化してまいります。

また、この4月には、官民が連携して観光地と地域資源の一体的なブランド開発を推進する「山陰DMO」を設立し、海外向けPRなどを強化してまいります。

 

(6)観光の広域連携につきましては、鳥取県のほか広島県や愛媛県と共同で、神楽などの地域伝統芸能を活用したイベントの開催や、新たに、サイクリングをテーマとした情報発信等に取り組んでまいります。

 

(7)島根の古き文化・歴史の活用につきましては、3年前に奈良県など5県の連携によって創設した「古代歴史文化賞」や、14の関係県による「古墳時代の玉類」をテーマとした共同調査研究などにより、国民の古代世界に対する興味と関心がさらに拡がる取組みを進め、これが島根への関心の高まりにつながるよう努めてまいります。

 

(8)IT産業につきましては、近年、県内でIT企業の集積が進み、技術者数・売上ともに着実に増加しており、ITの世界で活躍できる人材の確保・育成に、引き続き努めてまいります。

また、「しまねソフト研究開発センター」による新しい技術開発の支援や、IT活用による企業の競争力強化の促進などを通じて、若者にとって魅力のある産業づくりを一層推進してまいります。

 

(9)ものづくり産業につきましては、国内市場の縮小、グローバル競争の激化といった経営環境の変化に対応しうるよう、競争力を強化する必要があります。

このため、企業の経営力・技術力・販売力や企業間連携の強化、新分野への参入支援などに、引き続き取り組んでまいります。

 

(10)県の産業技術センターの「先端技術イノベーションプロジェクト」につきましては、県内企業との共同研究や技術支援を積極的に行っており、製品化や展示会出展など、事業化に向けた取組みが進みつつあります。

引き続き、県内企業との連携を強化し、事業化が促進されるよう取り組んでまいります。

 

(11)県内企業の海外展開につきましては、タイに開設した「島根・ビジネスサポート・オフィス」を活用して進出する事例が出てきております。

昨年末のASEAN経済共同体発足を契機に、今後一層の成長が見込まれる東南アジアにおける県内企業の進出準備や、受注活動、人材確保などを積極的に支援してまいります。

 

(12)企業誘致につきましては、今年度は現在までに24件の立地計画を認定し、約760名の雇用増が見込まれております。

今後さらに、中山間地域を含む県全域で企業誘致により雇用を増やすため、企業立地優遇制度を次のように拡充いたします。

第一に、誘致の対象業種に物流センターなど4業種を新たに追加します。

第二に、中山間地域に立地する企業への雇用助成を強化します。

第三に、大規模な雇用を計画する企業を支援するため、雇用助成の上限を撤廃します。

 

(13)地域を支えている中小企業・小規模企業に対しましては、引き続き、アドバイザー派遣などにより経営力の強化を図るほか、商品開発や販路開拓などを支援してまいります。

また、長年にわたり企業に蓄積された技術などの経営資源が後継者に引き継がれるよう、円滑な事業承継のための支援を強化してまいります。

 

(14)また、新たなビジネスの担い手となる起業家を育成するため、市町村、商工団体、金融機関等との連携を強化し、支援してまいります。

 

(15)雇用対策につきましては、地域産業に必要な人材を確保するための対策の強化や、企業における人材育成、就業環境の改善の促進に取り組んでまいります。

このうち、若年層の人材確保に向けては、東京・大阪・広島で開催する就職フェアを拡充することなどにより、県外へ転出した学生等の県内就職促進を図ってまいります。

 

(5.農林水産業の振興)

次に、農林水産業の振興について申し上げます。

 

(1)国は、昨年11月、「TPP関連政策大綱」を決定され、

(イ)米、牛肉・豚肉などの重要5品目に関する経営安定対策の充実

(ロ)次世代を担う経営感覚に優れた担い手の育成

(ハ)高収益作物への転換、畜産の収益力強化

などの方向を示されました。

 

県としましては、こうした国の施策の方向や再来年に迫った米の生産調整の見直し等も踏まえ、中山間地域が多い島根の農業の特性に応じた競争力強化を推進してまいります。

 

具体的には、国のTPP関連対策を活用しながら、来年度から始まる次期「戦略プラン」を推進する中で、中山間地域等における集落営農の法人化や、集落営農法人等が行う「小さな起業」の促進、担い手の経営安定のための米の契約的取引の拡大、しまね和牛の産地再興に向けた増頭対策などに取り組んでまいります。

 

(2)林業につきましては、国は、林業の活性化のため、木材加工施設や作業道の整備などを対象とする事業を継続することとされました。

この事業の活用に加え、新規就業者の確保・育成のための現場体験や研修の充実などにより、島根の豊かな森林資源を活かした循環型林業を推進してまいります。

 

また、森林と緑に対する国民の理解を深めるため毎年開催されている全国植樹祭につきましては、平成32年度開催の招致に向け、準備を進めていく考えであります。

 

(3)水産業につきましては、基幹漁業の経営安定化や、地域の実情に応じた所得向上の取組みを支援することにより、漁村の活力再生を推進してまいります。

また、浜田漁港における荷捌き施設の高度衛生管理化を始めとして、県内主要漁港の流通機能の強化を推進してまいります。

 

(6.中山間地域対策と移住・定住対策)

次に、中山間地域対策と移住・定住対策について申し上げます。

 

(1)中山間地域対策につきましては、人口減少が早く進む中山間地域においても、今後も安心して住み続けることができるよう、日常生活の機能の一定の集約を図る「小さな拠点づくり」を推進してまいります。

具体的には、

(イ)買い物など日常生活に必要な機能・サービスを維持・強化すること

(ロ)地域住民の移動手段を確保するための生活交通の再構築を行うこと

(ハ)地域経済の好循環の形成を図るために産業振興を行うこと

の3つを柱とした地域づくりを推進してまいります。

 

そのためには、まず、各地域において、現在の地域の課題や将来の展望について、住民の方同士がよく話し合っていくことが必要であります。

 

そのため、中山間地域研究センターにおいて、各地域に出向いて現場支援活動を行う研究員を10名増やし、「郷づくりカルテ」などを用いて住民の方々に地域の現状をよく説明し、みんなで将来を話し合う機運の醸成や、実際の話し合いの場を作るよう活動してまいります。

 

これに併せて、市町村が「小さな拠点づくり」など地域対策を進めるための体制を強化するよう、支援を行ってまいります。

 

こうした各地域における具体的な地域づくりにつきましては、県議会の皆様ともよく相談をしながら進めてまいります。

 

また、現在策定中の次期「中山間地域活性化計画」におきましても、こうした地域づくりの考え方をわかりやすく説明し、県民の方々のご理解を得るよう努めてまいります。

 

(2)移住・定住対策につきましては、ふるさと島根定住財団や市町村、関係機関と連携して、UIターン希望者への仕事や住まいなどの総合的な定住情報の提供、UIターンの相談、職業紹介など、きめ細かく一貫した支援を行ってまいります。

 

(7.社会基盤の整備)

次に、社会インフラ整備について申し上げます。

 

(1)山陰道につきましては、今年度新たに、湖陵多伎道路、大田静間道路、三隅益田道路の3区間で工事が着手されました。これにより、既に事業化された8区間全てで工事が進められることとなりました。

来年度には、浜田三隅道路の全線が開通する予定となっております。

 

引き続き、未事業化区間の早期事業化と早期全線開通を国に働きかけてまいります。

 

(2)大橋川改修につきましては、福富地区、竹矢地区の堤防工事や、向島地区の水門工事が進められております。

また、「新大橋」の架け替えにつきましては、都市計画手続きが順調に進んでおり、来年度には事業着手する予定であります。

 

引き続き、国や松江市と連携して事業を進めてまいります。

 

(3)萩・石見空港の東京便につきましては、3月以降さらに2年間の2便運航継続が決定されました。

また、FDAによる出雲・名古屋便につきましては、7月からの2便化が決定されました。

今後、より一層の利用促進に取り組み、観光振興や産業振興などに航空路線を活用してまいります。

 

(4)三江線の問題につきましては、沿線6市町の首長・議長で構成される三江線改良利用促進期成同盟会が、2月6日に総会を開催し、「白紙の状態で協議を始める」ことを決定され、その旨をJR西日本に伝えられました。

これを受け、沿線6市町、JR西日本及び島根・広島両県で構成する「検討会議」が発足し、2月14日に初会合が開催されました。

 

初会合においては、当面、実務レベルで協議を進めること、島根・広島両県が議事進行役を務めること、鉄道の存続可能性も含め持続可能な地域公共交通のあり方について幅広く検討すること、重要な論点について判断材料が整った段階で首長等に経過報告を行いながら進めることなど、検討の枠組みが決定されました。

 

県としましては、このように今般、関係者間で決定された検討の枠組みの中で丁寧な論議が交わされ、合意形成が図られるよう、努めてまいります。

 

(8.結婚・出産・子育て対策)

次に、結婚・出産・子育て対策について申し上げます。

 

若い世代が、島根で結婚し、子どもを産み育てられる環境を整備するため、結婚・妊娠・出産・子育てまで切れ目のない支援を行ってまいります。

 

(1)結婚支援につきましては、今年度、松江と浜田に開設しました「しまね縁結びサポートセンター」を中心として、きめ細かな支援に努めてまいります。

 

(2)子育て支援につきましては、若い子育て世帯等の経済的負担を軽減するため、一定の所得以下の世帯について、3歳未満の第1子・第2子の保育料を軽減する市町村への支援制度を創設いたします。

このほか、待機児童の解消、病児保育の促進、放課後児童クラブの整備などを進めてまいります。

 

(3)また、市町村が出生数を増やすために行う独自の取組みを支援する交付金を創設し、地域の実情に合った少子化対策を支援してまいります。

 

(4)不妊治療費の助成につきましては、子どもを産み育てたいご夫婦の希望をかなえるため、この助成措置を拡充することとしております。

 

(5)子育て世帯が県産木材や石州瓦を使用した住宅の新築、増改築等を行う場合には、工事費の一部を助成する制度を創設し、子育てを支援してまいります。

このうち、県産木材を使用した住宅については、3世代同居・近居等の場合には助成額を加算することとしております。

 

(6)仕事と子育ての両立支援につきましては、中小及び小規模事業所に対し、従業員の方が産前産後の休業や育児休業を取得した後、職場に復帰する際に、奨励金を支給する制度を創設し、出産後も仕事を続けていきやすい職場環境づくりを進めてまいります。

 

(9.男女共同参画と女性の活躍推進)

次に、男女共同参画と女性の活躍推進につきましては、社会の中での意思決定過程への女性の参画拡大や、男性も女性も個性や能力を十分に発揮して活躍できる環境づくりを進めることが重要であります。

このため、男女共同参画を幅広い分野で推進するための普及啓発や、中小企業等へのアドバイザー派遣、女性が働きやすい職場環境整備への支援などを進めてまいります。

 

(10.地域医療と福祉の充実)

次に、地域医療と福祉の充実について申し上げます。

 

(1)地域医療の確保につきましては、地域の実情に応じた医療提供体制を整備し、これを支える医療従事者の確保や、在宅医療の推進などに積極的に取り組みます。

 

(2)来年度は、将来の医療提供体制の姿を想定した地域医療構想を策定することとなります。

現在、行政や医療関係者で議論を進めており、地域ごとの課題を明らかにし、国で対応が必要なものは、その解決を求めていくとともに、関係者同士が連携して、課題解決に向けて検討を進めてまいります。

 

(3)また、医療体制とも関連し、今後は医療・介護・予防・住まいなどを一体的に提供する地域包括ケアの推進がますます重要となってまいります。

そのために市町村が主体となって行う取組みに対し、医療・介護の連携や、必要となる人材の確保、施設整備などを支援してまいります。

 

(4)障がい者福祉につきましては、4月から「障害者差別解消法」が施行されます。

県では、関係機関と連携し、障がいに関する理解の促進や相談体制の整備などを行い、障がいを理由とする差別の解消に一層取り組んでまいります。

 

(11.教育の充実)

次に、教育の充実について申し上げます。

 

(1)学校教育につきましては、児童・生徒に対して、従来よりもさらにきめ細かな教育指導体制とするため、平成26年度から3年計画で、小学校3年以上を対象に、35人学級編制の導入を進めてまいりました。

来年度は、小・中学校の全学年で少人数学級編制が実施されることとなります。

 

(2)子どもの読書活動の推進につきましては、県内すべての公立学校図書館への学校司書の配置を継続し、引き続き、学校図書館を活用した教育に取り組みます。

また、家庭での読み聞かせや親子読書など、未就学児への読書普及にも取り組んでまいります。

 

(3)離島・中山間地域の高校魅力化・活性化につきましては、平成23年度から高校と町村が連携して取り組んだことにより、県外からの入学者が着実に増加するなどの成果があがっており、この取組みを継続してまいります。

 

(12.原発の安全・防災対策)

次に、原発の安全・防災対策について申し上げます。

 

(1)島根原発1号機につきましては、中国電力は、廃止措置計画の認可申請に向け準備中としておりますが、申請の時期はまだ明らかでありません。

 

(2)2号機につきましては、適合性確認審査が継続されており、中国電力は、審査で指摘のあった事項について必要な対応を行っている状況にあります。

 

(3)低レベル放射性廃棄物に係る流量計の取扱いに関して生じた不適切事案につきましては、中国電力は再発防止対策に取り組んできておりますが、原子力規制委員会は、2月3日の会合において、中国電力の再発防止対策が実施されてきていることが原子力規制庁の保安検査等によって確認された旨、発表しました。

原子力規制委員会は、今後も引き続き、保安検査の状況を確認していくとされております。

 

この中国電力の不適切事案につきましては、2月10日に、島根・鳥取両県合同の原子力防災連絡会議で、島根原子力規制事務所から立地・周辺自治体や県民の方々に対し、説明してもらいました。

 

今後とも、原子力規制委員会と中国電力の適切な対応を求めてまいります。

 

(4)次に、原発の防災対策につきましては、国、島根・鳥取両県、島根原発の立地市及び周辺市による作業チームにおいて、スクリーニングの場所の候補地選定など、万が一に備えた避難計画の実効性向上などに向け、引き続き、検討を進めてまいります。

 

(5)また、要支援者が一時的に屋内退避する施設への放射線防護対策につきましては、今般の国の補正予算の中で一定の予算措置がなされたことを受け、県としましても、今年度の補正予算の中で対応することとしております。

 

(13.防犯・交通安全対策)

次に、防犯・交通安全対策について申し上げます。

 

昨年の特殊詐欺被害につきましては、被害件数、被害金額ともに過去最悪となるなど、極めて憂慮すべき状況となっていることから、被害防止に向け、関係機関、民間団体等と連携し、官民一体となった対策を講じてまいります。

 

交通事故死者数につきましては、2年連続で全国最少、3年連続で20人台となっており、さらなる減少に向け、交通安全対策の強化を図ってまいります。

 

(14.竹島問題)

次に、竹島問題について申し上げます。

 

(1)来週22日は、「竹島の日」であります。

政府の代表を始め、多くの関係者の方々にご出席いただき、11回目の記念式典が開催されます。

県としましては、今後とも、竹島問題についての国民の理解と関心が高まるよう、「竹島の日」の式典を始め、様々な啓発活動に積極的に取り組んでまいります。

 

(2)また、来年度の政府予算案では、領土・主権に関する国民世論の啓発など内外発信を強化するため、今年度予算とほぼ同額が確保されました。

政府におかれては、竹島に関する調査研究や国内世論の啓発、国際社会への情報発信などに積極的に取り組まれることを期待しております。

 

(15.島根総合発展計画)

次に、「島根総合発展計画」につきましては、第2次実施計画が今年度末に終了するため、来年度から4年間の実施計画のあり方について、総合開発審議会で審議していただいております。

県議会での議論をはじめ、パブリックコメントや広聴会など広く県民の方々からいただいたご意見を踏まえ、今年度中に審議会から計画案の答申をいただき、実施計画を決定したいと考えております。

 

(16.若者の活躍)

(1)さて、スポーツの分野では、全国高校ラグビー大会で石見智翠館高校が、山陰両県では初めて第3位になるなど、島根の若者の活躍が見られました。

今後も、島根の若者たちが大いに活躍することを期待しております。

 

(2)今年7月から8月にかけては、全国高校総体が中国ブロックで開催され、島根県では、体操、新体操、テニス、柔道、ボートの5種目が実施されます。

出場する選手とそれを支える多くの高校生が活躍する大会となるよう、開催市町や関係団体と連携して準備を進めてまいります。

 

(17.「子育てしやすく活力ある地方の先進県しまね」を目指して)

今年は、昨年策定した「総合戦略」を実施に移していく年であります。

若い人たちが安心して働ける雇用の場が増えるよう産業振興を進め、全国的にも先進的な子育て支援を行い、若い人たちの仕事と子育ての両立を推進するなど、県民の総力を結集して、「子育てしやすく活力ある地方の先進県しまね」の実現に向け、県議会の皆様とともに全力で取り組んでまいりますので、宜しくお願い申し上げます。

 

この後、提出した予算案を含め諸議案の詳細につきましては、総務部長から説明させることと致します。

何とぞ宜しくご審議のほど、お願い申し上げまして、私からの説明を終了いたします。

 


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