• 背景色 
  • 文字サイズ 

竹資源の有効利用技術について

課題名:低利用林産資源の有効利用技術の開発(研究期間平成18〜20年度)

キーワード:竹、飼料、地域未利用資源

 

1.目的

 本県の竹林では、近年タケノコ生産の減少など竹林利用の減少に加え、過疎化や竹林所有者の高齢化が進んでいるため、竹林の放置荒廃化が進み、竹林の造林地や宅地等への侵入が発生して、大きな問題となっています。

 そのため、竹林の荒廃や拡大防止を図るため、タケ有効利用技術が求められています。中山間地域研究センター資源環境課ではタケ利用技術の開発を、農業、畜産および林業各分野の共通課題と位置づけて、試験研究を進めています。

 

2.竹パウダーとは(タケのパウダー化の方法)

 伐採したタケをチッパーにかけて1cm〜2cm程度のチップにします。次にチップを植繊機にかけ、さらに細かく砕いてパウダー化します。これらの作業の結果、タケは細かく砕かれ、、加熱圧縮、膨潤化されて、ふかふかした繊維状のものとなります。これをタケパウダーと呼びます。

 

3.農業分野への利用

 平成18年度、大豆や野菜畑を利用して、雑草の抑制を目的に畝間にマルチ資材として、パウダーの敷設試験をして雑草抑制効果を認めました。

 

4.畜産分野への利用

 パウダーを和牛の飼料利用および敷料の可能性試験をしました。

1)パウダーを敷料として使う

 パウダーは吸水率が高く、家畜フン尿の水分をよく吸収します。またパウダーの繊維が絡み合い、牛床に敷設したタケパウダーは均一に厚さを保つので、敷料として優れていることが分かりました。

 

2)パウダーの飼料化

 パウダーに「くず大豆」や「くず米」を加えて配合し、肥育牛に給与しました。

 試験期間中牛の採食状況は良好で、1日当たり老廃肥育では0.77kg、雌子牛肥育では1.08kgの増体が認めました。

 

5.竹パウダー等の使用方法

竹パウダー

 畑およびプランターの雑草抑制を目的に、マルチング資材としてお使いください。

 

 

中山間地域研究センタートップページに戻る

 


お問い合わせ先

中山間地域研究センター

島根県中山間地域研究センター
〒690-3405 島根県飯石郡飯南町上来島1207
TEL:0854-76-2025 FAX:0854-76-3758
Mail:chusankan@pref.shimane.lg.jp