職員の給与等に関する報告及び勧告の骨子
1.報告・勧告のポイント
職員の平均年間給与、過去最大級の引下げ勧告
1.国に準じて給料月額の引下げ改定(マイナス0.15%)
2.自宅に係る住居手当(新築・購入後5年間、月額2,500円)の廃止
3.期末・勤勉手当(ボーナス)の過去最大の引下げ(マイナス0.35月)
2.職員給与と民間給与との比較
企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の県内121民間事業所の個人別給与を実地調査
民間給与(A) | 職員給与(B) | 較差A-B ((A-B)/B×100) |
---|---|---|
373,191円 | 384,058円 359,556円 |
△10,867円 (△2.83%) 13,635円(3.79%) |
行政職の平均年齢44.5歳 |
(注)
1.民間、職員ともに、本年度の新規学卒の採用者は含まれていない。
2.職員給与の上段は、給与カット(特例条例による減額措置)前、下段は給与カット後の額である。
民間の特別給(A) | 職員の期末・勤勉手当(B) | 差(A-B) |
---|---|---|
3.65月分 | 4.25月分 (4.00月分) |
△0.60月分 (△0.35月分) |
(注)()内は、給与カット後の支給相当月数である。
※民間の特別給は昨年(4.01月)と比べて大幅に減少(マイナス0.36月)
3.勧告の内容
(1)月例給
項目 | 内容 | 改定額 | 改定率 |
---|---|---|---|
給料 | 給料月額の引下げ (若年層の職員及び医師・歯科医師を除く。) |
円 △585 |
% △0.15 |
住居手当 | 自宅に係る住居手当 (新築・購入後5年間、月額2,500円)の廃止 |
△158 | △0.04 |
はねかえり分 | 給料月額を算定基礎とする諸手当 (特地勤務手当等)が減少する額 |
△4 | △0.00 |
合計 | △747 | △0.19 |
(注)改定額及び改定率は、民間給与との比較に用いた額(給与カット前)を基礎として算出。
(2)期末手当・勤勉手当
年度 | 項目 | 6月期 | 12月期 | 年間計 |
---|---|---|---|---|
21年度 | 期末手当 | 1.3月(支給済) | 1.25月(現行1.5月) | 3.9月 (現行4.25月) |
勤勉手当 | 0.725月(支給済) | 0.625(現行0.725月) | ||
22年度 以降 |
期末手当 | 1.15月 | 1.4月 | 3.9月 |
勤勉手当 | 0.675月 | 0.675月 |
(3)実施時期
条例の公布日の属する月の翌月の初日(公布日が月の初日であるときは、その日)
4.報告事項(勧告との重複事項は除く)
(1)諸手当等
ア)時間外勤務手当等
- 月60時間を超える時間外労働の割増賃金率の引上げ等を内容とする労働基準法の改正(平成22年4月施行)が行われたことから、人事院勧告に準じて所要の措置
イ)特地勤務手当
- 国がへき地学校等の指定基準を改正したことから、同基準との均衡を図るため特地公署指定基準の見直しを検討
ウ)教育職員の給与等
- 教員給与の見直しについて今後とも国の動向を注視しつつ、適時適切に改定
(2)人事管理上の課題
ア)人材の確保・育成
- 高い資質と使命感を有する優秀な人材・民間等経験者等多様な人材を確保
- 年齢要件等の更なる拡大や募集方法・広報活動の充実、試験制度の見直し・改善
- 「島根県人材育成基本方針」に基づく具体的施策の確実な実施
イ)能力・実績に基づく人事管理
- 人事管理の基礎として活用し得る効果的な人事評価制度の早急な整備・有効活用
ウ)女性職員の登用
- 意思形成過程への参加機会の充実や管理職への積極的登用、職務に専念できる環境の整備
エ)両立支援の推進
- 育児・介護のための休暇や育児休業制度等の有効活用
- 男性職員の育児休業等の取得促進、組織全体として対象職員に対する支援
オ)時間外勤務の縮減
- 管理監督者のマネジメント能力の向上、職員一人ひとりの業務の効率化・働き方の改善
カ)メンタルヘルス対策
- 職員がストレスに気付き、対処できるための知識や情報をより一層積極的に提供
- 管理監督者はメンタルヘルス対策が自らの重要な職責と認識し、予防対策を実施
- 関係部門が一層の連携を図り、相談体制の整備、予防対策等の取組の実効性を高める
キ)退職管理(高齢期の雇用問題)
- 国は、定年年齢を段階的に65歳まで延長するため諸課題への対応を早急に進めることとしており、本県においても高齢期雇用のあり方について検討を始める必要
【参考】
職員の平均給与月額及び平均年間給与額(行政職平均年齢44.3歳)
項目 | 勧告前 | 勧告後 | 比較 |
---|---|---|---|
平均給与月額 | 382,414円 (358,026円) |
381,673円 (357,321円) |
△741円 (△705円) |
平均年間給与月額 | 6,274,535円 (5,878,193円) |
6,131,291円 (5,743,701円) |
△143,244円 (△134,492円) |
(注)
1.上段は給与カット前、下段は給与カット後の額である。
2.本年度の新規学卒の採用者を含む数値であり、民間給与との比較に用いた数値とは一致しない。
3.年間給与は、給与月額の12箇月分及び期末・勤勉手当を合算したものである。
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