サイバー犯罪対策

 インターネットの普及により、サイバー空間の技術やサービスは私たちの生活には欠かすことのできないものになり、サイバー空間と実空間が一体となりつつあります。

 しかし、その一方で、インターネットを悪用したサイバー犯罪やトラブルが増加し続け、インターネットを利用する人は誰でも、サイバー犯罪の被害に遭う可能性があり、危険性が身近なものになっています。


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サイバー犯罪とは

 サイバー犯罪とは、次の3類型に分類されています。

 

不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反

 インターネット上のサービスでは、それぞれのサービスの利用者が自分のID・パスワードを使って、アクセスすることで、サービス

を提供する側が利用者の本人確認をすることができ、利用者がそのサービスを利用することができる仕組みになっています。

 不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反とは、この仕組みの中で、他人のID・パスワードを悪用して、不正にアクセスして、利用を可能にする犯罪です。

【犯罪例】

◆インターネット上のサービスで、他人のID・パスワードを使用し、その人のアカウントに無断でログインする行為

◆コンピュータのプログラムの不具合や設計上のミスにより生じた情報セキュリティ上の欠陥を攻撃し、コンピュータに不正に

 アクセスする行為

◆他人のID・パスワードを盗み取るために、金融機関になりすました偽サイト(フィッシングサイト)を開設する行為

◆他人のID・パスワードを無断で第三者に教えたり、販売する行為

◆不正アクセスをする目的で、不正に取得された他人のID・パスワードを保管する行為

 

コンピュータ・電磁的記録を対象とした犯罪、コンピュータウイルスに関する罪

 コンピュータ・電磁的記録を対象とした犯罪は、コンピュータに嘘の情報を書き込み、間違った処理をさせたり、データを不正に書き換える行為に関する犯罪であり、コンピュータウイルスに関する罪は、コンピュータウイルスを作成し、インターネット上でばらまく行為などに関する犯罪です。

【犯罪例】

◆インターネットバンキングで、他人の口座から自分の口座に不正に送金する行為

◆ホームページのデータを無断で書き換える行為

◆インターネット上のゲームのプログラムを不正に改造して、ゲームをするチート行為

◆他人に無断でコンピュータウィルスが仕込まれたファイルを送信したり、第三者を感染させる目的で、コンピュータウイルス

をダウンロードしたり、保管する行為

 

ネットワーク利用犯罪

 上記の犯罪以外で、インターネットを利用して行われる犯罪です。

 【犯罪例】

◆インターネットを利用した詐欺、架空請求

◆インターネット上で、覚せい剤等の薬物、偽ブランドの商品及び海賊版の違法な物品を出品し、販売する行為

◆インターネット上で、わいせつな映像や児童ポルノ画像を公開したり、販売する行為

◆メールや電子掲示板を利用した脅迫、名誉毀損

サイバー犯罪の傾向

 下のグラフは、平成30年から令和4年の過去5年間の島根県警察におけるサイバー犯罪の検挙件数の推移です。

 島根県内においてもサイバー空間における脅威があり、実際に被害が発生しています。

 インターネットを利用するときは、このような犯罪やトラブルに巻き込まれないよう、セキュリティ対策を十分に行ってください。

 ※令和4年のサイバー犯罪検挙件数確定値

被害防止対策

 サイバー犯罪やトラブルに巻き込まれないようにするために、基本的なセキュリティ対策をご紹介します。

◇ウイルス対策ソフトを導入し、常に最新の状態に更新しましょう。

◇パソコンのOSやソフトウェア(ブラウザやメールなど)は最新の状態に更新しましょう。

◇ID・パスワードなどは不用意に他人に教えたり、簡単に推測される可能性があるものは避けましょう。

 また、ID・パスワードとは別に、携帯電話の電話番号短文のメールを送信するSMS認証や指紋、顔の生体認証を利用し、複数

 の認証方式を取り入れましょう。

◇インターネットオークションを利用するときは、出品者の過去の取引記録、他のユーザーの評価などを見て、支払いの際は、出

 品者名と振込口座の名義が一緒かどうかを確認して、信頼できる相手かどうかを確認しましょう。

◇サイバー空間で起きることを実社会に置換えて冷静に判断し、ルールやマナーを守りましょう。