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流行性角結膜炎
報告基準発生推移グラフ島根県データ表示全国データ表示この疾患に関する情報

流行性角結膜炎


 流行性角結膜炎は、アデノウイルスによる眼感染症です。主に夏季に流行することが多く、小児を中心に成人も含む幅広い年齢層にみられます。 このウイルスは感染力が強く、手指を介し接触感染することから、職場、病院、家庭内などの人が濃密に接触する機会の多い場所で流行することがあります。

松江圏域を中心に流行性角結膜炎が流行しています!
 島根県内では、2015年6月以降 、松江圏域を中心に患者報告数が増加しており、2016年3月には、一旦、減少しましたが、2016年5月〜9月に再び患者報告数が増加しています。
 2015年及び2016年の年間患者報告数は、各々過去10年間と比較して、流行年となった2008年の報告数を上回っており、大きな流行が続いています。
 日頃から、手洗いはしっかりと行い、タオル等の共用は避ける等、感染予防・まん延防止を心掛けましょう。
 また、罹患した場合は、早めに眼科を受診しましょう。


過去10年間の報告数の推移(島根県)
流行性角結膜炎:過去10年の報告数の推移(島根県)


【学校欠席者情報収集システムの報告数】
※ 保育所・幼稚園・学校における患者数 (出席停止を命じた日で集計しています。)

 2015年6月以降、県内の患者報告数が増加しています。
 特に、松江圏域では、7月をピークに患者報告数が増加した後、8月には一旦減少しましたが、11月には再び患者報告数が急増し大きな流行となりました。
 また、浜田・益田圏域では2015年9月に、出雲圏域では10月に、雲南圏域では11月及び2016年2月に患者報告数が増加しており、その他の圏域でも散発的な患者発生がありました。
 さらに、2016年5月〜8月にも、松江圏域を中心に患者報告数が増加しています。
 日頃から、手洗いはしっかりと行い、タオル等の共用は避ける等、感染予防及・まん延防止を心掛けましょう。
流行性角結膜炎患者発生状況

病原体
 アデノウイルスには、多くの血清型がありますが、流行性角結膜炎を起こすのは、アデノウイルスD群の8、19、37型です。 まれに、E群の4型、B群の3、11型などがあります。
感染経路
 涙、眼脂で汚染された指やタオル類から感染します。
潜伏期
 1〜2週間
臨床症状
 急に発症し、眼脂、流涙を自覚します。まぶたに強い充血と濾胞がみられます。 感染力が強いので、片側に発症し、数日をおいて他側の眼が感染することが多いです。耳前リンパ節の腫脹が高頻度で見られます。
治療
 特異的な治療はありません。発症時は細菌の混合感染を防ぐ目的で抗菌薬の点眼、炎症を緩和する目的で非ステロイド系の消炎薬の点眼を行います。
経過・予後
 1〜2週間で治癒します。
2次感染予防
・眼分泌物(涙、眼脂など)はティシュペーパーなどでぬぐい取り、直接手で触れないようにしましょう。
・手洗いを励行し、洗面器やタオルの共用は避けましょう。
感染症法等での取扱い
 5類感染症のうち眼科定点による定点把握疾患になっていて、毎週発生数が報告されています。
 学校保健安全法に定める第三種の感染症で、医師により伝染のおそれがないと認められるまで出席停止となります。
流行性角結膜炎
リンク
国立感染症研究所 IDWR 
島根県感染症情報センター