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レジオネラ症
対象疾患一覧県報告数と届出基準全国報告数この疾患に関する情報

報告数が増えているレジオネラ症

発生状況
 市中感染、院内感染とも季節性はみられず、中高年が好発年齢となります。
レジオネラ症の年齢別グラフ
病原体
 レジオネラ属菌41菌種のうち、主な病原はレジオネラ・ニューモフィララ(Legionella pneumophila )が代表菌種です。 自然界では土壌、水に広く分布し、アメーバ類などの原生動物細胞内で増殖します。
感染経路
 レジオネラ菌に汚染されている土壌の砂塵、あるいは汚染れた加湿器、温泉水、冷却塔水、24時間風呂などより発生する エアロゾル(液体の微粒子)の吸入により経気道感染します。
 ヒトからヒトへの感染はありません。
潜伏期
レジオネラ肺炎では2〜10日
ボンティアック熱では1〜2日
レジオネラ症年別の推移
臨床症状
レジオネラ肺炎:レジオネラ症の大半を占め、肺炎を主訴とし、発熱、全身倦怠、筋肉痛、乾性咳、喀痰、胸痛が出現、 腹痛や下痢等の消化器症状もみられます。中枢神経症状が比較的早く出現するのも特徴で、適切な抗菌薬療法がなされないと 致命率は25%以上にも達します。
ボンティアック熱:発熱を主症状とし、全身倦怠、悪感、頭痛、筋肉痛などを伴い、肺炎はみられません。 予後は良好で2〜5日で自然治癒します。
 両病型とも感染発病リスクは、喫煙者、大量飲酒者、高齢者、慢性疾患等の免疫抑制状態の人で高くなっています。
検査室診断
 喀痰、気管洗浄液、血液等を検体とし特殊培地(BCYEα、WYOα)による菌の分離、PCR法による遺伝子検出、 尿中特異抗原の検出、血清抗体価の上昇などによります。
治療と予防
 細胞浸透性のあるマクロライド系、リファンピシリン、ニューキノロン剤が有効です。
 エアロゾルの発生しやすい温水、冷却塔水は適宜殺菌剤による処理または換水を行います。
感染症法での取扱い
 全数把握の4類感染症に指定されており、症状や所見から当該疾患が疑われ、病原診断または血清学的に診断した医師は、 直ちに最寄の保健所に届け出ることになっています。
レジオネラ症

リンク
島根県感染症情報センター