1.県内感染症情報(6月:第23週から第26週)
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
結核が15件[8](松江圏域7件[4]、雲南圏域1件、出雲圏域2件[1]、浜田圏域3件[3]、益田
圏域1件、大田圏域1件)、腸管出血性大腸菌感染症が6件[2](雲南圏域1件、出雲圏域4件
[1]、益田圏域1件[1])、つつが虫病が1件(雲南圏域)、日本紅斑熱が3件(出雲圏域)報告されています。
*定点からの報告患者数(4週換算):3月 2,653件、4月 2,193件、5月 1,770件、6月 1,337件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算)
○ヘルパンギーナ
:(6.9)。大田圏域(14)、浜田圏域(9)で25週をピークに流行し、出雲圏域(9)、松江圏域(7)ではなお流
行が拡大しつつあります。
○感染性胃腸炎
:(33.7)。松江圏域(58)、大田圏域(50)などで流行の衰えが小さく、5、6月の件数はここ5年で最多でし
た。全国的にみても島根県の報告は多く、上位となっています。
○水痘
:(4.7)。3月をピークに漸減しています。益田圏域(12)や雲南圏域(10)で流行が続いていますが、
他地域は散発的になりました。
3)眼科定点報告
患者報告はありませんでした。
4)性感染症報告
性器クラミジア感染症が11件、性器ヘルペスウイルス感染症が2件、尖圭コンジローマが1件、淋菌感染症が4件の患者
報告がありました。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎
:浜田圏域で29件の報告があり、この圏域の本年度の累計は94件になりました。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症
:2004年〜2010年の月平均は38.9〜51.8件でしたが、今年度の月平均は29.3件であ
り報告数が少なくなっています。
2.病原体検出情報(6月までの検出結果)
ヘルパンギーナからコクサッキーウイルスA4型、無菌性髄膜炎からコクサッキーウイルスB5型が検出されています。
感染性胃腸炎からは例数は少ないものの、A群ロタウイルス、ノロウイルスG2型、腸管アデノウイルス、アストロウイル
ス、サポウイルスと多種類のウイルスが検出されています。ライノウイルスが流行しており、咽頭炎、肺・気管支炎な
どの呼吸器疾患の他、熱性疾患、感染性胃腸炎などからも検出されています。
ウイルス名 | アデノ | コクサッキーA | コクサッキーB | インフルエンザ | パラインフルエンザ | RS | ライノ | ヒトボカ | 腸管アデノ | A群ロタ | ノロウイルス | サポウイルス | アストロ | 合計 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
型 | 1 | 2 | 4 | 10 | 5 | AH3 | B | 1 | 2 | G2 | ||||||||
インフルエンザ | 2 | 10 | 1 | 1 | 14 | |||||||||||||
感染性胃腸炎 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 2 | 25 | 6 | 1 | 2 | 42 | |||||||
手足口病 | 1 | 1 | ||||||||||||||||
ヘルパンギーナ | 6 | 6 | ||||||||||||||||
咽頭炎 | 2 | 1 | 1 | 4 | ||||||||||||||
肺・気管支炎 | 1 | 1 | 1 | 3 | ||||||||||||||
熱性疾患 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | 10 | |||||||||
無菌性髄膜炎 | 3 | 1 | 4 | |||||||||||||||
その他 | 1 | 2 | 2 | 5 |