1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
腸管出血性大腸菌感染症が1件(O157:松江圏域)、アメーバ赤痢が2件(出雲圏域)、
日本紅斑熱が2件(出雲圏域)、レジオネラ症が1件(隠岐圏域)、結核が21件(松江圏域7件、
出雲圏域2件、浜田圏域3件、益田圏域8件、大田圏域1件)報告されています。
*定点からの報告患者数:6月2,282件(4週換算)、7月1,625件、8月1,115件(4週換算)
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算)
○手足口病
:(13.3)。全県的には急減していますが、34週に松江圏域[4],35週に益田圏域[19]と出雲圏域
[8]で再増加しました。全国的に過去5年の同時期と比べかなり多くなっています。
○ヘルパンギーナ
:(3.2)。松江圏域(7)で29週より半減していましたが、34週より再増加しました。他地域の報告は散発的です。
○伝染性紅斑
:(2.2)。漸減していましたが、中部(3.5)、松江圏域、益田圏域で再増加の気配があります。
○流行性耳下腺炎
:(3.2)。漸減していますが、隠岐圏域(11)で多く、中部(6)で再増加しました。
○RSウイルス感染症
:7月30週からの累計は6名。全国的に流行した2008年を大きく凌ぐ早い立ち上がりになっています。
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎の患者報告が3件ありました。
4)性感染症報告
性器クラミジア感染症が7件、性器ヘルペスウイルス感染症が1件、尖圭コンジローマが4件、淋菌感染症が16件で
した。淋菌感染症は20及び30歳代の患者報告が多かったことから二桁の報告患者数となっています。
5)基幹病院報告
○細菌性髄膜炎
:出雲圏域で成人の2件の報告がありました。本年の累計は乳児3件、成人6件です。
○無菌性髄膜炎
:出雲圏域で4件の報告がありました。本年の累計は小児7件、15歳以上9件です。
○マイコプラズマ肺炎
:本年の累計は51件(雲南15件、出雲5件、浜田で31件)です。全国的に夏季としてはここ10
年で特大の流行になっています。
2.病原体検出情報(8月までの検出結果)
手足口病からはコクサッキーウイルスA6、A10、A16型、ヘルパンギーナからはコクサッキーウイルスA6,A10型が検
出されています。また、8月にはいって新たに咽頭炎、熱性疾患からはコクサッキーウイルスB4型、感染性胃腸炎か
らはノロウイルスG1型が検出されました。
ウイルス名 | アデノ | コクサッキーA | コクサッキーB | エコー | ヒトメタニューモ | ライノ | ノロウイルス | サポウイルス | ムンプス | インフルエンザ | 合計 | |||||||
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型 | 1 | 2 | 3 | 5 | 6 | 6 | 10 | 16 | 4 | 3 | G1 | G2 | B | |||||
インフルエンザ | 1 | 1 | ||||||||||||||||
咽頭結膜熱 | 1 | 1 | ||||||||||||||||
感染性胃腸炎 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 4 | 9 | |||||||||||
手足口病 | 48 | 2 | 6 | 3 | 59 | |||||||||||||
ヘルパンギーナ | 8 | 1 | 1 | 10 | ||||||||||||||
流行性耳下腺炎 | 2 | 2 | ||||||||||||||||
熱性疾患 | 1 | 1 | 1 | 3 | 4 | 1 | 11 | |||||||||||
発しん症 | 1 | 2 | 1 | 4 | ||||||||||||||
咽頭炎・扁頭炎 | 1 | 1 | 2 |