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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2011年7月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が5件(松江圏域O157:1件、雲南圏域O26:1件,O103: 1件、出雲圏域O121:1件,O1571件)、クロイツフェルト・ヤコブ病が1件(出雲圏域)、 日本紅斑熱が1件(出雲圏域)、レジオネラ症が1件(出雲圏域)、結核が9件(松江圏域2件、出雲圏域2件、浜田圏域 2件、益田圏域2件、大田圏域1件)報告されています。
*定点からの報告患者数:5月1,529件、6月2,282件(4週換算)、7月1,625件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算)
○手足口病 :(30.8)。全県的に26週をピークに急減しています。隠岐圏域(39)は今月になり大流行し、益 田圏域も28週にピークがありました。6、7月は3歳未満が74%を占めました。本年の累計は2,345 件と、2003年(1,651件)の大流行を大きく凌駕しました。全国的に1982年のサーベイランス開 始以来最大の流行になりました。例年に比べ発しんは大きく、四肢末端に限局しません。
○ヘルパンギーナ :(6.3)。隠岐圏域(14)、松江圏域(12)、大田圏域(7)を始め各地から報告がありましたが27週 をピークに減少しています。
○伝染性紅斑 :(1.8)。雲南圏域(6)で引き続き多いですが、先月多くなった松江圏域(1)は早くも散発的な 報告になりました。
○流行性耳下腺炎 :(3.3)。2009年夏に益田圏域から始まり、県内各地で地域を変え流行してきました。今月は 隠岐圏域(12)からの報告が多くなっています。
○A群溶連菌咽頭炎 :(2.3)。中部地域(4)及び松江圏域(3)の流行はおさまってきました。
発生推移グラフ グラフ凡例
伝染性紅斑報告推移グラフ 流行性耳下腺炎報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎の患者報告が6件ありました。夏に多発する疾患ですので手洗いの励行、タオルを共有しないな ど2次感染予防をしましょう。
4)性感染症報告
 性器クラミジア感染症が11件、性器ヘルペスウイルス感染症が3件、淋菌感染症が7件でした。過去10年間を通し て報告患者数に大きな増減はなく、また、患者の年齢層も性活動の活発な20代から40代が多数を占めています。
5)基幹病院報告
○細菌性髄膜炎 :出雲圏域で乳児3件と50代の1件の報告がありました。本年の累計は乳児3件、成人4件です。
○無菌性髄膜炎 :出雲圏域で6件の報告がありました。本年の累計は小児5件、15歳以上7件です。
○マイコプラズマ肺炎 :本年の累計は42件(雲南圏域15件、出雲圏域5件、浜田圏域22件)です。全国的に夏季と してはここ10年で特大の流行になっています。
2.病原体検出情報(7月までの検出結果)
 手足口病、ヘルパンギーナからはコクサッキーウイルスA6型が高頻度に検出されています。また、咽頭結膜熱 からアデノウイルス3型が検出されています。感染性胃腸炎からはサポウイルスが検出されています。
2011年5月 から 2011年7月まで の診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーヒトメタニューモライノA群ロタノロウイルスサポウイルスムンプスインフルエンザ合計
12363G2A香港B
インフルエンザ           314
咽頭結膜熱  3          3
感染性胃腸炎1 1 1 1116   12
手足口病1  423        46
ヘルパンギーナ   51        6
流行性耳下腺炎          2  2
肺・気管支炎           1 1
熱性疾患    33       6
発しん症   1         1
咽頭炎・扁頭炎1    1       2
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