つつが虫病が1件(雲南圏域)、結核が8件(出雲圏域5件、浜田圏域1件、益田圏域1件、 大田圏域1件)報告されています。

報告患者数の月間合計は 　10月1,045件、 11月1,625件、 12月2,280件（４週換算）。
○インフルエンザ ：(7.9)。週の定点当り報告数は、中部では50週に、他地域では51週に1人を超えました。 過去5年間の12月中の定点当りの平均報告数は1.7です。全国的に本年は12月中の流行が大 きくなっています。
○感染性胃腸炎 ：(65)。大流行は全県に拡大し、昨年11月(1,598件)に匹敵します。特に松江圏域(99)、大 田圏域(75)、出雲圏域(70)で多く、全国でも大流行になっています。
○水痘 ：(8.3)。全県で漸増しているますが昨年同様に例年よりやや少ないようです。東部(11)、 中部(12)、に比べ西部(4)は少ないです。
○手足口病 ：（2.0）。流行はほぼ収束しました。
○百日咳 ：大田圏域で5件、いずれも10歳代の報告がありました。
○A群溶連菌咽頭炎 ：（4.5）。中部（9）と東部（5）で再増加がみられています。
○RSウイルス感染症 ：32件と急増しました。東部では51、52週に16件ありました。昨年12月の大流行に比べ、 島根県(77件)では少ないですが、全国では同規模になっています。

　急性出血性結膜熱の報告はなく、流行性角結膜炎は1件の報告がありました。今年は全国でも急性出血性結膜 熱の流行はなく、流行性角結膜炎は夏季に沖縄県や愛知県等で流行しましたが大きな流行には至っていません。

　性器クラミジア感染症が8件、性器ヘルペスウイルス感染症が1件、尖圭コンジローマが3件、淋菌感染症が7件 でした。年間を通して患者報告数に大きな増減は起こっていませんが、患者の年齢層は性行動が活発な10代から40 代が大多数を占めています。

○無菌性髄膜炎 ：出雲圏域で夏期に流行しましたが、11月末（48週）より報告がなくなりました。
○マイコプラズマ肺炎 ：51週に隠岐で60歳以上の1例がありました。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 ：39件。本年の合計は580件で昨年より98件増加しました。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 ：19件。本年最多でした。本年の合計は159件で昨年より58件増加しました。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 ：中部で1件。2005年13件、2006年12件と多かったですが、本年の合計は4件でした。

　インフルエンザからAH1型(ソ連型)ウイルスが、無菌性髄膜炎からは夏期に主流となったエコー30型ウイルス に加えコクサッキーB5型ウイルスが、手足口病とヘルパンギーナからコクサッキーA16型ウイルスが、咽頭結膜 熱からアデノウイルス2型が分離されています。また、感染性胃腸炎からはノロウイルスGII、サポウイルス、病 原性大腸菌、カンピロバクターが検出又は分離されています。