細菌性赤痢が2件(松江圏域)、ウイルス性肝炎が1件(益田圏域)、日本脳炎が1件 (出雲圏域)、結核が9件(松江圏域4件、出雲圏域1件、益田圏域2件、大田圏域2件) 報告されています。

報告患者数の月間合計は 　9月1,121件 、 10月1,045件、 11月1,625件（４週換算）。
○インフルエンザ ：10件｡45週に浜田圏域より2件報告があって以来､松江圏域で4件､出雲圏域で2件､浜田圏 域で4件の報告がありました｡全国的にも報告の始まりが非常に早くなっています｡
○感染性胃腸炎 ：(50)｡46週より､特に松江圏域(93)で大流行になり､県全体で月千件を越えました(中部で は前月より横這い)｡全国でも､島根県は鳥取県と共に多いです｡
○手足口病 ：(7.7)｡松江圏域(9)では6割に減少しましたが､出雲圏域(11)では横這いです｡全国でも島 根県でのみ流行しています｡
○水痘 ：(5)。全県で漸増しています｡大田圏域(8)でやや多いです｡
○A群溶連菌咽頭炎 ：(3)｡出雲圏域(7)､雲南圏域(5)とも減少しましたが､益田圏域(3)では48週に増加しています｡
○RSウイルス感染症 ：9,10,11月の件数は松江圏域､2,3,4件､出雲､11,2,3件でした｡全国的には流行は漸次拡大 し､47週には1,500件になっています｡例年､12月か1月がピークとなります｡

　急性出血性結膜熱の患者報告はなく、流行性角結膜炎は3名の患者報告がありました。今年は全国でも急性出 血性結膜熱の流行はなく、流行性角結膜炎は沖縄県や愛知県等で流行しましたが大きな流行には至っていませ ん。

　性器クラミジア感染症が15件、性器ヘルペスウイルス感染症が1件、尖圭コンジローマが1件、淋菌感染症が5 件でした。年間を通して患者報告数に大きな増減は起こっていませんが、患者の年齢層は10代から30代が大多 数を占め、低年齢化の傾向が伺えます。

○無菌性髄膜炎 ：7件。出雲圏域でのみ46週4件､47週3件の報告があり､いずれも10歳未満の小児の報告で した。7,8,9,10,11月の件数は3,18,42,33,7件で､計103件になりました｡全国的にも流行は 出雲に限局しています｡
○マイコプラズマ肺炎 ：45週に隠岐圏域で10歳未満の小児の1件が報告されました｡
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 ：55件。中部で本年最多となり､全県でも比較的多かったです｡
○薬剤耐性緑膿菌感染症 ：報告がありませんでした｡本年は計3件と少くなっています｡

　手足口病からコクサッキーA16型が、無菌性髄膜炎からエコーウイルス30型が分離され、感染性胃腸炎からは 主にノロウイルスGIIが検出されています。