腸管出血性大腸菌感染症が9件(松江圏域2件、雲南圏域5件、浜田圏域2件)、 ウイルス性肝炎が1件(松江圏域)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域)、破傷風が1件(出雲 圏域)、結核が17件(松江圏域4件、出雲圏域5件、益田圏域3件、大田圏域3件、隠岐圏域2件)報告されています。

報告患者数の月間合計は 　8月976件 9月1,121件 　10月1,045件（４週換算）。
○感染性胃腸炎 ：(28.2)。全県で前月より横這いです。松江圏域(44)、出雲圏域(42)で多くみられていま す。流行は昨年と同規模ですが、昨年は9月から11月に向けて流行が拡大し大流行になり ました。
○手足口病 ：（7.7）。全県で発生しており松江圏域（9）、出雲圏域（9）、大田圏域（8）で多くなっています。
○A群溶連菌咽頭炎 ：(3.9)。雲南圏域(7)では前月にくらべ半減しましたが、出雲圏域(11)では横這いで依然 多い状態です。
○RSウイルス感染症 ：9月に報告が多かったですが、出雲圏域では前月11件から2件、松江圏域は前月2件から3 件となりました。今月の報告は共に連続週での報告ではありません。全国的に流行の立ち 上がりが早いようです。

　急性出血性結膜熱の患者報告はなく、流行性角結膜炎は2名の患者報告がありました。島根県ではこの10年間 に急性出血性結膜熱は流行がなく、流行性角結膜炎は2005年夏季に流行しましたがそれ以外の年は大きな流行 はしていません。

　性器クラミジア感染症が14件、性器ヘルペスウイルス感染症が4件、尖圭コンジローマが2件、淋菌感染症が8 件で、年間を通して患者報告数に大きな増減は起こっていません。また、患者の年齢層は20代から40代の性行 動が活発な年齢層が大多数を占めています。

○無菌性髄膜炎 ：33件。出雲圏域でのみ7月より報告が続き、今月で計96件になりました。ピークは37週 (8月中旬、15件)で、その後、42週(10月中旬、13件)にもみられました。全国的にも流行 は出雲圏域に限局しています。
○マイコプラズマ肺炎 ：3件。全国的にはみると昨年ほどの大きな流行ではありませんが、依然、多発して います。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 ：36件。本年で最少での報告数でした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 ：8件。中部での本年の報告は計３件と少なくなっています。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 ：今月は報告がなく、本年の報告数合計も３件と少ないです。

　手足口病からコクサッキーA16型が、無菌性髄膜炎からエコーウイルス30型が分離され、感染性胃腸炎からは 主にノロウイルスGIIが検出されています。