腸管出血性大腸菌感染症が3件(松江圏域1件、雲南圏域2件)、ウイルス性肝炎 が1件(出雲圏域)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域)、レジオネラ症が1件(浜田圏域)、 結核が10件(松江2件、雲南2件、出雲2件、大田1件、浜田2件、益田1件)報告されています。

報告患者数の月間合計は 6月1,492件　7月1,408件　8月976件（４週換算）。
○感染性胃腸炎 ：(23.4)。松江圏域(46)、隠岐圏域(24)で流行が続き、出雲圏域(21)でも35週に急増しま した。夏になっても減少せず昨年同期の1.5倍の件数です。
○ヘルパンギーナ ：(4.4)。8月以降激減し33週には定点当り1以下になりました。隠岐圏域、松江圏域でや や多いようです。
○手足口病 ：(3.1)。8月は全体に半減しましたが、松江圏域で35週に増加し、浜田圏域でもでもやや 多くなっています。
○A群溶連菌咽頭炎 ：（3.6）。雲南圏域（14）、出雲圏域（9）の流行はかなり縮小してきました。
○咽頭結膜熱 ：（2.0）。松江圏域（5）でやや多くなっています。今年は４月〜6月に流行しました。
○百日咳 ：32週に松江で1件報告がありました。全国的に散発ながら例年よりやや多くなっています。

　急性出血性結膜熱の患者報告はなく、流行性角結膜炎の患者報告数は1名と流行は起こっていませんが、両疾 患とも夏に流行しやすい疾患です。

　性器クラミジア感染症が8件、性器ヘルペスウイルス感染症が3件、尖圭コンジローマが1件、淋菌感染症が6件 で、年間を通して患者報告数に大きな増減は起こっていません。

○無菌性髄膜炎 ：出雲で33〜35週に7件報告されました。そのうち成人が3件を占めています。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 ：52件。本年の月平均は50.9件で、これまでで最多の2003年の52.3件に迫っています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 ：７件。1月以降2桁の報告が続いていましたが、今月は1桁になりました。

　手足口病からエンテロウイルス71型とコクサッキーA6型が、ヘルパンギーナからコクサッキーA6型が、無菌性 髄膜炎からエコーウイルス30型が分離されています。感染性胃腸炎からＡ群ロタウイルス、ノロウイルス(GI、 GII)、腸管アデノウイルス、アストロウイルスと多種類のウイルスが検出されています。