腸管出血性大腸菌感染症が1件(出雲圏域)、ウイルス性肝炎が1件(益田圏域)、日 本紅斑熱が2件(出雲圏域)、結核が8件(雲南圏域1件、出雲圏域2件、浜田圏域3件、 大田圏域2件)報告されています。

報告患者数の月間合計は ４月2,529件　５月1,547件　6月1,492件（４週換算）。
○麻しん ：(定点外を含む)。報告は16週(4月中旬)から24週(6月中旬)までで計19件ありました。成 人が13件を占めています。東部8件、中部3件、西部5件、隠岐3件でした。
○感染性胃腸炎 ：（18.6）。全県で少なくなっていますが、松江圏域（38）、隠岐（21）でやや多くなっています。
○ヘルパンギーナ ：(19.4)。東部(30)、中部(18)はピークが27週にありましたが、西部(11)、隠岐(22)のピ ークが明らかでありません。昨年同期と同規模に流行しました。
○手足口病 ：(6.8)。東部(9)、中部(9)で28週をピークに流行し、西部、隠岐でも報告が続いていま す。小流行でしたが昨年同期の5倍になっています。
○A群溶連菌咽頭炎 ：（6.8）。中部（17）で先月の７割に減少しましたが、依然流行が続いています。
○咽頭結膜熱 ：(2.5)。5月、6月より少なくなりました。また、昨年同期の半数にとどまっています。 松江圏域(6)でやや多いようです。

　急性出血性結膜熱の患者報告はなく、流行性角結膜炎の患者報告数は2名と流行は起こっていませんが、両疾 患とも夏に流行しますので感染予防に気をつけてください。

　性器クラミジアが16件、性器ヘルペスウイルス感染症が2件、尖圭コンジローマが3件、淋菌感染症が3件で、 患者の年齢層は20代から40代の性行動が活発な年齢層が大多数を占めています。

○細菌性髄膜炎 ：1件。出雲圏域で乳児の報告がありました。
○無菌性髄膜炎 ：１件。出雲圏域で30代の報告がありました。本年第１件目です。 ○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 ：51件。本年の月平均は50.7件でこれまでで最多の2003年の52.3件に迫っています。 ○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 ：13件。本年の月平均は14.3件であり、昨年度の平均8.4件よりかなり多くなっています。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 ：１件。中部で60代の報告がありました。ここ2年夏から秋に報告が続いています。

　咽頭結膜熱からアデノウイルス5、6型が、手足口病からエンテロウイルス71型とコクサッキーA6型が、ヘル パンギーナからコクサッキーA6型が分離され、感染性胃腸炎からＡ群ロタウイルス、ノロウイルス(GI、GII)、 腸管アデノウイルス、アストロウイルスと多種類のウイルスが検出されています。