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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2007年6月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
腸管出血性大腸菌感染症が1件(O157:浜田圏域)、結核が5件(松江圏域3件、浜田圏域 1件、大田圏域1件)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は 4月2,529件 5月1,547件 6月1,492件(4週換算)。
○麻しん :定点外から23、24週に成人麻疹のみ4件が報告されました。地域別では、東部2件、西部2 件でした。5月は11件であり、終息しつつあります。
○感染性胃腸炎 :(20.7)。全県で前月の6割になりました。東部(40)で4月より半減したまま推移し、隠岐 (26)も多かったですが月後半には減少しました。
○ヘルパンギーナ :(11.7)。 出雲圏域(20)で漸増し、松江圏域(17)で急速に流行が拡大してきました。
○手足口病 :(5.5)。出雲圏域(9)、松江圏域(8)、 益田圏域(6)で小流行がみられています。
○A群溶連菌咽頭炎 :(10)。雲南圏域(21)に続き出雲圏域(24)でも増加し、中部はここ10年で最大の流行と なっています。全国的には大流行した昨年と同規模の流行となっています。
○咽頭結膜熱 :(3.8)。松江圏域(7)と出雲圏域(6)でやや多いようですが昨年同期の半数にとどまっています。
発生推移グラフ グラフ凡例
ヘルパンギーナ報告推移グラフ 手足口病報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 急性出血性結膜熱、流行性角結膜炎とも患者報告はありませんでしたが、夏に流行しますので感染予防に気 をつけてください。
4)性感染症報告
 性器クラミジアが15件、性器ヘルペスウイルス感染症が4件、尖圭コンジローマが5件、淋菌感染症が9件で、 患者の年齢層は20代から40代の性行動が活発な年齢層が大多数を占めています。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎 :雲南圏域で60歳以上の1件と10歳未満の1件が報告されました。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 :58件。再び非常に多くなっています。東部で20件を超えたのは2001年以 降で初めてです。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :16件。本年の月平均は14.5件であり、昨年度の平均8.4件よりかなり多 くなっています。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告はありませんでした。本年は報告数が少なくなっています。
2.病原体検出情報(6月までの検出結果)
 咽頭結膜熱からはアデノウイルス5型が、手足口病、ヘルパンギーナからはコクサッキーA6型が分離されてい ます。感染性胃腸炎からはA群ロタウイルス、腸管アデノウイルス、ノロウイルス(GT、GII)、アストロウイ ルスと多種類のウイルスが検出されています。
2007年4月 から 2007年6月まで の診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所
ウイルス名アデノコクサッキーAコクサッキーBインフルエンザ麻しん腸管アデノA群ロタNVアストロ病原性大腸菌合計
164Aソ連A香港BGIGII
感染性胃腸炎       127222 34
手足口病 5           5
ヘルパンギーナ 3           3
熱性疾患 1           1
麻しん      6      6
インフルエンザ  19102       22
島根県感染症情報センター