腸管出血性大腸菌感染症が1件(O157:雲南圏域)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域) 報告されています。

報告患者数の月間合計は 8月が1,001件、9月が894件、7月が1,231件、 でした(4週換算)。
○感染性胃腸炎 ：(30.4)。中部以東、特に出雲圏域で39週以降流行が拡大しつつあります。例年より1か月 半程度流行の始まりが早くなっています。
○A群溶連菌咽頭炎 ：(3.5)。隠岐圏域、出雲圏域でやや多く、県全体でじわりと増加しています。
○水痘 ：(3.4)。まだ非流行期ですが、隠岐(14)で流行し、43週に県全体で若干増加しました。
○流行性耳下腺炎 ：(8.9)。隠岐圏域(39)で大流行が続き、雲南圏域も多くなっています。浜田圏域以西は少ないようです。
○手足口病 ：(3.0)。41週より雲南圏域(13)、出雲圏域(5)で流行してきました。
○咽頭結膜熱 ：(1.4)。松江圏域(3)で散発が続いています。

　急性出血性結膜熱は患者の報告はありませんでした。流行性角結膜炎は昨年夏季に大きな流行がありましたが、 今年は大きな流行はないと考えられます。

　10月の性感染症の報告患者数は性器クラミジア感染症が11件、淋菌感染症が6件、性器ヘルペスウイルス感染 症が2件、尖圭コンジローマが2件で、20代、30代の性活動の活発な年齢層が高率に感染しています。

○マイコプラズマ肺炎 ：雲南で幼児例の１件が報告されています。全国的には大流行が続いています。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 ：44件。中部でここ２か月多かったですが、減少しました。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 ：3件。本年は10件以上報告のあった月は、3か月と少ないです。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 ：2件。隠岐から7月から毎月報告があり、本年累計は8件になりました。

　夏季に流行した咽頭結膜熱は9月までアデノウイルス3型が主流でしたが、10月にはアデノウイルス2型が分離 されています。無菌性髄膜炎は6月から毎月エコー30型が分離されています。感染性胃腸炎は例年よりも早くノ ロウイルス(G2)が多数検出されており、今後流行が拡大すると予想されます。また、松江、県央及び浜田保健所 管内でノロウイルスによる食中毒が発生しました。