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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2006年6月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が1件(雲南圏域)、クロイツフェルト・ヤコブ病が1件 (出雲圏域)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は 4月が1,307件、5月が1,445件、6月が1,661件 でした(4週換算)。
○咽頭結膜熱 :(8.0)。松江圏域、雲南圏域で大流行となっています。3月に大流行した出雲圏域では漸 減しています。全国的には過去10年間で最大の流行となっています。
○インフルエンザ :(0.7)。全国的な季節はずれの流行も本県では終息し、第26週には西部の1件となりまし た。浜田圏域と中部で終息が遅れました。
○流行性耳下腺炎 :(7.8)。1月から3月に大流行し、4月に半減しましたが、再び漸増してきました。雲南圏 域、浜田圏域、隠岐圏域で流行が大きくなっています。1996(H8)年の大流行に近い規模に なっています。
○感染性胃腸炎 :(20)。西部では1月以降漸減が続いていますが、他地区では前月と同規模でした。
○水痘 :(9.3)。松江圏域(16)で流行が続き、中部で増加しましたが、西部と隠岐では少なくなりました。
○A群溶連菌咽頭炎 :(5.7)。雲南圏域、松江圏域、出雲圏域で多く報告されています。1月以降ここ10年で最 多であった昨年の1.5倍の報告になっています。全国的にもここ10年で最大の流行になっています。
○ヘルパンギーナ :(9.7)。松江圏域、出雲圏域で急速に流行が拡大したのを始め、全県下で流行してきました。
○手足口病 :(1.5)。少数の報告がありますが、流行拡大の様子は見られません。
発生推移グラフ グラフ凡例
咽頭結膜熱報告推移グラフ A群溶連菌咽頭炎報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 急性出血性結膜熱は患者報告はありませんでした。流行性角結膜炎は昨年夏季に10年ぶりに大きな流行があ りました。今年は少数の患者報告しかなく流行の兆しは認められませんが、この疾患は夏季に家庭、学校及び 職場内で流行しますので今後注意が必要です。
4)性感染症報告
 6月の性感染症の患者報告数は性器クラミジア9件、淋菌感染症が4件、尖圭コンジローマが1件の報告があり ました。これら感染症のここ数年の患者年齢は20歳から39歳の性活動の活発な年齢層で占められています。
5)基幹病院報告
○無菌性髄膜炎 :6件。出雲圏域で1歳から10歳未満の報告がありました。
○マイコプラズマ肺炎 :4件。隠岐圏域で3件、出雲圏域で1件報告されました。全国的には1999年以降で最 大の流行となっています。
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :50件。隠岐圏域で多くなっています。今年は10歳未満が3.8%と少ない報告です。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :8件。2004年に比べ報告数がかなり少なくなっています。
2.病原体検出情報(6月までの検出結果)
 発疹症からコクサッキーA9型ウイルスが主に分離されているほか、エコー16型、コクサッキーA4型ウイルス が分離されています。 また、ヘルパンギーナからコクサッキーA4型、A5型ウイルスが分離されています。
2006年4月 から 2006年6月まで の診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーインフルエンザA群ロタノロアストロ病原性大腸菌カンピロバクター合計
23545910791618A香港BG2EPEC
感染性胃腸炎  1   1      7272 20
インフルエンザ            11     11
咽頭結膜熱 11       1       3
手足口病    1 1           2
ヘルパンギーナ 1 54 1   1       12
発疹症   1 12 121        17
咽頭炎・扁桃炎111               3
熱性疾患         1        1
島根県感染症情報センター