保環研 |動向調査トップトピックス疾患別カレンダー8月_月報グラフ一覧(最新)
島根県感染症情報(月報) 2005年8月(8/1〜9/4)
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が1件(松江圏域)、日本紅斑熱が2件(出雲圏域)、 梅毒が1件(出雲圏域)、マラリアが1件(出雲圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は6月が1,268件、7月が1,100件、8月が867件、でした(4週換算)。
○感染性胃腸炎 :(12.4)。大田圏域(25)、雲南圏域(13)は横ばいでしたが、出雲圏域などでは減少し、 県全体では1月以降漸減が続いています。
○手足口病 :(6.8)。隠岐圏域(14)で下旬に流行し、浜田圏域(11)、大田圏域(7)、松江圏域(6)等で は、7月下旬以降減少しています。島根県では大きな流行になっていませんが、中国地区 の各県では大流行となっています。県全体では今シーズンの夏期(5〜8月)の流行は、大 流行した2003年の4割強の規模になっています。
○ヘルパンギーナ :(5.8)。松江圏域(8)、出雲圏域(7)は先月より漸減していますが、益田圏域(8)では下 旬より増加してきました。島根県は中国地区の他県に比べやや多い報告数ですが、全国 と比較すると小規模な流行にとどまっています。
○流行性耳下腺炎 :(3.1)。浜田圏域(9)、大田圏域(5)、松江圏域(2.5)の流行地域で減少傾向がみられます。
○咽頭結膜熱 :(1.3)。大田圏域(6)、浜田圏域(5)で中旬に多くの報告がありました。報告の多かった 松江圏域では減少しています。
○百日咳 :浜田圏域から初旬に4歳児1件が報告されています。
発生推移グラフ
グラフ凡例
手足口病報告推移グラフ ヘルパンギーナ報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎患者は21件報告されました。その内の18件は浜田圏域からの報告で、浜田圏域では数週間 にわたり小規模な流行が続いています。
4)性感染症報告
 今月の性感染症の患者報告数は性器クラミジアが15件、性器ヘルペスウイルスが2件、尖圭コンジローマが2 件、淋菌感染症が5件で、これら感染症は2003年から横這い状態が続いています。
5)基幹病院報告
○無菌性髄膜炎 :報告がありませんでした。本年は累計5件と少なくなっています。
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :38件。特に西部で比較的少ない件数が続いています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :10件。昨年7月以降少なくなり、20件を超えたのは本年の5月の22件のみです。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :3件。中部で1件、西部で2件報告があり、本年の累計は5件となりました。
2.病原体検出情報(8月までの検出結果)
 ヘルパンギーナからコクサッキーウイルスA2型、手足口病からコクサッキーウイルスA16型、無菌性髄膜炎 からエコーウイルス6型が主に分離されています。感染性胃腸炎からはカンピロバクターが多く分離されてい ます。
2005年6月 から 2005年8月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーNV腸管アデノサルモネラ病原性大腸菌カンピロバクター合計
1235261636G1G2EPEC
感染性胃腸炎       1111211412
咽頭結膜熱  1            1
手足口病 1    15        16
ヘルパンギーナ    51  1      7
熱性疾患 1    1 1      3
無菌性髄膜炎        11      11
咽頭炎・扁頭炎1311           6