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島根県感染症情報(月報) 2005年7月(7/4〜7/31)
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が26件(松江圏域1件、雲南圏域23件、出雲圏域 1件、浜田圏域1件)、ツツガムシ病が1件(出雲圏域)、日本紅斑熱が3件(出雲 圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は、5月が1,518件、6月が1,268件、7月が1,100件、でした(4週換算)。
○感染性胃腸炎 :(15)。大田圏域(25)と出雲圏域(22)はほぼ横ばいでしたが、松江圏域(18)および隠 岐圏域で大きく減少しました。県全体では1月以降漸減しています。
○手足口病 :(9)。松江圏域(15)、浜田圏域(14)、大田圏域(12)で6月中旬以降、流行してきてい ます。広島県、山口県で大流行してます。島根県の7月の過去の流行状況は、2002年(4)、 2003年(29)、2004年(0.5)でした。
○ヘルパンギーナ :(7)。松江圏域(14)、出雲圏域(9)で小流行してきました。島根県の7月の過去の流行 状況は、2002年(4)、2003年(20)、2004年(14)でした。
○流行性耳下腺炎 :(4.6)。浜田圏域(13)で流行が続き、大田圏域(7.5)、松江圏域(6)でもやや多くみら れました。本年は前半に非常に少なかったですが、6月からは例年並みになりました。
○咽頭結膜熱 :(1.7)。松江圏域(3)、浜田圏域(2,7)でやや多くみられました。
○百日咳 :出雲圏域で乳児の1件が報告されました。
発生推移グラフ
グラフ凡例
ヘルパンギーナ報告推移グラフ 手足口病報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎患者は34件報告されましたが、全て浜田圏域からの報告でした。浜田圏域では数週間にわた り小規模な流行が続いています。
4)性感染症報告
 今月の性感染症の患者報告数は性器クラミジアが15件、性器ヘルペスウイルスが4件、尖圭コンジローマが2 件、淋菌感染症が7件で、これら感染症は2003年から横這い状態が続いています。
5)基幹病院報告
○無菌性髄膜炎 :出雲圏域から成人の1件が報告されました。
○クラミジア肺炎 :出雲圏域で乳児の1件が報告されました。C.トラコマチスによると思われます。
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :33件。本年の1月からの月平均は47件でした。昨年は51.8件でした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :14件。本年の1月からの月平均は15.9件でした。昨年は18.0件でした。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :本年2件目の報告がありました。2件とも出雲圏域からで、60歳以上でした。
2.病原体検出情報(7月までの検出結果)
 今年5月から7月の間に感染性胃腸炎患者から検出されたウイルスはA群ロタウイルス、ノロウイルスG1・G2、 アストロウイルス、エコーウイルス、アデノウイルスと多種のウイルスでした。また、無菌性髄膜炎患者から はエコー6型ウイルスが分離されています。
2005年5月 から 2005年7月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーインフルエンザNVアストロ腸管アデノA群ロタサルモネラ大腸菌カンピロバクター合計
123521636A香港BG1G2EPEC
感染性胃腸炎       11  1312511319
インフルエンザ         7-        7
咽頭結膜熱  1                1
手足口病 1   11             12
ヘルパンギーナ    4 1 1          6
熱性疾患 2   1  1          4
無菌性髄膜炎        12          12
咽頭炎・扁頭炎13111              7