保環研 |動向調査トップカレンダー6月_月報グラフ一覧(最新)
島根県感染症情報(月報) 2004年6月(5/31〜7/4)
県内情報
週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 細菌性赤痢が3件(松江圏域)、腸管出血性大腸菌感染症が1件(雲南 圏域)、クロイツフェルト・ヤコブ病が1件(出雲圏域)、ツツガムシ病 が1件(雲南圏域)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域)、バンコマイシン耐性 腸球菌感染症が1件(出雲圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○咽頭結膜熱 :(5.3)。出雲圏域(15)で月初めより大流行になったほか、松江圏域・浜田 圏域でも流行していて、全国的にも上位に入る流行となっています。1月か らの累計は402件で、昨年同期の5倍になっています。
○ヘルパンギーナ :(9.1)。各地で例年並みに流行してきました。松江圏域で特に多く報告されています。
○手足口病 :(0.5)。まだ流行の気配は無いようです。
○感染性胃腸炎 :(21)。大田圏域(32)で前月より半減した他、各地で減少しピーク時の半分以下となっています。
○流行性耳下腺炎 :(3.6)。益田圏域(14)で流行し、浜田圏域(6)でもやや多くなっています。
○水痘 :(8)。雲南・松江・出雲圏域で流行が続いています。
○A群溶連菌咽頭炎 :(3.3)。雲南・松江・出雲圏域で流行が続いています。
発生推移グラフ
グラフ凡例
咽頭結膜熱報告推移グラフ ヘルパンギーナ報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎の報告はありませんでした。
4)性感染症報告
 1月から5月は報告数が少なめでしたが、6月に入り、性器クラミジア感染症と淋菌感染症が倍増しました。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎 :松江圏域から10歳未満児2件の報告がありました。
○クラミジア肺炎 :松江圏域から10歳未満児1件の報告がありました。
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :53件。本年の地区別の突き当たり平均報告数は、東部5件、中 部20件、西部32.8件、隠岐0.8件でした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :32件。本年の地区別の突き当たり平均報告数は、東部4.5件、 中部0.5件、西部21.7件でした。
2.病原体検出情報(6月までの検出結果)
 インフルエンザは6月に入り分離されなくなりました。咽頭結膜熱からは、アデノウイルス3 型をはじめ、1型、2型が分離されています。感染性胃腸炎からのウイルス検出数は減少し、小 児からのロタウイルスの検出数も4月をピークに減少しました。 細菌性胃腸炎の流行期に入り、カンピロバクター・ジェジュニによる下痢症が多く見られ、集団食中毒も発生しました。
2004年4月 から 2004年6月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノ腸管アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーインフルエンザアストロA群ロタNVSVカンピロバクター大腸菌合計
123562418A香港BG2EPEC
感染性胃腸炎111  1  1    61213678
インフルエンザ 11      1 21      24
咽頭結膜熱323   1    1      10
ヘルパンギーナ      26          8
咽頭炎 3111  2          8