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池田議員

(問)子どもの基礎学力の習得について

1.基礎となる読解力・確かな理解力は、社会に出ても必要な能力だと考えるが、どのようにしてこのような能力を育成するのか、所見を伺う。

2.大学入試センターが、2020年度より始まる大学入学共通テストで受験可能な英語の民間試験認定の発表を行ったが、その概要を伺う。

 また、それに対する全国の大学の対応状況を伺う。

3.大学入試の対策のためだけではなく、コミュニケーションツールとして英語を使えるように英語教育の改善を図る必要があると考えるが、どのような取り組みをしていくのか伺う。

 

(答)教育監

1.ご指摘の課題につきましては、私どもも同様のとらえ方をしておりまして、学力調査等の結果のみならず、例えば今年度のいわゆる高校入試の結果分析におきましても、「何が問われているか正確に読み取り、複数の知識・技能を結びつけ、筋道を立てて考えや理由を説明する力に課題がある」としております。

 議員ご指摘のいわゆる読解力・理解力を育成するためには、知識・技能の習得と、思考力・判断力・表現力等の育成、この二つを関連づけながら同時に取り組む必要がある。そのためには、教員による一斉講義型の授業だけでなく、児童生徒が主体的に学習に取り組み、学びを深めるような、そういう授業への改善が求められると考えております。

 現在、そうした趣旨にしたがって、小・中・高校それぞれの現場で授業改善に取り組んでおりまして、今後それをさらに充実させていくことが、いわゆる読解力・理解力育成への一つの鍵になるのではないかと考えております。

 また、島根県では子ども読書活動の推進に長年取り組んできています。読書というのは、この理解力育成にとって、とても重要なことの一つです。学校司書等の配置を充実し、学校図書館を活用して、調べ・まとめ・発表する授業を実践することで、子どもたちの思考力・判断力・表現力等の育成を図っているところでありますが、こうした取組をさらに粘り強く進めていき充実させることも大切であると、そのように考えております。

 

2.2年後に迫ってきました大学入試改革では、入学者選抜において、「聞く」「読む」「話す」「書く」のいわゆる英語の4技能を適切に評価するため、「大学入学共通テスト」に加えて、先ほどの英語資格・検定試験、いわゆる民間試験を活用することとされています。

 今のところ、認定されている民間試験はケンブリッジ英語検定、TOEIC、TOEFLなど、8種類ございます。

 国立大学協会は、2020年度から23年度までの4年間は「大学入学共通テスト」の英語の試験と民間試験とを併せて課すこととし、その活用の仕方として3つの方法を示しています。1つ目、出願資格として活用、2つ目、共通テストの英語の成績に加点、3つ目、両者を併用する方法、この3つのパターンを掲げておりまして、各大学が主体的に定めるというふうになっております。

 なお、現時点では、私立大学を含め、各大学がどう活用するのか、その方針については発表されておりません。以上でございます。

 

3.私どもも、議員ご指摘のように英語における「話す」「聞く」力の育成、これは非常に重要であると認識しております。

 県教育委員会では平成25年度から毎年、県内の英語教育に関する実態調査を行っておりまして、その結果をふまえて、平成26年度からやはり毎年、「島根県英語教育改善プラン」というものを策定しています。

 このプランには教員研修の計画も盛り込んでおりまして、これに基づいて、英語の「話す」力、「聞く」力を育成するための効果的な指導法についての研修、あるいは外国語指導助手、いわゆるALTと一緒に授業で指導する際の知識・技術や工夫についての研修などを行っているところです。

 こうした研修の成果の一例として、英語の授業でディベートを取り入れている高校、あるいは課題研究の研究レポートをまとめる際に、英語によるディスカッションやプレゼンテーションなどを行っている高校もございます。

 また授業以外の取組といたしましては、県教育委員会では多くのALTの協力のもと、参加生徒が英語だけでコミュニケーションを行う、中高生英語セミナー、いわゆる英語キャンプを開催しています。

 今後も、教員の指導力向上のための研修を充実させるとともに、ALTや外部人材をいっそう有効に活用し、英語を使って積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲、そして「話す」「聞く」能力を高めていきたいと考えております。以上でございます。

 


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