島根文人紀行 島崎藤村
昭和2年7月8日。島崎藤村は次男の鶏二をともなって、新聞社の
企画で初めて山陰を旅する。大阪を出発点に、足かけ12日間のあ
わただしい行程であった。
その全記録を残した「山陰土産」につづられた淡々とした描写から、
藤村にもたらした感動の数々が我々にも優しく伝わってくる。
島崎藤村【1872〜1943】
長野県生まれ。明治学院を卒業後、明治女学院の英語教師となった後、北村透谷らと「文学界」を創刊し、叙情的な詩を発表する。1897(明治30)年に刊行された「若菜集」では、浪漫主義の詩人としての地位を確立し、近代詩史上に大きな功績を残す。その後、小説に転向して長編小説「破戒」を発表、自然主義文学の作家としても地位を築く。その他の代表作には、「春」「家」「新生」「夜明け前」などがある。

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