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百日咳
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ワクチンで予防したい百日咳

 生後3か月でほとんどの幼児は母体からの移行抗体が消失することから、乳幼児の感染症の中では最も早い 生後5ヵ月前後から発症がみられますが、三種混合のDPTワクチン接種により発生数は少なくなりました。
 以前は、子供の病気とみられていましたが、最近はむしろ大人で流行しています。10年前は約5割が1才未満の乳児が占めていましたが、 最近は、5割以上が20歳以上となっています。
 これは、ワクチンの普及により子供の百日咳の発生が少なくなり、感染したことの無い大人が増え、あるいは、一旦ワクチン接種で十分な 免疫がついても、再感染をして免疫力を高める機会が減り、免疫力も衰退し感染発病防御に十分といえない状態のところに、 どこかで生存していた百日咳菌が感染し発病するためです。
百日咳
病原体
 グラム陰性桿菌の百日咳菌(Bordetella pertussis)。
感染経路
 百日咳菌の病原因子はリンパ球増多因子、ヒスタミン増感因子、内毒素などが病態に関係しています。 
 患者の咳による飛沫感染が主ですが、汚染直後の物品を介した接触感染によってもおこる急性の気道感染症です。
潜伏期
 通常7日。感染期間は特有な咳のでる咳嗽前にみられるカタル期から4週の間で、カタル期が最も感染力が強いです。 伝染力は麻疹、水痘についで高く、免疫のない状態での曝露発症指数は60〜90%と高くなっています。
臨床症状
 カゼ様症状で始まり、次第に咳が激しくなりま。百日咳に特有な連続した咳き込みの後に大きく呼吸する発作 がみられ、嘔吐、眼瞼浮腫と顔面に点状出血がみられます。乳児では重症になり、特に乳幼児が罹患すると無呼吸 となり、致死的となることがあります。
 成人やワクチン接種後の感染では非典型的で、殆どの人に症状は軽いです。  しかし、大人の感染は、ワクチン未接種の小さな子どもの感染源としては見過ごせません。
百日咳発生推移グラフ
検査室診断
 咽頭、喀痰からの菌分離、同定をします。
 血清抗体価として百日菌凝集抗体、あるいは病因因子に対する線維状血球凝集素、リンパ球増多因子に対する 抗体価を測定します。
一般検査では抹消血白血球増多、リンパ球増加、赤沈は正常、CRP陰性です。
治療と予防
 対症療法として咳嗽発作に対しては鎮咳去痰剤、気管支拡張剤の投与、水分の補給、病原体に対しては マクロライド系、セファム系抗生剤の処方、抗生剤の投与を早期に開始することによって、症状の軽減化と 有症期間の短縮がみらます。
 予防はDPTワクチンによりますが、年少者の罹患が多く見られたため1994年の予防接種法改正により、 DPTワクチンの接種開始年齢が2歳から生後3カ月に引き下げられました。
法律での取扱い
 感染症法では、5類定点把握感染症として診断した医師の判断により、症状や所見から百日咳が疑われ、かつ、 診断基準を満たす症例について報告することになっています。
 学校保健安全法では、特有の咳が消失するまで出席停止となっています。
百日咳

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島根県感染症情報センター