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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2021年7月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
 結核が5件(松江圏域2件、出雲圏域3件)、 腸管出血性大腸菌感染症が2件(松江圏域1件、隠岐圏域1件)、 日本紅斑熱が4件(松江圏域1件、出雲圏域3件)、 レジオネラ症が1件(大田圏域)、 重症熱性血小板減少症候群が2件(雲南圏域1件、益田圏域1件)、 後天性免疫不全症候群が1件(出雲圏域)、 侵襲性肺炎球菌感染症が4件(松江圏域1件、出雲圏域2件、益田圏域1件)、 カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症が3件(出雲圏域)、 新型コロナウイルス感染症が197件(松江圏域87件、雲南圏域28件、出雲圏域66件、大田圏域12件、浜田圏域2件、益田圏域2件)、 報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算) : 5月 504件、 6月 577件、 7月 894件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
〇感染性胃腸炎 :(10.8)。 6月のおよそ8割に減少していますが、RSウイルス感染症以外の感染症が軒並み減少している中では報告数の多い疾患です。 ロタウイルスやノロウイルスの流行はほとんど見られませんので、いわゆる夏カゼに属するウイルスによるものと思われます。
〇咽頭結膜熱 :(0.6)。 6月の半分以下の報告数です。 プールの時期に多くなることが過去には多くありましたが、コロナによる自粛が定着してからの動向はそれまでと異なる様です。
〇RSウイルス感染症 :(23.5)。 ほぼ全圏域で大流行しました。 全体としては6月の4倍以上となり、過去に例を見ないほどの患者報告数です。 昨年がコロナ自粛のためかまったく流行しなかったので、集団としての免疫が低下しており、それが今年の大流行の原因と考えられます。 過去の流行では、急激に流行が拡大し山が大きかった年は、およそ2〜3か月で収束していますが、立ち上がりが緩やかでダラダラ続いた年は半年以上続いたことがあります。 今年は急激で大きな流行です。 まだ流行のピークを越えたとは言い難く、今後短くても1〜2か月は流行が続くと予想されます。
〇手足口病、ヘルパンギーナ :コクサッキーやエコーといった夏カゼのウイルスが原因ですので、例年この時期に多くなりますが、今年はごく少数の報告があっただけです。8月の動向に注意です。
発生推移グラフ グラフ凡例
感染性胃腸炎報告推移グラフ RSウイルス感染症報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎の報告が1件ありますが、急性出血性結膜炎は報告がありません。
4)性感染症報告
 性器クラミジア感染症が13件、性器ヘルペスウイルス感染症が1件、尖圭コンジローマが0件および淋菌感染症が6件 の患者発生報告があります。
5)基幹病院報告
〇細菌性髄膜炎 :4件。〇無菌性髄膜炎:1件。〇マイコプラズマ肺炎:0件。
〇クラミジア肺炎 :0件。〇感染性胃腸炎(ロタ):0件。
〇メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :28件。地区別では東部1件(4%)、中部10件(36%)、西部17件(61%)、隠岐0件 年代別では70歳以上が15件(54%)を占めています。 
〇ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:0件。 〇薬剤耐性緑膿菌感染症:0件。
2.病原体検出情報(2021年4月〜2021年7月の検出結果)
 感染性胃腸炎からノロウイルスG2が、咽頭炎・扁桃炎からアデノウイルス1型、2型および5型およびRSウイルスが、肺・気管支炎からはRSウイルスが検出されています。
2021年4月から2021年7月までの診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所(一部抜粋)
ウイルス名アデノコクサッキーARSVヒトメタニューモノロSFTSV 新型コロナ合計
1254G2
咽頭結膜熱 1        1
感染性胃腸炎      2   2
咽頭炎・扁桃炎14102 4     30
肺・気管支炎11  73     75
熱性疾患1  2      3
SFTS       8  8
COVID-19        380 380
その他11  11    4
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