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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2017年7月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
 結核が9件[1](松江圏域2件、雲南圏域1件、浜田圏域3件[1]、益田圏域1件、大田圏域1件、隠岐圏域1件)、日本紅斑熱が3件(益田圏域)、重症熱性血小板減少症候群が1件(益田圏域)、侵襲性肺炎球菌感染症が3件(松江圏域2件、出雲圏域1件)、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症が1件(出雲圏域)報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算) : 5月 1,422件 6月 1,214件 7月 1,587件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
○手足口病 :(26.3)。県内全域の患者報告数は急増しています。第28週から県内全域で警報レベル[5.0]を超える流行となっています。益田圏域(49)、出雲圏域(38)および松江圏域(23)で第28〜30週、雲南圏域(20)で第29〜30週、大田圏域(19)で第30週、隠岐圏域(10)で第28週に警報レベル以上の流行となっているほか、浜田圏域(6)で患者発生報告があります。
○感染性胃腸炎 :(18.3)。県内全域の患者報告数はやや減少していますが、大田圏域(36)、松江圏域(27)および出雲圏域(19)でやや流行しているほか、各圏域で患者発生報告があります。手洗いの励行と食品の取扱いに注意しましょう。
○A群溶連菌咽頭炎 :(8.4)。県内全域の患者報告数は減少していますが、松江圏域(14)および出雲圏域(14)で流行しています。隠岐圏域(11)で第30週[8.0]に警報レベル[8.0]以上の流行となっているほか、浜田圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。合併症を来さないよう早期診断と確実な治療が重要です。
○ヘルパンギーナ :(7.4)県内全域の患者報告数は増加しています。松江圏域(14)で第28週[6.1]に警報レベル[6.0]を超える流行となっています。雲南圏域(11)および出雲圏域(8)で流行しているほか、大田圏域(4)および益田圏域(3)で患者発生報告があります。
○流行性耳下腺炎 :(3.7)。県内全域の患者報告数はほぼ横ばいですが、過去5年間の同期に比べ多い状況が続いています。特に、出雲圏域(11)では第29週[3.2]に注意報レベル[3.0]を超える流行となっているほか、大田圏域および隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があり注意が必要です。有効な予防方法は予防接種で、現在、任意予防接種として1歳以上で接種することができます。
○咽頭結膜熱 :(1.1)。県内全域の患者報告数は減少しています。隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
○水痘 :(0.9)。隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
発生推移グラフ グラフ凡例
手足口病報告推移グラフ ヘルパンギーナ報告推移グラフ
3)眼科定点報告
7月の急性出血性結膜炎及び流行性角結膜炎の報告はありません。
4)性感染症報告
 性器クラミジア感染症が8件、性器ヘルペスウイルス感染症が2件、尖圭コンジローマが1件及び淋菌感染症が5件の患者発生報告があります。
5)基幹病院報告
○細菌性髄膜炎 :1件。大田圏域1件の患者発生報告があります。
○無菌性髄膜炎 :2件。松江圏域1件および大田圏域1件の患者発生報告があります。
○マイコプラズマ肺炎 :4件。雲南圏域1件、浜田圏域1件、益田圏域1件および隠岐圏域1件の患者発生報告があります。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :28件。地区別では西部からの報告が20件(71%)を、年代別では70歳以上が18件(64%)を 占めています。  
2.病原体検出情報(2017年6月〜2017年7月の検出結果)
 咽頭結膜熱からアデノウイルス1型およびパラインフルエンザウイルス3型が検出されています。感染性胃腸炎からA群ロタウイルス、ノロウイルスG2型、サポウイルス、ライノウイルスおよびパラインフルエンザウイルス3型が検出されています。手足口病からコクサッキーウイルスA6型が検出されています。ヘルパンギーナからコクサッキーウイルスA2,A5型、エコーウイルス3型およびライノウイルスが検出されています。肺・気管支炎からパラインフルエンザウイルス3型、RSウイルス、ライノウイルス、ヒトメタニューモウイルスおよびエコーウイルス3型が検出されています。咽頭炎や扁桃炎からアデノウイルス1型,2型、パラインフルエンザウイルス3型、ライノウイルス、ヒトメタニューモウイルスおよびコクサッキーウイルスA5,A6型が検出されています。熱性疾患や発疹症からコクサッキーウイルスA5,A6型およびエコーウイルス3型が検出されています。SFTS患者4名からSFTSウイルスが検出されています。
2017年6月から2017年7月までの診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所(一部抜粋)
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーパラインフルエンザRSライノ ヒトメタニューモA群ロタノロサポSFTSV合計
122563 3AG2
咽頭結膜熱1     1        2
感染性胃腸炎      1  1 121 6
手足口病    16          16
ヘルパンギーナ  13 1  1      6
咽頭炎411 12 1 2 2    23
扁桃炎    2          2
肺・気管支炎     1311 1    7
熱性疾患   221         5
発疹症    1          1
SFTS              66
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