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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2016年12月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
 結核が10件[1](松江圏域3件、雲南圏域1件、出雲圏域3件[1]、大田圏域2件、益田圏域1件、)、 アメーバ赤痢が2件(出雲圏域1件、浜田圏域1件)、侵襲性肺炎球菌感染症が3件(松江圏域2件、出雲圏域1件)、 カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症が4件(松江圏域1件、出雲圏域3件)報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算) : 10月 1,892件  11月 1,927件  12月 2,140件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
○インフルエンザ :(8.3)。県内全域の患者報告数は益田圏域(22)及び松江圏域(10)を中心に各圏域で増加し、第50週[1.8]には週の定点当り患者報告数が流行開始の目安となる1.0人を超えています。 A型が医療機関で検出(迅速診断)されています。予防接種、うがい、手洗い、咳エチケット等感染予防を心掛けましょう。
○感染性胃腸炎 :(50.9)。薬事衛生課から冬季の食中毒注意報が発表されています。 県内全域の患者報告数は増加し、12月上旬には出雲圏域(71)及び益田圏域(63)で、下旬には隠岐圏域(47)で各々週の定点当り患者報告数が警報レベル[20.0]を超える流行となっているほか、各圏域で流行しています。 冬季はノロウイルスを中心としたウイルス性食中毒が発生しやすい時期です。手洗いの励行と食品の取扱いに注意しましょう。
○A群溶連菌咽頭炎 :(8.2)。県内全域の患者報告数はほぼ横ばいです。松江圏域(19)を中心に、大田圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。合併症を来さないよう早期診断と確実な治療が重要です。
○流行性耳下腺炎 :(4.7)。県内全域の患者報告数はほぼ横ばいですが、過去5年間の同期に比べ多い状況が続いています。 特に、雲南圏域(15)では第50週[8.0]に警報レベル[6.0]を超える流行となっています。 松江圏域(8)で第50週[3.0]に注意報レベル[3.0]の流行となっているほか、大田圏域及び隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があり、注意が必要です。 有効な予防方法は予防接種で、現在、任意予防接種として1歳以上で接種することができます。
○手足口病 :(3.0)。県内全域の患者報告数は10月上旬第40週[2.2]をピークに減少していますが、出雲圏域(9)でやや増加しており、松江圏域(3)ほか、大田圏域及び隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
〇RSウイルス感染症 :(2.8)。県内全域の患者報告数は10月下旬第43週[4.3]をピークに減少していますが、松江圏域(4)及び雲南圏域(4)ほか、大田圏域及び隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
○伝染性紅斑 :(2.7)。県内全域の患者報告数は過去5年間の同期に比べ多い状況が続いています。特に、隠岐圏域(16)及び益田圏域(9)では週の定点当り患者報告数が警報レベル[2.0]を超える流行が続いているほか、各圏域で患者発生報告があり、引き続き注意が必要です。
○咽頭結膜熱 :(2.2)。県内全域の患者報告数はほぼ横ばいです。出雲圏域(4)及び雲南圏域(3)ほか、隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
○水痘 :(2.1)。水痘ワクチンの定期接種化に伴い、県内全域の患者報告数は過去5年間の同期に比べ少ない状況ですが、10月以降増加傾向を示しています。松江圏域(3)及び益田圏域(3)ほか、隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があり注意が必要です。
発生推移グラフ グラフ凡例
感染性胃腸炎報告推移グラフ 流行性耳下腺炎報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎が5件(出雲圏域)の患者発生報告があります。手洗い等感染予防を心掛けましょう。
4)性感染症報告
 性器クラミジア感染症が14件及び淋菌感染症が5件の患者発生報告があります。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎 :9件(4週換算)。11月に比べ減少しましたが、雲南圏域では4件と患者報告数の多い状態が続いています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :19件。70歳以上が14件(74%)を占めています。
2.病原体検出情報(2016年11月〜2016年12月までの検出結果)
 インフルエンザは、8月にA香港型が検出されて以降、県内全域でA香港型のみ検出されています。 咽頭結膜熱は、アデノウイルス1型、2型及び3型及びエコーウイルス25型が、感染性胃腸炎は、ノロウイルスGUが主に検出されています。 手足口病は、8月以降コクサッキーウイルスA6型が継続して検出されています。
2016年11月から2016年12月までの診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所(一部抜粋)
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーインフルエンザRSライノ ノロサポ合 計
123266 25AH3G1G2
インフルエンザ       20      20
咽頭結膜熱2221  2       9
感染性胃腸炎     21    111116
手足口病    5         5
咽頭炎 1   2  2     5
肺・気管支炎 2   1   12 1 7
発疹症      1       1
無菌性髄膜炎      1       1
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