遺失物法

遺失物法が変わりました

〜平成19年12月10日施行〜

 

 

 


 

 

落し物や忘れ物の取扱はどう変わったの??

どう変わったの?
落し物や忘れ物の保管期間が3か月になります  これまでは警察署に拾得物が届けられた場合、落とし主を探し、また、落とし主からの連絡を待つ期間は6か月でしたが、その期間が3か月に変更されます。
落し物や忘れ物の情報がインターネットで公表され、探しやすくなります  各都道府県内で取り扱われた拾得物に関する情報がホームページで公表されます。
携帯電話やカード類など個人情報が入った物については、拾った人が所有権を取得できないこととなります  携帯電話やカード類などの個人情報が入った拾得物については、個人情報の保護等の観点から、落とし主が見つからない場合でも、拾得者に所有権が移転しないこととなります。
公共交通機関や店舗など多くの落し物や忘れ物を取り扱う事業者を対象に特例施設占有者制度が新設されます  一定の公共交通機関及び都道府県公安委員会から指定を受けた施設の占有者(特例施設占有者)は、2週間以内に拾得物に関する事項を警察に届け出たときは、その拾得物を自ら保管できるようになります。
傘や衣類など大量・安価な物等は、2週間以内に落し物が見つからない場合は売却できることとなります  拾得物は、これまですべて一律に6か月間保管されていましたが、警察署長と特例施設占有者は、傘・衣類等の大量・安価な物や保管に不相当な費用を要するものについては、2週間以内に落とし主が見つからない場合は、売却等の処分ができることとなります。
動物愛護法による引取りの対象となった犬・ねこは、遺失物法の対象外となります  動物愛護法の規定による引取りの対象となった「所有者が判明しない犬又はねこ」については、遺失物法が適用されずに、都道府県等がこれを引取ることになります。

落し物や忘れ物をしたり、拾ったらどうすればいいの??

落し物や忘れ物をされた方へ

 落し物や忘れ物をしたと思う施設や最寄りの警察署又は交番・駐在所に問い合わせてください。また、警察署又は交番・駐在所に遺失の届出をしてください。

 各都道府県警察のホームページにアクセスしていただくと、各都道府県内で取り扱われた拾得物に関する情報を見て、落し物や忘れ物を探すことができるようになります。

 

落し物や忘れ物を拾われた方へ

 駅や店舗などの施設で拾った場合には、その施設に届けてください。施設外(路上等)で拾った場合には、最寄りの警察署や交番・駐在所に届けてください。

駅やお店などの場所での取り扱いはどうなるの??

駅や店舗などの施設の方へ

 駅や店舗などの施設では、これまでどおり拾得物に関する事項を掲示するか、拾得物に関する事項を記載した書面を備え付けて閲覧させることが必要です。

 拾得物の届出を受けた場合には、拾った方の求めに応じて預り書を交付することとなります。

改正遺失物法の概要

拾得物に関する情報の公表その他拾得物の早期発見・返還のための規定の新設

 

 警察本部長は、拾得物に関する情報を公表するとともに、他の警察本部長に対して貴重な拾得物に関する通報を行うこととなりました。

 警察署長は、拾得物を遺失者に返還するため必要があるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができることが明確にされました。

 警察署長が、拾得者又は遺失者に対してそれぞれの氏名等を告知することができる場合に関する規定を新設しました。

 

拾得物の保管期間の短縮

 

 遺失者が判明しないことにより拾得者が拾得物の所有権を取得するために要する期間が、6か月から3か月に短縮されました。(附則による民法第240条の改正)。

 

拾得物の売却等に関する規定の整備

 

 警察署長は、傘、衣類その他の日常生活の用に供され、かつ、広く販売されている物又はその保管に不相当な費用若しくは手数を要する物について、公告の日から2週間以内に遺失者が判明しないときは、これを売却することができることとなりました。

 警察署長は、買受人がなかった拾得物等については、廃棄その他の処分ができることとなりました。

 

動物に関する取扱手続きの明確化

 

 動物の愛護及び管理に関する法律第35条第2項の規定による引取りの対象となった「所有者の判明しない犬又はねこ」については、遺失物法の規定を適用しないことが明確にされました。

 

拾得者への拾得物の所有権の移転の制限に関する規定の新設

 

 個人の身分・地位若しくは一身に専属する権利を証し、又は個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録等については、民法第240条等の規定にかかわらず、拾得者が所有権を取得することができないこととなりました。

 

警察署長への提出義務の特例に関する規定の整備等

 

 不特定かつ多数の者が利用する施設の占有者のうち、拾得物が多数に上り、かつ、拾得物を適切に保管することができるもの(一定の公共交通機関及び都道府県公安委員会から指定を受けた施設の占有者。以下「特例施設占有者」という。)は、2週間以内に警察署長に届け出た場合には、拾得物(高額な拾得物等を除く。)を警察署長に提出しないことができることとなりました。

 特例施設占有者は、警察署長と同様の要件の下に、売却及び廃棄その他の処分ができることとなりました。

 

施設における拾得物の取扱手続等に関する規定の整備

 

 拾得者から拾得物の交付を受けた施設の占有者は、拾得者の請求により、書面を交付しなければならないこととなりました。

 都道府県公安委員会は、施設の占有者又は特例施設占有者に対し、当該施設における拾得物に関して報告若しくは資料の提出を求め、又は特例施設占有者が保管する拾得物の掲示を求めることができることとなりました。

 

特例施設占有者の指定等に関する規則 

 

その他の規定の整備等

 

 片仮名・文語体で表記された条文を現代用語化することにより、国民により身近で分かりやすい法律に改めました。

 その他所要の規定を整備しました。

 

施行期日等

 

 この法律は、平成19年12月10日から施行されます。

 その他所要の経過措置を設けました。