島根の鼓動
 
高速道路の開通によって集客ゾーンが形成されつつある三刀屋町
三刀屋町マップ
インターチェンジを活かしたまちづくり
 
インター周辺には商業施設も集まる
 三刀屋町では昨年3月、中国横断自動車道・尾道松江線の三刀屋木次〜宍道間が開通。インターチェンジ周辺の整備としてバスターミナル建設などが完了し、今後はホームセンターなども出店する予定だ。
 また、今年4月には福山競馬場外投票券発売所も開設される予定で、新たな娯楽施設により交流人口が増加することだろう。
 インターチェンジからのアクセスも考慮されている。まずは今春、松江市につながる国道54号の拡幅工事に着手、4車線化が進む。
 インターチェンジは山陰と山陽を結ぶ新たな結節点となる。今後は高速道の残された区間の整備が待たれる。人と物の交流拠点として、雲南地区の集客ゾーン形成という役割を担う三刀屋町に期待が高まる。
バイオ技術で新しいランを開発
 
町民からの公募で命名された「みとやの舞」
 中山間地区の三刀屋町では、振興作物の中でも特に花き栽培に力を注いできた。その中心的施設が三刀屋農業振興センターである。
 ここでは、小菊栽培農家の育成、またバイオテクノロジーを駆使した胡蝶ランの研究で実績を上げている。昨年は、寒さに強く育てやすいミニ胡蝶ラン「みとやの舞」を誕生させた。今後は町特産の花として量産を図り、将来的には通販も目指している。
 同センターでは年に数回、ラン祭りも開催され、NHK「趣味の園芸」講師として著名な富山昌克氏のラン栽培講習会が恒例となり人気を博している。
子どもたちに根付く平和と愛
 
これまでに4万を越す作品が寄せられた「永井隆平和賞」
 三刀屋町は「教育の町」を宣言し、人づくりに努めてきた。その一環として続いているのが「永井隆平和賞」である。三刀屋町出身の永井隆氏は長崎で被爆。医師として活動するかたわら、数々の著作を通して平和を訴えた。
 三刀屋町では、この業績を讃えて全国の小・中・高校生から作文と小論文を募集。昨年で第13回目を数え、これまで日本全国はもとより海外からも作品が寄せられてきた。
 この「永井隆平和賞」は町村合併後も開催が決定しており、子どもたちに平和と博愛の大切さを伝えていく。
 山根昊一郎町長は「三刀屋町の名前はなくなるが、この町で培ってきた心は消えることはない。雲南地区の中心地として元気のある『まち』にしていきたい」と笑顔で語る。
 インターチェンジを中心に生活基盤の整備が着々と進む三刀屋町では、合併後の新しい『市』になってからの夢も膨らんでいる。

column 【三刀屋太鼓振興会】
三刀屋太鼓振興会の演奏風景  三刀屋町の活性化と新しい郷土芸能の育成を目指して、平成4年にスタート。現在、町内外20名のメンバーが汗を流している。
 世界を舞台に演奏活動を行い、昨年は韓国の世界文化エキスポで2万5千人の観客を熱狂させた。
 楽曲は町内の札所・峯寺の「火祭り」、緑の桜「御衣黄」、「ミトヤスク太鼓」など、“三刀屋”をテーマとしたものばかり。高音から低音までの大小の太鼓がオーケストラのような曲調で郷土愛を響かせている。

三刀屋町

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