特集 花咲く島根
誕生、花と親しむ空間
時に華やかに、時に可憐に、時に楚々として
気が付けば、寄り添うように人々の暮らしの傍らに
存在する色とりどりの花々。
花を愛で、花を育て、花と暮らす
感動、生きる喜び、心のゆとりと潤い・・・
その喜び、その豊かさがいきづく島根の花空間と
花物語を綴ってみたい。
陽射しが温かくなる頃、あたりはいっせいに芽吹きの季節を迎える
 今年4月24日、出雲市の島根県花振興センターの付属施設として「しまね花の郷」がオープンする。緑深い山を背に、田園の中に整備された4ヘクタールの敷地内は散策をして回るのに程よい広さだ。
 いくつものベンチが配置された開放感のあるエントランスホールを抜け、まずは本館棟へ。窓の外には青々とした芝生や色とりどりの花々が暖かな春の日差しの中で輝いている。ごく身近な、でもなかなか手に入らないのどかな光景だ。
 しまね花の郷では珍しい花々を集めた大々的なフラワーパークとは一線を画し、決して背伸びをしない、身近な花のある風景が広がっている。「花は生活に潤いとゆとりを感じさせてくれる存在。その魅力をしまね花の郷でゆったりとくつろぎながら感じていただきたい。また、花や緑のある生活の楽しさを味わっていただこうと、園芸教室やコンテナガーデン教室などの講座やイベントも開催。実際に植物を植えていただけるように体験花壇も設けました。たくさんの方々に身近な安らぎの場として利用してもらいたい」と島根県生産振興課の宅和優一さんは語る。
 しまね花の郷にはエントランスゾーン、花のイベントゾーン、花のカルチャーゾーンがある。エントランスゾーンの本館棟には売店コーナー、研修室、眺望デッキがあり、タッチパネル等から島根の花について知ることができる。
 
 
緑の中を流れる小川のせせらぎに心癒される親水広場

 本館棟と温室を結ぶ歩廊の側面はガラス張り。歩廊から花のイベントゾーンにある花壇や芝生広場が一望でき、雨天でも花壇の観賞が可能だ。季節の花で物語や模様をデザインした大花壇や植替花壇、宿根草や低木類、野性味あふれるワイルドフラワーなどが各花壇を彩り、四季折々の変化を楽しませてくれる。多くの花々は県内の花き栽培者が丹精込めて栽培した園芸種、島根の自然が育んだ自然種など身近なものばかりだ。
 その他、生産者や種苗業者、造園業者等からの情報を提供しようと多目的花壇を設置。情報交換や情報収集の場として、園芸ファンにとって見逃せない一角となりそうだ。体験花壇では実際に花を植え、育てる喜びも味わえる。花作りを通しての人々の交流や健康づくり、園芸療法の場としても期待されている。
 さらに、野草・薬草園には出雲国風土記に登場する約百種類の薬草を植栽。落ち着いた雰囲気の中で風土記の世界に浸っていると、思いは古人と植物の関わりに馳せていく。
 花のカルチャーゾーンにある温室は、夏は涼しく冬は暖かな快適空間。もちろん、季節感を生かしながら、島根の花を中心に植栽がなされている。温室から外へ出て、緩い坂道を上ると、そこは木立の中に小川が流れる親水広場。散策後の疲れを癒すのに絶好の場所だ。
 樹木類約150種類、草花類約400種類、年間30万本の花を植栽予定のしまね花の郷。「ここから花のある空間や暮らしを提案していきたい。そして、消費者の皆さんの生活の中に花を取り込んでもらうことで、花きの消費拡大へとつなげていきたい」と宅和さんは語る。癒しをテーマとした花の郷。日々の喧騒を忘れ、ゆったりと散策するうちに、花や木に囲まれた暮らしを我が家にも。そんな気持ちがわき起こってくる。
●オープニングセレモニー
4月24日(土)am9:00〜
●オープニングイベント
4月24日(土)・25日(日)〔両日とも9:30開園〕
●吹奏楽演奏●フラワーアレンジメント教室
●押し花教室●クイズラリー大会
●その他イベント盛り沢山
(各イベントは、いずれかの1日のみ開催予定です。イベントは変更する場合もあります。)
●花の郷お問い合せ先
0853-20-1187
しまね花のさと地図

 
花と自然に親しむ空間「しまね花の郷」イメージ図
 
季節ごとの花が咲きほころぶ大花壇

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