四季折々の良質な旬の食材、島根の食材をふんだんに使った郷土料理、伝統と匠の技を伝える工芸品、悠久の歴史、伝統に育まれた文化、豊かな自然、島根人のこだわり・・・。これら島根の恵まれた幸を首都圏でPRしようと、11月21日、東京・日本橋の三越本店前に島根の情報発信機能とアンテナショップ(その土地ならではの特産品をたくさんの人に楽しんでもらうための店)機能を一体化させた拠点施設「にほんばし島根館」が誕生。オープン以降、多くの人々が訪れ、ショッピングや食事を満喫している。「常に旬のものや情報を提供し、島根の旬を体感できる空間づくり」を目指す同館を取材した。
「にほんばし島根館」で体感する島根の旬
にほんばし島根館ロゴマーク
シンボルマークは「島」をモチーフにした。赤い雲は出雲の国と心の温かさ、緑の山は自然、黄土色は豊穣、青色は水の流れを表現している
 「にほんばし島根館」は三越本店前の福島ビル1階に入居。約400Fのフロアには物産販売、食事処、観光予約・発券、情報発信・観光案内、UIターン相談の5部門を設置した。物販は島根県物産協会東京支部、飲食店は松江市に本店を構えるお食事処「てれすこ」、観光予約・発券は一畑トラベルサービス東京支店が担当。都内に分散していた各機関も移転統合した。
 同館では“旬の産品の紹介、販売”“旬の食材を使った飲食メニューの提供”“旬の観光スポット、話題の紹介”で、常に島根の旬のものや情報を発信していく。
 最寄り駅は地下鉄銀座線、半蔵門線の「三越前駅」。同駅の1日平均の乗降客数は13万5千人にのぼり、周辺には金融機関や大手企業が連なる。三越本店の買い物客に加え、ビジネスマン、OLなどが行き交い、安定した通行量と購買力のある客層が見込まれる。
 加えて、周辺地域は三井グループの大規模開発エリア。数年後の集客力の高まりが期待されるなど好立地条件のもと、「にほんばし島根館」は誕生したのだ。
オープン初日、テープカットの模様
11月21日、記念すべきオープンの瞬間をテープカットで景気づける
にほんばし島根館外観
「にほんばし島根館」の表通りは終日多数の買い物客やビジネスマン、OL達が行き交い、人の波の途切れる間がない

本物を知る人々が集う街、日本橋から島根産品の良質さを伝える
 「にほんばし島根館」の正面には宍道湖の夕景を写した特大のパネル写真が飾られ、その美しい風景写真に見入り、足を止める通行人も数多い。ガラス張りの入り口からは店内が見渡せ、季節感あふれるディスプレイや奥深くまで整然と並べられた商品群が道行く人を誘う。
 館内へ一歩足を踏み入れ、まず目に飛び込んでくるのが、旬のステージ。そしてフロア中央にしつらえられたガラスのショーケース。中には彩り鮮やかな和菓子が品よく並び、百貨店の一角をも思わせてくれる。
 売り場面積140Fの物販部門には約1100種類の商品が取り揃えられ、あれもこれもと欲しくなる。商品構成は和菓子、産地直送の水産品や水産加工品、農産加工品、米、地酒、ワインなど食品約500品目と八雲塗、めのう、陶器など工芸品約600品目だ。商品は「島根県内で生産・製造され、季節感があり、日常的に使いやすく、少量パッケージ、軽量」などいくつかの条件をクリアしたもの。厳選された質の良さが自慢だ。米の販売では玄米を取り扱い、精米機も設置。最良の状態での商品提供も心がける。
 物販部門を統括する住吉宏之店長は「島根の産品は質が良く、海産物やシジミなど、ほとんどが『健康志向』の物が特徴。その魅力を伝えるためにも、工夫を凝らしアピールしていきたい。また、言葉遣いやマナーなど礼儀作法を含めた上質な接客を心掛ける。大切なのはお客様をお迎えするまごころ。お客様には楽しみながら島根の魅力を感じていただきたい」と語る。住吉店長は三越で全国都道府県の物産展の企画・運営などに携わった物販のスペシャリスト。その経験を活かして上質な店づくりを目指していく。
 日本橋は三越本店をはじめ、江戸の老舗が軒を連ねる本物志向の消費者が集う街だ。厳しい目を持つ消費者に認められることは島根産品のブランド力を高められる絶好の機会。しかし、消費者の求めるレベルは想像以上にシビアで高い。島根産品は良質だと認められるまでには、さらなる質の向上が必要だ。そのためにも来館者のニーズの把握が必須だ。そこで、住吉店長は来館者との対話を大切にしたいという。また、同館を消費者と各産品の生産・製造者との交流、研修の場に育てたいとも考える。消費者のニーズを把握することで、商品開発や改良による県産品のレベルアップを期待しているのだ。
オープニング石見神楽の模様
オープニングイベントでは石見神楽が上演された
店内の様子
季節に合わせて変わるメインディスプレイ

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