私と島根 心が柔らかくなる場所・隠岐  私が初めて島根県・隠岐島を訪れたのは、今年の6月TBS系「笑顔がいちばん!」という旅番組でした。米子空港に降り、境港からフェリーで1時間・・・想像していたよりもなんて身近な場所なのだということが最初の驚きでした。そして、フェリーの甲板から、私の目に飛び込んできたものは、綺麗な緑の山に囲まれたとても透明度の高い海・・・。
 「日本にこんなに素晴らしく幻想的な景色が存在するのだ・・・。」と、一瞬にして心を奪われました。
 そして、島前の知夫村・西ノ島町・海士町の3町村を訪れ、すっかり隠岐の魅力のとりこになりました。海士町では、「キンニャモニャ」という隠岐の伝統民謡を教えていただきました。痛快な音楽に合わせ両手に持ったしゃもじで調子をとっていく、とても楽しい踊りでした。また、海に囲まれた隠岐ならではの海の幸を使った「サザエカレー」や大きな岩ガキなど美味しくてペロリと平らげてしまいました。
 今回、隠岐を訪れた目的の1つ、内航船を利用して島から島へ移動しウォーキングをする『第1回 とって隠岐ツーデーウォーク』に参加させていただきました。知夫村のアカハゲ山などウォーキングの疲れを吹き飛ばすほど、美しい景色に心を奪われました。
 そして、なによりも想い出に残っているのは、無条件に旅人を受け入れて下さる地元の方々の懐の大きさ、心の温かさ、優しさです。言葉にならないほどの感動を受けました。
 初めてその土地を訪れ、初めてお目にかかった人たちのはずなのに、何故か自分の故郷に帰ってきたような懐かしさを感じ、島に滞在していた数日間、ついつい仕事で来ていることを忘れ、自分の心がどんどん柔らかくなり、子どもの頃に戻っていくような本当に心地のよい旅でした。
 東京に戻り、数ヶ月経った今も、隠岐で知り合った地元の方々と葉書のやりとりをしています。心を柔らかくしたいと願う日が訪れたら、その時は、必ずまた、隠岐島に帰ろう・・・と心に誓っています。魅力に溢れた人々と心の交流ができる、これが隠岐島の一番の魅力なのだと、私は思っています。
隠岐を代表する景勝地、摩天崖を望む望む(西ノ島町)
隠岐を代表する景勝地、摩天崖を望む望む(西ノ島町)

遠野 凪子
とおの なぎこ
遠野 凪子
女優。平成4年映画「おこげ」でデビューし注目される。11年NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」のヒロインに選ばれる。12年「TOKYO・人間喜劇『とうきょう未来派宣言』」で初舞台。14年映画「海は見ていた」でヒロイン役を好演。他の出演作に映画「お引っ越し」「日本の黒い夏 冤罪」「新・仁義なき戦い」、ドラマ「嫁の出る幕」「八代将軍吉宗」「未成年」「ひとりぼっちの同窓会」「とおりゃんせ」「バージン・ドライブ」、舞台「あかさたな」「残菊物語」、音楽映像ファンタジー「Family Tree」
受賞歴 山路ふみ子映画賞(新人女優賞・第26回)〔平成14年〕

池乃めだか/遠野 凪子

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