島根の鼓動
一級河川の高津川。流域の豊かな自然をテーマに地域づくりが進んでいる
一級河川の高津川。流域の豊かな自然をテーマに地域づくりが進んでいる
日原町マップ
「キラ星7」の7市町村
高津川に稚魚を放流する子どもたち 高津川の川岸ではカシの群生林も見られる
高津川に稚魚を放流する子どもたち 高津川の川岸ではカシの群生林も見られる
 空気が澄み切っていて、星が良く見えることから「星のふる里」と呼ばれる日原町。町内を横断する国道九号沿いには中国地方屈指の大河・高津川が悠然と流れ、緑の山々や町並みがゆったりと広がっている。
 「高津川流域保全基本構想」策定を発端に、地域づくりを根本から見つめ直そうとしているのが「キラ星7委員会」である。この組織は益田広域市町村圏事務組合の地域づくりに関する企画検討委員会であり、日原町、益田市、美都町、匹見町、柿木村、六日市町、津和野町の7市町村の代表者から構成。高津川流域の豊かな自然をテーマに、「清流の文化」を探究することを目標としている。
「自信と誇り」が地域を支える
 「キラ星7」では、観光資源の宣伝に頼っていたこれまでの地域づくりとは異なり、地域に暮らす人々の「生き方」そのものが地域づくりであると提唱する。
 日原町は、山村という恵まれない地理的条件にありながら養蚕を奨励、その付加価値を高めるため、さらにへき地山村では極めて稀な生糸製造業を手がけてきた。このような逆境を支えとした精神性の到達点として、現在の地域づくりで掲げているのが、「都会人を魅了する一流の田舎人になること」。
 山間地域の特色を生かした自然や生活をどのようにデザインしていくか、様々な課題も多い。しかし、地域づくりに対する考え方では、比類のない独創的なものを目指そうと将来への夢はどこまでも大きい。
CATVで価値観を共有化
今年開局した有線放送局。地域に密着した番組が好評
今年開局した有線放送局。地域に密着した番組が好評
 日原町では今年四月から有線放送CATV(ケーブルテレビ)が稼働。現在、全世帯の約四千人が加入している。地域に密着したCATVの番組は、生活の中の知恵や工夫、多くの人々の生きる姿を克明に描写しながら、地域住民の感動を呼び起こしている。
「町民一人ひとりが“自信と誇り”を自覚しながら生きてほしいと思っています。その連帯感を高めるためにも、CATVは役立つことでしょう」と、中谷文一町長は語る。
 平成16年には津和野町とCATVの接続開始予定もあり、新たな価値観を求めて地域づくりへの局面は、さらに広がりを見せることだろう。
 星空の天の川と、高津川が出会う日原町。豊かな自然の恵みを享受する人々は、生きがいに満ちた人間性を育みながら、日々を生きている。

column 【にちはら三四の会】
にちはら三四の会  交流人口の拡大をテーマに、日原町ならではのイベントを開催しているのが、青年経営者8名で発足した「にちはら三四の会」。道の駅「シルクウェイにちはら」のオープン時には、星のふる里・日原町にちなんで「世界星占いフェア」を開催。全国から著名な占い師12名を招待することで、山口県や広島県などからの集客も実現した。このフェアは好評で、昨年まで3年間に渡って開かれている。町民アンケートをもとにイベントを企画するなど、町民の夢をカタチにする会として活躍している。

日原町/知夫村

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