シマネスクギャラリー
テーマは“珠玉のコレクションに出会う”
選りすぐりの収集品の魅力を満喫できる美術館を紹介します。
フラッシュ
財団法人田部美術館(松江市)

 
長屋門(松江市指定文化財)をくぐると白亜の美術館が来館者を迎える
 
青井戸茶碗 銘「秋埜」(雲州蔵帳の内)
松江市北堀町の塩見縄手の堀端は武家屋敷が軒を連ねる伝統美観保存地区。その一角、ヘルン旧居に隣接して田部美術館はあります。
 田部美術館の創設者は島根県の政財界で活躍し、文化人としても名を馳せた23代田部長右衛門(たなべちょうえもん)(松露亭・1906〜1979)です。田部長右衛門は田部家が代々蒐集、伝来してきた調度品の中から茶道美術品を中心に、郷土の彫刻や洋画を加えた美術品を財団に寄付して同美術館を設立しました。
 収蔵品は田部家伝来の茶道美術品が主体です。江戸後期の大名茶人、松江藩七代藩主松平不昧が蒐集、記録した道具目録『雲州蔵帳(うんしゅうくらちょう)』所載の茶道具、愛蔵品、不昧公自らの作品、「不昧公お好み道具」と呼ばれる公の注文品、そして、楽山焼や布志名(ふじな)焼など出雲地方のやきものや工芸品の蒐集や展示に特色をみます。
 茶道美術館的性格を持つ田部美術館。茶の湯の盛んな松江にふさわしく、「茶の心」と「人の心」を静かに語り続けています。
 
松平不昧筆二大字「野生」
 
古染付八角葡萄棚水指
○展覧会情報
毎年4〜5月の期間に田部美術館大賞「茶の湯の造形展」の入賞入選作品展を開催。
特別展は10月を中心に茶の湯関係その他の展示を行います。
(都合により期間を変更することがあります)
●DATA
所在地/松江市北堀町310-5
休館日/毎週月曜日(ただし祝祭日の場合は開館)
    12月29日〜1月1日
    展示替え等のため臨時休館することがあります。
開館時間/午前9時〜午後5時
●お問い合わせ
1852-26-2211
[URL]http://www.web-sanin.co.jp/insti/tanabe/
今井美術館(桜江町)

 
美術館外観
 八戸(やと)川の清流のほとり、雄大な山並みを背に建つ今井美術館。四季を映す日本庭園と美術館の白壁の土蔵は趣深く、来館者を美の世界に誘います。
 今井美術館は今井久祥(いまいひさよし)(1934〜1994)の遺志を受け継ぎ、95年に開館されました。地域文化への貢献を目的としています。
 館内中央には1250年の歴史を持つ古刹、桜江町甘南備寺(かんなみじ)に伝わる佐々木高綱(たかつな)由来の鎧を復元した『黄櫨匂威大鎧(はじにおいおどしおおよろい)』を展示。郷土作家の絵画、韓国人間文化財柳海剛(ユ・ヘガン)氏製作の「青磁の水差し」等の美術品を展示しています。
 また日本美術院同人の宮さこ正明(みやさこまさあき)、洋画では新制作会々員麻生征子(あそういくこ)など島根県ゆかりの画家、新進芸術家の作品も収蔵しています。
 訪れるたびに新たな感動と発見を与えてくれる今井美術館。その折々の、それぞれの作品の持つ味わいは観る者の心にじっくりと染み入るようです。

 
「エリーゼのために(午下がり)」 麻生征子
 
「碧と旋律」 宮さこ正明
○展覧会情報
 平成15年4月、日本美術院の気鋭作家の大作を集めた「再興第87回院展企画展」を開催予定。同美術院の協力による自主企画で、昨秋の院展を飾った新作を展示します。また同年秋、西田俊英(にしだしゅんえい)日本画展を開催予定。
●DATA
所在地/邑智郡桜江町大字川戸472-1
休館日/第1・3土日曜日
    ※但し、特別展開催中は無休
開館時間/午前10時〜午後4時
●お問い合わせ
電話 0855-92-1839
[URL]
http://www.imai-corp.co.jp

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