◎シマネスクミュージアム◎
〜郷土画家が描いた女性像〜


「示形裸婦」

きむらよしお
木村義男(松江市出身)
「示形裸婦」(1931年)

 木村義男は同郷の平塚運一の勧めで上京し、川端画学校で藤島武二に師事した。帰郷後は帝展、文展などに出品し入選を重ねる一方、島根の美術振興に力を注いだ。

 この作品はどっしりとした量感のある手足を持った裸婦の表現に、ギリシア、ローマの古典的な美の影響が見て取れる。抑えた色調と大胆な陰影は肌の白さが全面に出るように描かれている。この女性の堂々とした裸体は、見られる対象、愛でる対象としての女性像以上の普遍的な存在として私たちの前に横たわっているようである。1931年(昭和31)年の帝展入選作である。

(島根県立美術館主任学芸員/眞住貴子)

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