◎シマネスクミュージアム◎
〜郷土画家が描いた女性像〜


絵画「鶴と遊ぶ」

はしもとめいじ
橋本明治(浜田市出身)
「鶴と遊ぶ」(1969年)

橋本明治は、太い線描と明快な色彩、大胆な構図による橋本様式を確立し、現代日本画壇に新境地を開いた作家である。明治が生涯にわたって得意としたモチーフは舞妓と鶴であるが、この作品はその二つを同画面に盛り込んだ華やかな作品で、第1回改組日展に出品されたものである。

明治は舞妓について、「人形のように華やいだ色彩、髪の造形、着物やだらりの帯、その異様なまでに見えるフォルムに包まれた装いは、女性の服装として他に比べるもののない独特の美に満ちている。」とその非日常的な魅力を述べている。

色調を暗くした二羽の鶴に自由自在な躍動性を持たせ、舞妓の鮮やかさと安定感を際立たせたこの作品は、明治の画業を代表する傑作といえよう。

(島根県立美術館主任学芸員/直良吉洋)

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