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大崎鼻灯台おおさきばなより高角山を望む(江津市)
石見のや 高角山の木の間より 我が振る袖を 妹見つらむか

和歌に詠まれた島根


作者は、主に白鳳時代(7世紀後半から8世紀初頭まで)に活躍した柿本人麻呂。この歌を載せている『万葉集』の詞書には、妻と別れて石見から上京する時に人麻呂が詠んだとあり、歌中の「妹」は人麻呂の石見の妻、依羅娘子よさみのおとめをさすと思われる。高角山たかつのやまは別の歌には「打歌うったの山」ともよばれており、特定の山をさすのではなく石見の山を象徴しているのであろう。後に江津市の島の星山、益田市の高津の山、同じく益田市の大道山おおどやまなどさまざまな解釈がだされた。江津市の人丸神社(島の星町)と柿本神社(都野津町)に歌碑がある。
(田村葉子・松江市在住)


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