道路行けば新発見!
◎しまね観光ルートの旅
古代浪漫回廊
数多くの史跡があり、神話の舞台が広がる出雲地方、「古代出雲浪漫回廊」は考古学の常識をくつがえす発見といわれる荒神谷遺跡や加茂岩倉遺跡をはじめ、松江城や宍道湖などを結んだ最も文化と観光に恵まれたコースです。

案内人/中島美映子


観光島根キャンペーンレディ
趣味は旅行と食べ歩き。最近凝っているのがスキューバダイビング。潜ってみたいのは隠岐と沖縄の海。
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今回ご紹介するのは、古代浪漫回廊。このルートは神話と史跡を巡るルートで、出雲大社に代表される神社、遺跡や古墳、松江城や宍道湖などの名所、そして三瓶山などの自然景観にも恵まれています。さて、どんな古代の姿に出会うことができるのか、楽しみにして出かけました。

まず訪れたのは、松江市にある八雲立つ風土記の丘資料館。館内に展示されている鹿の埴輪は見返りの姿で、全国でもここでしか見ることができません。私は鹿の胴体に開いた穴に注目。館員の方にたずねると、「埴輪を持ち運ぶときに棒を入れた穴ではないでしょうか」とのことでした。そのほか、想像力をかきたてる変わった形の土器が数多くあり、興味はつきません。なかには出土した勾玉などもあり、古代人はアクセサリーで権威を誇ったそうです。

そこで、アクセサリーの材料となった玉について知ろうと、玉湯町にある出雲玉作資料館に向かいました。ここには、古代の玉の作り方をわかりやすく説明した模型やパネルが展示され、楽しく玉作りを理解することができます。管玉や勾玉のにぶい輝きに、古墳時代の玉作り職人が流した汗と息吹が重なって見えました。

ひとしきり古代の玉や、めのう製の勾玉などを見終わった後、次に向かったのは古代史ファンを沸かせる大発見となった加茂町の加茂岩倉遺跡です。平成8年、日本最多の39個の銅鐸が発見され、一躍話題となったのはご存じの方も多いと思います。まずは国道9号から国道54号に入り、文化施設ラ・メールにあるレプリカの銅鐸を見学してから発掘現場へ。現在は発見当時の復元を待っている状態でしたが、この山腹で古代には何があったのか……。想像するだけで胸が躍ります。

加茂岩倉遺跡から車で約20分のところにあるのが、世紀の大発見といわれる斐川町の荒神谷遺跡です。この遺跡からは358本の銅剣と6個の銅鐸、16本の銅矛が出土し、古代史の見直しのきっかけともなりました。今では史跡公園に整備され、銅剣などの出土の状況が復元されています。

荒神谷と加茂岩倉は3キロの至近距離。この周辺には卑弥呼の鏡といわれている三角縁神獣鏡さんかくぶちしんじゅうきょうが出土した神原神社古墳もあり、神話では大国主命が活躍した地域でもあります。出土品は卑弥呼や大国主命の神宝伝承と関係があるのか、古代出雲へのナゾは深まるばかり。でも、これはとても楽しいナゾ解きです。古代浪漫回廊には、まだまだ新しい発見があることでしょう。

古代史ファンでなくても、古代浪漫回廊は想像力をかきたてられ、何度も訪れたくなるロマンいっぱいのルートでした。


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