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塩ノ浜海岸
島根半島の沖合に浮かぶ隠岐の島。
その最大の島、島後の南西にある都万村は今、「マリンリゾート」をキーワードにU・Iターン者を増やし、人口流出を食いとめている。
そして、若者も高齢者も安心して暮らせる、活力ある福祉の村づくりを目指す。
島根の鼓動 都万村

マリンスポーツ振興で増えるU・Iターン希望者
都万村は、少し前まで他の多くの村同様、人口流出に悩む村だった。昭和50年に2400人いた人口が、平成4年には2200人に減少。ところがその流れが、ここ数年止まっている。村が力を注いでいる、定住化の取り組みが功を奏しているのだ。
隠岐の最大の資源は、なんといっても海である。都万村の人たちは、農業や林業とともに、海の恵みを生活に生かしてきた。都万村がとった定住化方策は、この海を観光レジャー資源として活用するというものだ。
その核となるのは、奥津戸海岸近くに造られた「あいらんどパーク」である。約10年前から整備を進め、今ではレストランやログハウス、ホテルなどを備える滞在型の一大リゾートゾーンとなった。マリンスポーツの振興にも力を入れており、海水浴や釣りはもちろん、スキューバ・ダイビングや隠岐初の水上オートバイク施設もある。
その結果、村を出る若者が減ると同時に、U・Iターン者が増えた。たとえばあいらんどパークを運営する株式会社あいらんどでは、従業員36名のうち半数以上がU・Iターン者だ。彼らを受け入れるため、ワンルームマンションなど若者向けの公営住宅も増設中だ。さらに平成12年3月には、U・Iターン者用の分譲団地「おくつど向陽団地」が完成する。受付開始は11年秋だが、35戸の分譲に対し、すでに10件以上の問い合わせがある。

村が一丸となって取り組む福祉・保健・医療の一体化
もう一つ都万村で力を入れているのが福祉政策だ。実をいうと都万村は、つい最近まで“福祉後進地域”であった。65歳以上の人口が35パーセントという高齢村にもかかわらず、診療所が一軒あるだけで病院も福祉施設もなかった。これを改善するため平成元年から全戸を一軒一軒訪ね、村民の求める福祉について聞き取り調査を行った。5年に調査がまとまり、集計から出てきた答えは「福祉・保健・医療の一体化」というものだった。
この意向を受けて完成したのが、9年に中学校の跡地に建設された保健福祉総合センター「陽光ひかり」だ。村の中心にあり、一カ所にまとまっているので利用しやすく相互連携が図りやすい。隣りには、前年に完成した特別養護老人ホーム兼デイサービスセンター「鳴澤の里」もあり、少ない医療・福祉スタッフできりもりできる。
また、高齢者対策として重要なマンパワーであるヘルパーの数も多く、百人近くの3級ヘルパーの数は、この規模の村としては群を抜く。今後の目標は、2級へのステップアップだ。

 
風物詩 八朔牛突き大会   名所 壇鏡の滝   特産品 ヒオウギ貝
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毎年9月1日に壇鏡神社の八朔祭の余興として佐山牛突き場で催される。戦国時代が起源とされ、巨体の牛同士が死力を尽くして格闘する様は圧巻。 横尾山の山中にある落差50mの滝。雄滝と雌滝があり、雄滝は滝の裏側に入り込み眺めることもできる。全国滝100選、全国名水100選にも選ばれている。 赤、黄、オレンジ、紫など、鮮やかな色彩をした暖海性の二枚貝、近年、バイオ技術を使った養殖により、生産量を増やしている。

島根の鼓動「木次町」
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