2017(H29)年 年報
7)性感染症(STD)定点把握疾患の発生状況(月報):表11,12,13、図10,11
STD月別患者数
STD年次推移
 本県の性感染症(STD)の2008(H20)年以降の10年間の年次別患者数推移を見ると、2008(H20)年は254件であったものが、2009(H21)年は212件、2010(H22)年は240件、2011(H23)年は240件、2012(H24)年は243件、2013(H25)年は242件、2014(H26)年は234件、2015(H27)は250件、2016(H28)は244件、2017(H29)は224件であった。この10年間で、性感染症の報告数には増減は認められなかった。
 本年のSTDの内訳は、性器クラミジア感染症132件(58.9%)、性器ヘルペスウイルス感染症16件(7.1%)、尖形コンジローマ13件(5.8%)、淋菌感染症63件(28.1%)であった。
 本年のSTDの内訳は、性器クラミジア感染症132件(58.9%)、性器ヘルペスウイルス感染症16件(7.1%)、尖形コンジローマ13件(5.8%)、淋菌感染症63件(28.1%)であった。
(1)性器クラミジア感染症:132件
例年通り性感染症の約半数を占め、そのうち男性が85件、女性が47件であった。過去9年間と比較し患者数の増減はあるが、増加傾向にあるとはいえない。年齢別では10代が12件、20代が76件、30代が26件、40代が12件、50代が5件、60代が1件となっていた。性別では、男性が10代から60代まで広く分布し、女性は10代から30代まで分布しており、女性は男性に比べやや若年層に多く分布していた。 月別の報告数では、例年は季節的な変動はみられなかったが、今年は冬季に少なかった。 月別の報告数では、例年は季節的な変動はみられなかったが、今年は冬季に少なかった。
(2)性器ヘルペスウイルス感染症:16件
性別では、男性11件、女性5件であった。年齢では20代から60代に広く分布していた。 月別の報告数では本年も冬季に少なかった。
(3)尖圭コンジローマ:13件
性別では、男性12件、女性1件であった。年齢は20代から50代に分布していた。 月別の報告数では季節的な変動はみられなかった。
(4)淋菌感染症:63件
報告数は、例年通りクラミジア感染症に次いで多く、男性57件、女性6件と、男性が多い傾向に変わりがなかった。年齢は、10代から50代に広く分布していた。月別の報告数は季節的な変動はみられなかった。
8)基幹定点把握疾患の発生状況(月報):(表14、15、16、図12)
基幹病院定点年次推移
(1)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症: 262件(定点当たり 32.8件/年)
前年とほぼ同数であった。浜田圏域が最多の97、次が益田圏域の70、逆に極めて少ない圏域もあり、圏域差が大きかった。男女比は2.1:1で、男性が多い状況は例年と同様であった。年齢別では、70歳以上が67.1%と、例年よりも割合がやや減少している。乳児は、2016年の12件から増加して14件であった。
(2)ペニシリン耐性肺炎球菌感染症: 2件
出雲圏域1件、浜田圏域1件の報告があり、年齢は、1〜4歳の幼児1件、70歳以上1件であった。
(3)薬剤耐性緑膿菌感染症: 7件
大田圏域から6件、浜田圏域から1件の報告があった。年齢別では60歳代が1件、70歳以上が6件であった。