2016(H28)年 年報
9)島根県感染症発生動向調査の精度評価:表17、図13〜16
 サーベイランスの精度評価は、これまで、突発性発しんと水痘の報告件数と出生数を勘案して行ってきた。しかし、2014年10月から水痘の定期予防接種が開始されたため、2014年からは、突発性発しんについてのみ検討している。
 突発性発しんは、年次と季節による変動が小さく、モニターとしての適性が立証されている。定点のあり方に関する決まりはない。定点当りの報告数が出生数や幼児人口と連動する、あるいは、一定数の出生数や幼児人口当たりの報告件数が一定に保たれることが理想である。しかし、地域の医療機関数などの要因が関わり、理想の達成は困難である。
(1)全県及び各地区の精度
 出生1万人当たりの突発性発しん患者数は、2016年は全県で 1,374件、前年の 1,350件とほぼ同数であった。地区別に見ても、東部 1,272件、中部 1,574件、西部 1,243件と地区間で多少のばらつきはあるものの、前年との年による差は大きくなかった。西部地区の人口減少や地区間の医療機関数の差を考慮すると、本サーベイランスは、各地区とも評価に耐え得るレベルを維持していると思われる。
患者数 幼児人口と報告患者数
地区別の患者数推移 地区別の患者数推移

表17 出生数又は幼児人口に対する報告患者数
(全県)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
(出生6年
間合計)
突発性
発しん
水痘総報告数報告数※1
(疾患除去)
1996706842722137726683627617654
1997682842040135227114256216227
1998649241142128524314191616210
1999682740888115323704553214124
2000651440328104529404734216381
2001659040319123724163358214795
2002642339674115526343607116681
2003622039066123825795507116173
2004601538589181731174913817922
2005591537677162534426642520102
2006601137174136435887259428571
2007593836522148231696869623063
2008572035819160327626002118183
2009561535214143029769789317953
2010559534794125634126400823918
2011557834457140028528565232757
2012539033836150629837410719828
2013538033278139826568435625188
2014539332951150420717742126297
201554453278113507868189232589
201653293251513746218654229491
※1 総報告数から、インフルエンザ及び感染性胃腸炎の報告件数を除いた件数
(東部:隠岐圏域を含む)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
東部(出生6年
間合計)
突発性
発しん
水痘総報告数報告数※1
(疾患除去)
1996263916007125423682773815118
1997260115826141523223319914495
1998253015594137223563485313146
1999252915453103220173396111519
20002543153288301754364699982
20012631154737911429211599365
200224741530885318192456911772
200324831519076119904137612120
2004234215002199828484777417338
2005229414767190538146746121948
2006231114535173147738135534682
2007239514299180431658264226114
2008236514190194137977215620324
20092274139811649352711110119434
2010219613835143934888065829967
2011221513756148129488858733571
2012218213627149929747954817862
2013215713389150234869062725947
2014218313207159418607563427417
201522081314113957618877634381
201621471309212725879013929583
※1 総報告数から、インフルエンザ及び感染性胃腸炎の報告件数を除いた件数
(中部)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
中部(出生6年
間合計)
突発性
発しん
水痘総報告数報告数※1
(疾患除去)
1996275216190133715702000610809
1997255415888110823812519514395
1998216515268107220602473113604
1999212214730133421353203712661
2000222114294109428053917013509
2001218413998142929353261215288
2002217713423121328714118320510
2003206512934155425625774717040
2004198312752202232934974118648
2005202312653162626506087917498
2006208412516135831337044629195
2007199012322163330606822827406
2008203012175142418425639420444
2009190212012147726559336519306
2010187611905111934175527922629
2011194311825130230118662235366
2012180411545158026946327420528
2013186411419141119317497227227
2014184011229160916637516327153
201518611118813498817542033393
201619191123115746318960035829
※1 総報告数から、インフルエンザ及び感染性胃腸炎の報告件数を除いた件数
(西部)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
西部(出生6年
間合計)
突発性
発しん
水痘総報告数報告数※1
(疾患除去)
1996167710525163449437429032038
1997167310326162638198363421702
1998179710280141929837815224728
1999174310272139437588421020736
2000175010273129748347693030614
2001177510415166232395473822813
2002177210510150734824778319629
2003167210509155534757384121629
2004169010402132532845241318621
2005159810257122039117177520659
200616161012384824816266919026
20071553990179233164913613251
200814909619113420674568011852
200914399386102225308229313701
201015239219116232964914816075
201114209041140824867835427508
201214048829142533697849121577
201313598635121423338543120834
201413708515121929568317123429
20151376845212796987975628739
20161263819212436657659920654
※1 総報告数から、インフルエンザ及び感染性胃腸炎の報告件数を除いた件数