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12月25日質問事項1

1人口減少対策・地方創生
○山陰中央新報:知事、済みません、先ほど1年間振り返られたわけなんですけども、観光面とか産業のところで成果もということだったんですが、一方で、課題として残ってるというようなことはどんなことがあるんでしょうか。
○溝口知事:やはりアベノミクスの効果が地方まで及んでいないということで、それから長い目で見れば人口減少問題ですね。これは即座に傾向が変わるというのは難しいわけですが、産業の振興を行うとか、長い目で人口の減少を抑制していく努力をしなければならないと。こういうことは、地方は企業誘致でありますとか産業振興とか、いろいろやっておりましたが、政府自身が地方を支援することによって、そういう問題にも取り組んでいこうということでありまして、我々も引き続き、さらに我々の努力を強化をしていくと。そのために政府の支援をお願いをしていくと。ただ、政府の財政状況は依然厳しい状況が続いておりますから、そういう中でできるだけの工夫、努力をする、県内では市長会、町村会との意見交換も3回、年内に行いましたが、経済界でありますとか、あるいは福祉の団体の方、あるいは医療、介護の方、あるいはいろんなボランティア活動をされている方々の意見などもよく聞きながら、有効な、いい施策をこれから実施するように、来年度予算の編成は、年明けから本格的に始まりますが、そういう中で検討していきたいというふうに思っています。
○山陰中央新報:特に自然減少というのが避けられない中で、どれだけ社会増につなげていくかというのが非常に重要だと思うんですけども、その辺、知事はどう思われますか。
○溝口知事:それは、最近の状況で見ますと、今の状況で5,000人ぐらいの人口減少が島根の中であるわけですね。この減少は1992年に自然減がプラスであったのがマイナスになりまして、その影響がどんどん拡大しているわけですが、5,000人のうち大体自然減が4,000人ぐらいですね。社会減が1,000人ですから、だから社会減をまずなくしていく。そしてプラスになるようにやっていくということですね。これも経済活動、新しい設備投資等は大企業、あるいは収益の上がる企業で行いますから、企業の分散などがないとなかなか難しい。しかし、分散をしようとなると、本社が分散するわけにはいかない。政府は若干税制で分散を、ある機能を地方に移すような場合に税制上の優遇措置をとろうとしてますが、それは直ちに効果が出るわけにはいきませんから、我々の企業誘致だとか販路の拡大だとか、あるいは都市の消費者が好まれるような農産物づくりだとか、いろんな努力をやはり強化していくということが一番基本ですね。
○山陰中央新報:島根県はかねてから人口減少について危機感を持ってて、平成4年でしたかね、定住元年というようなことを位置づけて、これまで取り組みやってらっしゃったんですけど、今、もう地方創生ということで国全体が人口減少に危機感持つ中で、先んじてやってきたというメリットもあると思うんですけども、これからはほかの都道府県との人口の獲得競争も激しくなってくると思うんですけども、次なる一手というのを打っていかなきゃいけないというふうに、特にU・Iターンのところで打っていかなきゃいけないのかなとも思うんですけど、知事、その辺はどうお考えになりますか。
○溝口知事:U・Iターンの場合は、農業でありますとか林業でありますとか、そういう既に大きな市場があって、それが活用されてないと。例えば休耕田を農地として活用し、いいものをつくれば売れるわけですから、そういうもので定住を促進をしていくということは、我々がやらなければいけない一つの大きな課題ですね。
それから、しかし、その背後にビジネスが成り立つようなものをつくらないと、人が来ても安定した生活ができないんじゃいけないわけですよね。だから、やはりいいものをつくるということも定住のためにも、なきゃいかんと。米をつくっても、いい米で、高く売れる米でないとビジネスになりませんからね。やはり何か特別な方法があるんじゃなくて、ビジネスが拡大するようないろんな支援をする努力をすると。観光などは、島根にはまだまだ余地がありますからね、隠岐のほうでもそうですし、石見のほうでもそうですし、そういうことをやる。農業においても、おいしい米づくりをやる、あるいは野菜だとか、そうした新鮮で都市の消費者が喜ぶような野菜づくりを行うとか、ほかの企業もそうですね。それに向けて県も支援するし国も支援するし、それぞれが努力をするという粘り強い努力をしないと、なかなか進みませんね。

それから、日本全体で見ると、社会増減というのはほとんどゼロですから、日本全体でふえるためには、やはり子育て支援というのをしないと、大きなブレークスルーが起こらないわけですね。しかし、そのためには巨大な財政支出を必要とすると。よくフランスなどの例をとりますね。フランスなどでは、子育て支援、いろんな教育の支援だとかをして、出生率が2に近くなっていると。しかし、フランス政府はGDPの3%ぐらいをそういう支援に充ててるわけですね。日本ではそれが1%ぐらいですね。3%までにしようとすると、2%上げなきゃいけない。GDPの2%というと約10兆ですね。これが毎年毎年要るということですからね、それは容易なことじゃない。だから、そのためには、そういう大きな問題は国民全体としてどう考えるかという問題ですけれども、欧州などでは高福祉高負担という考えが比較的早く根づいていったわけですね。日本とかアメリカは中福祉中負担というようなことでしたから、なかなかそういう人々の考えを変えるということは容易でないと思いますが、そういう努力もしなきゃいけない。
それから、やはり子育てがしやすい環境をつくるということですね。女性の方が子育てをしながら働ける、あるいは男性も子育てをする。これもヨーロッパのほうが早く進んでいますね。しかし、それも一朝一夕にできるわけじゃありませんね。そうすると、やはり都市から企業などが地方に移転をして、都市でやってるビジネスを地方でやるということがあるわけですが、我々がやってることの、かなりの部分はそういう、企業誘致ですね。そういうことをさらに努力をしていくということじゃないですか。それは競争もあるけども、日本全体で地方に分散をしなければ、それで地方への分散をするためには、インフラの整備などがおくれてますとなかなかそこは来にくいわけですね。だからそういうものもやっていくと。これをやったら解決するというようなことはないわけで、いろんな方法をそれぞれが工夫して強化をしていくということが大事だと。
○山陰中央新報:ということは、島根の特色とか資源とかを生かして……。
○溝口知事:今のところはですね。
○山陰中央新報:それで市町村と連携しながら人を呼び込むようなことをこれからもやっていくという。
○溝口知事:やっていかなきゃいかんですね。
それで、島根の、ほかにはない資源を活用するというのは、やはり島根らしい取り組みなわけですね。だから、古い文化といったものが各地にありますね。それから豊かな自然も各地にありまして、そういうものを人々が評価する時代になっているわけですね。都市の喧騒から離れ、自然豊かな地で生活をするというのが多くの人が望むところになっておるわけですから、その流れが実際に起こるように、いろんな対策をとっていくということじゃないでしょうか。

○毎日新聞:知事、済みません、先日、12月の19日の日経新聞にも載ってたんですけれども、その後、閣議後の総務大臣の会見も出てるようなんですが、地方就職をする学生に対して学費を支援するという制度を入れるというような話が今出てきているようなんですけども、御承知ですか。
○溝口知事:奨学金の話ですか。
○毎日新聞:奨学金の話、きのうの。
○溝口知事:それは新聞で出てますが、まだ具体的にはわかりませんね。
○毎日新聞:具体的なところはあれとして、地方にですね、地方創生、都市から地方への人間の流れ、知事がよくおっしゃってる、一応分散という意味にもなるのかもしれませんが、そういうような一つの方策として考えられているんじゃないかと思うんですが、知事は、こういう制度というのはどういうふうにお考えですか。
○溝口知事:それは詳細がわからないとコメントのしようがないですね。
例えばですよ、奨学金がどういう仕組みになってるのかちょっと詳しく知りませんが、例えば島根で勉強しても東京で勉強しても奨学金が同じようにもらえるとした場合に、東京で勉強して奨学金をもらってる人が島根に帰ると奨学金の返済をしなくていいとなると、むしろ東京で勉強して帰るほうがいいということになると、純増にはなりませんね。
○毎日新聞:だから……。
○溝口知事:選択できるのかどうか、ちょっとそういう技術的なところを分析しないといけませんけども、島根で勉強する人にどのぐらいの奨学金を貸与してて、外の人にどのぐらい貸与しているという状況にもよるんじゃないですか。それで、何というか、その量がどの程度になるかによって、どの程度の影響があるかと。今を時点にすれば、既に向こうで働いてる人が戻るということになるけども、新たに奨学金を受ける人は、じゃあ本当は自分は島根にいたいんだけども、東京や大阪で勉強したら返済しなくていいとなると、そこで勉強して帰ってくるということも可能ですね。だから、制度の仕組みがどういうことになってるのか見ないと何とも言えないです。
○毎日新聞:単純に考えると、知事がおっしゃってるように、島根県の高校生なりが大学で県外に出て、それで帰ってくるという場合に奨学金を減免するという制度と、プラスアルファで都市、東京とか大阪出身で、東京とか大阪で奨学金をもらって大学に行ってる人が島根に就職すると、奨学金を返す額が少なくなるというような制度、2つ、両面あるような気がするんですが。
○溝口知事:そこは数にもよるでしょう。そういう割合がどうなってるかとか見ないと何とも言えませんね。
それから、もっとマクロ的に考えると、帰るにしても、いい職場がなきゃ帰らないわけですよ。例えばあるポストがあって、そこに応募してる人がいると。それで、その競争の中で、都市で奨学金もらって勉強した人が受かって通るとしたときに、そこに希望していらした県内の人は就職できないわけですね。だから、マクロ的に見ると、仕事の量がふえないと、要するに都市から帰った人が埋めたポストに島根の人が入れなくなるわけだから、それをマクロ的に足し上げると、やはり雇用の場がふえるということがなければ、大きな効果は出ないだろうなあと。これは非常に漠っとしたあれですけども。そういうふうにミクロ的に見ちゃだめなわけですよ。マクロ的に雇用が、いい職場がふえるということが相当の規模でない限り、そういう人の移動だけでやるというんじゃだめなんですね。
農業なんかですと、それは空いている土地がありますからね、そこで農業をやるとなれば、まあ新しい雇用が、誰かをはじくということじゃなくてできるわけですね。それで農業の市場は大きいから、それは100人、200人入ったって大きな影響はないですよね。だから、いろんな要因によって違いますから、あまり部分的に見るといけないんで、やはり一番大事なのは、島根の中でいい雇用ができないといけないわけですよ、雇用の場が。


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